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みゃこいち(myacoichi)
2023年11月30日 22:00
在来線と新幹線を乗り継いで、僕達は三日振りの自宅へと戻ってきた。 道中お腹が空いて、駅弁を食べたりしたが、それでも慣れ親しんだ家に帰ると、安堵感からか、空腹が再び襲ってきた。 母は、時同じくして仕事を終えて帰宅中、ばったり出会ったので一緒に帰ってきた。「どうだった?」「楽しかったよ。樹也めっちゃ背伸びてた」「へぇそうなんだ。で、悠人は?」「まあ楽しかった……かな。というか、ま
2023年11月30日 12:00
二泊三日の帰省も最終日。百花と僕は昼の新幹線に乗って自宅へ帰ることになっている。 僕は鞄に荷物を詰め込み、百花も同じように一度萎んだ鞄を膨らませていた。「早かったね。三日間」「そうだな……昨日の夜が一番濃かったけど……」「まあそれはそうだね。でも怜奈ちゃん喜んでたし、また来年もしようね?」「それまでに僕が他に彼女作ってたらできないかもな」「は? あり得ないでしょ」 百花
2023年11月29日 16:00
急にストップのかかった怜奈さんは不機嫌になったが、百花はどこかほっとしたような表情をしていた。「やっぱり、嫌なんだろ」「……うん。思ってたよりも嫌かもしれない」「だったら、百花ちゃん外出ておく?」「見えないところでされる方が嫌かも……」 百花は立ち上がると突然、僕にキスをする。「いいよ怜奈ちゃん、挿れても」 つまり、シてるところを見たいけど、見たくない。ならば自分もそ
2023年11月28日 12:00
夕食後、百花と怜奈さんは一緒に風呂に入っていた。スマホのバックライトに顔を照らされながら、僕は布団の上で寝転がって足を組んでいた・ 暫くして、百花が戻って来たが、僕はそのままスマホを操作していた。 百花はその様子を見かねて、僕の上に乗ると、スマホを取り上げた。「悠人」 百花は僕にそのまま抱きつくと、耳元で「好き」と囁く。 僕は「どうしたんだ、いきなり?」と訊くと「……なんでだろうね
2023年11月27日 12:00
「ただいまー」 怜奈さんをおぶった僕が敷居を跨ぐと、すぐに百花が顔を出した。「おかえり……って怜奈ちゃんどうかしたの?」「いやー、すごい雨じゃん? 水浸しだったからね、悠人君がおんぶしてれるって言うからさ」 怜奈さんはそう言うと、僕の背中から降りた。「へぇ……」 百花は少し目を細めて眉間に皺を寄せていた。「あ、陽菜さん達と会ったぞ」「えー、私も会いたかった!」「
2023年11月26日 12:00
怜奈さんとのデートはまさかのドライブデートだった。 普段は都会暮らしだから、緑の多い道を行こうとのことで、山間の道を車は走っていた。「道の駅があるから、そこでお昼にしよう」 車内に流れるポルノグラフィティの曲に合わせて怜奈さんは鼻歌を歌っていた。「確か悠人君も好きって言ってたよね?」 あの時、迷子の怜奈さんを助けた時に、広島から来たと聞いて真っ先にポルノグラフィティが浮かんだが
2023年11月25日 12:00
「いや冗談だから!」 慌てて怜奈さんが訂正すると、百花は「わかってるよ」と、笑っていた。「あまりにも迫真だったからびっくりしたよ。あ、もしかして一緒にお風呂入ったことあるとか?」「あるよ? この前も一緒に入ったよね?」「えっ……ああ、うん……ってこんなところで言うなよ!」 僕は百花の肩を叩いた。「な、仲良しだねぇ」と、怜奈さんは苦笑いを浮かべていた。「中学生には刺激が強
2023年11月24日 12:06
無邪気にはしゃぐ百花と怜奈さんを見ている。夏の日差しに水飛沫が照らされて綺麗だ。 僕らは水に浸からず、川辺でぼーっとしていた。「悠人さん、入らないんですか?」「寒いからいいよ」「でも、夏ですよ? 入らないと勿体無いです」 樹也はそう言うと、僕の腕を引く。「お、男子二人も参戦か?」「うわ!冷た!」 水を掛けられた僕は飛び上がってしまった。「ははは!悠人君、女の子み
2023年11月23日 12:00
初めての日から暫くした夏休み前日。 僕はいつものように学校へ行って、色んな書類をもらい、終業式をこなすと家に帰った。「お昼どうする?」「簡単にパスタでも作ろうか?」 いつものように百花と言葉を交わす。 少し早いが、僕ら子どもだけで先に清恵さんの実家へ帰省する事になっている。どうしても仕事の関係でお盆時期にしか帰れなさそうなため、そうなると大人数で迷惑がかかるからと清恵さんは話して
2023年11月22日 12:00
夕飯を終えて風呂に入ると僕は疲れのせいかすぐに眠たくなり、ベッドに入った。 少し早めに起きると、気だるい体を醒ます為に熱いお湯で顔を洗った。「おはよう。昨日は早かったのね」「うん。疲れてたから」 母にそう挨拶をして僕はテーブルに座った。「お弁当置いとくわね。今日お母さん早いから、先に出るわ」「いつもありがとう。いってらっしゃい」 母は月曜日恒例の全体会議の準備の為にいつ
2023年11月21日 12:20
僕らは三月に卒業したばかりの中学の前に立っていた。 もちろんだが、中には許可なく入れないし、そもそも日曜日で部活動の生徒しかいない。 周りを少し歩いて僕らはあれやこれや思い出を語り合う。体育館での思い出や、僕のいつもの昼食スポットの話。修学旅行の話など、色々話していると、これは言霊と言っていいのだろうか、僕は偶々通りかかった人物に驚いていた。「あら……澤田君じゃない。それに……石川さん?
2023年11月20日 12:00
朝になると、僕は百花に抱きしめられている状態で目が覚めた。 柔らかい肌というか、その脂肪の壁を感じながらも、僕はそれを何か認識すると、慌てて引き離した。 ベッドを出て洗面台の前まで行き、顔を洗って歯磨きをする。後から来た百花が隣に立って同じように歯磨きをする。 時折、脇腹を突いて来たりするが僕は動じない。口を濯ぎ、今度は寝癖を治すが、しつこい寝癖に悪戦苦闘していると、百花が僕の頭を押さえて
2023年11月19日 11:00
風呂上がり、冷たい牛乳を一気に飲み干す僕と、テーブルの上で管を巻く母の姿があった。「私ダメだぁー。初日から何してるのよー」「ああなったら長いから早く上に行くよ」 僕は百花に手を引かれて二階に上がる。自室のベッドに腰掛けると、隣に百花が普通に座った。「本当、これから大変ね」 百花はため息を吐く。そして僕の方を見て微笑むと、僕の太ももに手をやる。「絶対お母さんには渡さないから
2023年11月18日 12:00
まさか家の中でハーレム状態になるなんて、気の利いたハーレムアニメでも見て予習しようにも、エロの方向にしか向いてないので、どうすればいいのかわからない。 父がいよいよ赴任先へ行くという日になり、僕は色んな意味で涙した。 頑張れよと、肩を叩かれたが、何を頑張れと言っているのか、なんとなくわかった。「さて、ご飯食べて帰る?」「私、ハンバーガー食べたい」 百花のリクエストで、帰りにハンバ