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嗚咽するほど大号泣した話

先日、あるビジネス交流会で、ライフストーリー作家®︎の築地隆佑さんと出会いました。


感銘を受けたので、今日は築地さんのお話をさせていただきます。


ライフストーリー作家®︎の築地隆佑さん


ひとりひとり、素晴らしいライフストーリーがある。


築地さんはライフストーリーをインタビューし、その方の魅力を伝える【バリューシート】というものを作成しています。

⏬築地隆佑さんご自身のバリューシート

お人柄やお仕事への姿勢など、築地さんの溢れる魅力が伝わってきますよね。

なぜ築地さんはライフストーリー作家®︎になられたのか

築地さんがなぜ今、ライフストーリー作家®︎というお仕事をされているかというお話を伺いました。

↑ぜひ築地隆佑さんご本人が書かれた記事をお読みください。


一番大きな出来事は…


高校二年生のときに、最愛のお母様が46歳という若さで亡くなられたこと…


子宮体癌だったそうです。


しかも身体の不調に気づいて、受診してから半年足らずでご逝去されたそうです…


私も高校二年生のときに、祖父を事故で亡くした経験があるのですが、


身近な家族、しかも絶対的安心感である母親を亡くすという経験は、どれほど辛いものだっただろうと、お話を聞きながら胸が張り裂けそうな思いでした。


築地さんの驚くべきところは、お母様をお看取りし絶望の中で、ご自身の経験を文章にまとめられたことです。


失意の中で、なかなか出来ることではありません。


築地さんに文才があることを知っていた高校の先生から提案され、文章を書き上げたそうです。


でも何度も泣いてしまい、書いては消し、書いては消しを繰り返されたそうです。


辛い経験をしながらも、文章を書きあげたことで、少しずつ自分を取り戻していかれたという築地さん。


その後お仕事で、会社経営をされている方々と出会う機会が多かったそうで、ひとりひとりのライフストーリーをインタビューし、お人柄や魅力を伝える【バリューシート】を作成するという、今のお仕事につながっているとのことでした。

お母様の死後、築地さんが書かれた文章


今までの経緯をお聞きして、築地さんが高校生の時に書かれたものを読んでみたくなり、お願いしたところ、快くシェアしてくださいました。


読むのに、30分くらいかかると思いますと言われましたが、


一気に読んでしまいました。


嗚咽するほど大号泣しながら…


目の前に築地さんや築地さんのご家族がいるかのように、情景や心情が見える…


なんとわかりやすい文章なんだろう…



この文章を書きながら、築地さんが泣いている姿も見えて、さらに泣いてしまいました。


と思ったのと同時に、私は看護師のときに婦人科勤務で、まだ小さいお子さんを育てている子宮体癌のお母様をお看取りする経験をしたことがあったので、


状況が事細かに想像できました。


医療者にも、ぜひ読んで欲しいです。

お子さんを抱えて闘病生活を送る方と関わるとき、お子さんがどのような経験をしているのかを知る手助けになると思いました。


最愛の存在を亡くされた経験や気持ちを吐露したり、まして文章にするというのは、大人でも何年も何年もかかるのに、当時高校生だった築地さんが書き上げたという驚き。


親の死を経験したお子さんが、どのような経験をされているのか、非常にわかりやすく書かれた文章を読んだのは初めてでした。



築地さんがシェアしてくださった文章を、私のブログで掲載して良いと許可をいただきましたので、ご紹介させていただきます。


読まれる前に注意点があります。
※こちらを読む時は、片手間に読まないでください。
全集中できる環境で、読んでいただけると嬉しいです。



そして、読み終えた後、こちらの動画をご覧ください。明治安田生命の公式YouTubeで取り上げられた、築地さんのノンフィクションストーリーです。


築地さんのこれからの展望

最近、とても良いマイクを🎙️購入されたという築地さん。


とても声が素敵で、心地良いラジオを聴いているみたいです。


今までお仕事で関わられた方のライフストーリーをYouTubeやPodcastで発信することも始められたそうです!

ぜひこちらもご覧いただけたらと思います😊


築地さんのお話を聞いて私が感じたこと


築地さんのお話をお聞きして、私が感じたことは、家族にとって自分が健康でいることは、何よりも重要であることを再確認しました。


自分も1人の女性、母親として検診に行くこと。


そして、医療者として関わる方々に情報提供や啓蒙活動をすることの重要性を改めて感じたのでした。


私が修士時代に取り組んだ、婦人科受診に関する研究

今は助産師で妊娠産後の方にケアをしていますが、以前は看護師で婦人科勤務をしていました。


築地さんのお母様のように、子宮体癌や子宮頸がんで、若くして亡くなられる方もいらっしゃる現実を目の当たりにしてきました。


婦人科疾患は、静かに悪化し、症状が現れた時にはすでに進行しているというサイレントキラーであり、とにかく早期発見が重要だと感じたのです。



悪性疾患は命にも関わるし、良性疾患である子宮筋腫や子宮内膜症などは、今すぐ命に関わるわけではないけれど、月経時の不快症状や妊娠に影響があることがある。

私は、どうにか早期発見ができないものかと、日本の婦人科受診率が気になり調べたところ、先進国の婦人科受診率80%超えなのに対して、日本は40%…


しかも、これから妊娠する可能性の高い20-30歳代において定期的に受診しているのは、20%という現状でした。


子宮頸がんなどは、早期発見、早期治療できた場合、完治できることが見込まれることから、


自治体がクーポンを配って2年に1度、検診が受けられる状況が整っています。



にも関わらず、なぜ受診率が低いのか…

受診している人と、受診していない人は何が影響しているんだろう??


そういう疑問から、修士は「20-30歳代の出産経験のない就労女性の婦人科受診行動に関する影響要因」の研究をしました。


2017年 公衆衛生学会で発表した修士の研究


研究の背景と分析方法


この研究は、20-30代の働く女性にフォーカスし、婦人科受診行動に関する影響要因を調べました。


🔶研究背景はこちら
晩婚化、晩産化、少子化により生涯の月経回数が増加し、婦人科疾患に罹患するリスクが高まっている。

妊娠、出産をするためには定期的に婦人科受診が重要であるが、20~30歳代の就労女性の婦人科定期受診者は2割程度と低い現状がある。



婦人科受診行動に関する影響要因を明らかにし、婦人科受診行動を促進する支援につなげる。

🔶研究の分析方法はこちら
【研究テーマ】20〜30歳代の出産経験のない就労女性の婦人科受診行動の影響要因
【研究デザイン】Webアンケートを用いた実部調査研究(N=305、解答率28%)
【研究対象者】20~39歳の出産経験のない就労女性(未婚·既婚は問わない)
【判定尺度】性成熱期女性のヘルスリテラシー尺度(河田·畑下·金城,2014,信頼性:尺度全体a=0.8 下位尺度a-0.72~0.83)、産婦人科医、看護師、助産師からのスーパーバイズと、20-30歳代の女性の助言を受けて作成した質問紙
【データ収集方法】ネットワークサンプリング
【データ収集期間】平成28年7月~平成28年11月
【分析方法】影響要因と要因間の関係をχ2検定 、Fisherの直接法、Mann-WhitneyのU検定

研究の結論


私の研究にご協力くださった集団は、私の知り合いから知り合い、そのまた知り合いに回していただくという、ネットワークサンプリングをした影響からか

定期的な婦人科受診率は66.6%、ヘルスリテラシーも高い集団でした。


ヘルスリテラシーとは聞き馴染みがないかもしれませんが、簡単に言えば健康に関する情報を入手したり活用する能力のことです。


ヘルスリテラシーはどのように測るのかということですが、先行研究の性成熟期女性のヘルスリテラシー尺度を、研究者の方の許可を得て使用させていただきました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/61/4/61_13-051/_pdf/-char/ja


私の研究では、
*ヘルスリテラシーが高い集団は、受診行動が高い
*ヘルスリテラシーが低い集団は、受診行動には繋がりにくい

ことがわかりました。


さらに、ヘルスリテラシーが高い集団は、なぜ受診行動を取れているのかという影響要因を分析したところ、


家族や友人、知人など身近な人に卵巣腫瘍がある方がいて、その方のお話を聞いたりしたことによって、受診行動に繋がっていることがわかりました。

卵巣腫瘍は、子宮筋腫や子宮内膜症のように、月経周期で出血が増えたり腹痛が強くなるというような症状はないことが多いです。

また、卵巣は2つあるので、どちらかに異常があり排卵障害が起きていたとしても、もう一方が正常に働いていれば、月経は起こります。

つまり、気づきにくいのです。

いかに今ない症状を身近に感じるか、ということが焦点だと感じました。


でも、ヘルスリテラシーが低い集団の中にも受診している方がいる。


それはどんな影響要因があるかというと、勤務先で婦人科検診が必須になっているところでした。


環境は大事である。


しかし、婦人科受診が必須になるような整っている福利厚生が受けられるのは大手の会社の正社員がほとんど。


この辺りも課題だと感じました。


研究結果から示唆されたこと


①同年代の疾病体験を共有できる機会
②ヘルスリテラシーを向上させるための働きかけ
③会社の健診と一緒に婦人科検診を受診できるような環境や婦人科に関して気軽に相談できる窓口の設定

これらが整っていると、婦人科受診行動に繋がりそうということが見えてきました。

私のこれからの活動


私は助産師になってからも、妊娠産後育児の相談のみならず、月経をはじめとする女性特有の健康問題の相談を受けることが多いです。

助産院SAKURA SALONでは、東洋医学と西洋医学を融合させたアプローチで、少し不調があるという状態から、健康に戻し、悪化させないということを重要視しています。

そして、7月から新たに健康促進のための地域活動を開始します。

地域の方が自身や家族の健康に目を向けられるよう7月からプレママパパ、親子が元気になれるサロン、Sakura Family Health&Care Salonと名付けました!


妊娠産後は、自分や家族の健康について考えるチャンスです。


一方で、産後は家族のことばかりで自分の健康に目が向きにくいのも現状ですよね。


楽しく学んで、みんなで健康になろうよ!
というのがテーマです👍

第一回目は食に着目!お出汁を学ぶ編です。
私は助産師の傍ら、にんべん認定講師というお出汁の良さを広める活動をしています。

お近くの方はどなたでもご参加いただけますので、ご参加お待ちしています!


このサロンでは、妊娠前、妊娠中、産後、育児期に自分や家族の健康を考えられるような企画を考えていきます😊

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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