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完璧じゃなくてもいい世界は格別に生きやすい

カナダのトロントに来て今日でぴったり3ヶ月。

私が今生きている場所は不完全で、心地よい。


おとつい出勤途中にバスが遅れてやってきた。

その上、そのバスは10分くらい走っていきなり道の端に停車した。

運転手は席を立ち、大きな声で

バス壊れたから降りて!ごめん!


と言った。

その後乗客は全員下車することに。


驚いたのは、その時パニックになったのは私だけで、乗客は文句すら言っていなかったことだ。

みんな次来るバスを淡々と待っているだけ。

運転手も「ごめん!」って謝っただけで、何度も深々と頭を下げたりはしていない。

私にとっては非日常だけど、みんなからすると日常だったのだろう。

日本ならありえないよこの情景…!!と衝撃を隠しきれず、次にやってきたバスに乗ったのだった。

またひとつ私の中で常識が砕かれて、柔軟になれた気がする(^-^)笑


当然その日の仕事は遅刻。

遅れてしまって本当にすみませんと謝る私に、スペイン人の上司は

「いいよいいよ〜 バス遅れるよねw」

と言って、ケラケラ笑っていた。

私は心の中で(えええええ)の連続。

当然この国には遅延証明書なんてものはない。


✳︎


その他にもびっくりした出来事はいくつかある。


私が現地のカフェで働いていた頃、お客さんに間違えた飲み物を届けてしまったことがあった。

待った末に自分が頼んでいない商品がやってくるのって、普通がっかりだ。

間違いに気付いて「すぐに新しいものに取り替えます!!」と言ったのだけど、その後彼女はこんなことを言った。

「あ、いいのよ〜!実はこれもほしかったの♡」


そう言って両手でカップを握りしめ

「だから持っていかないでよね?♡」と言った後にウインク。


な、な、なんだこの国はーー!!!笑


✳︎


この国に来て

自分のミスにも他人のミスにも寛大になった。

きっとそれは私だけじゃないだろう。

この国にもともと住んでいる人も

新しく引っ越してきた人も

ミスをしたときに

詰められたりすることなく

「どんまい!気を取り直してこー!⭐︎」

って言われてきたのだろう。

だから自分もそうなり

ミスに優しい国が出来上がったのだろう。

ここに住んでいる人は

ミスするのは当然だよね?人間だもの!

って開き直っている。

彼らが大事にしているのはミスをした後だ。


たしかに日本に比べると電車が時間通りに来なかったり、その他諸々のミスは多い。

でも、その後の「じゃあこうしまーす!」っていう立て直しが実にうまい。

焦らず、余裕で修正する。

私はこの国のそういうところが素敵だと思った。


もしこれが日本だったら…と想像してみる。

電車が少し遅れただけで焦る乗客

丁重に謝罪する駅員の姿

そんな情景を思い浮かべて

少し息苦しくなった。

同時に

時間通りに電車が来るって凄いことなんだな…!と、そのありがたみにも気付くことができた。

一度外に出ることで

新しい国について知るとともに

母国のこういうところが苦手かもということに気付いたり

逆にこういうところがすごくありがたいなと改めて気付く機会がある。

視野がみるみると広がっていく。

なんか、社会見学してるみたいで楽しい(笑)


✳︎


隣の席のおばちゃんと

「電車止まっちゃったね〜笑」

と話しているうちに雑談が始まり

友達になってしまう国。

電車が時間通りにこないのはヒヤヒヤするが

私はカナダのミスに優しいところとその切り替えの速さが気に入った。

失敗してもいい。立て直してこー!という姿勢で生きることは

こんなにも力がすーっと抜けて

リラックスできるんだね。


自分と他人のミスに寛容になると、格段に生きやすくなる。

大切なことを教えてもらった!



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