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【未経験転職】事務職がデザイン業界に就職するまで |後編

転職はおろか就活すらしたことがないわたしは、未経験であるデザイン業界を目指していた…!
今回は前回の続き。

どのようにして、憧れだったデザイン業界へ転職することができたのか?
失敗談や成功談も含めて、紹介していく。


1) 応募書類が通った…!

応募書類を一か月で4社へ送り、一社から面接の連絡が来た!

そこは、書類を送った当日に「拝受しました」と返信をくれた。ここまで丁寧なデザイン事務所は、初めてだった。
応募したのは、本の装丁や本文組みなどエディトリアルが中心のデザイン事務所だった。

前職で執筆業務が中心だったこと、趣味が読書であることから、本の制作に興味があった。
意を決して、「面接をよろしくお願いします」と返信した。

ちなみに、求人票には「IllustratorとPhotoshopの基本的な操作」が必須で、応募書類にポートフォリオが記載されていなかった。
だが、送った。また、ポートフォリオとは別に自分のプロフィールをまとめた絵本も一緒に添えた。
これが功を奏したのかもしれない。

学生時代につくったポートフォリオのクオリティがあまりにも低すぎて、ほとんど作り直した。

2) 面接は準備が8割

人と話すのが苦手なので、面接も苦手だ。
それなのに、求人票には「コミュニケーションを大切に考え働いています」と書かれていた。考えるだけで、もう汗が止まらない。

不安で仕方がないのは、準備不足が原因だ。
転職系YouTuberの方が、面接対策は「マイナビ転職の回答50例」を参考にするとよいと紹介していたので、それらをベースに回答を考えていった。

また、調べているとデザイン業界特有の質問があることが分かった。
「ポートフォリオの中で一番思い入れがある作品は?」
「好きな作家やデザイナーは?」など。

書類通過の連絡から4日後には面接、というスピード感だった。夫に面接官役をしてもらい、5回もトレーニングに付き合ってもらった。
ありがたかったのは、夫の社会経験が豊富だった点だ。アドバイスが的確で、回答がどんどんブラッシュアップされていった。

夫からのアドバイスで刺さったのは
「プロのデザイナーと話せるチャンスだと思って、会話を楽しむといいよ」
「デザイン事務所に入れるって、社会科見学みたいで楽しいと思うよ」
というポジティブな言葉だった。
家族の応援が、心の支えになっていた。

3) いざ面接へ

ーーコント、面接。

これは、おまじないの言葉。
心の中でつぶやくと、少しだけ緊張がほぐれる。失敗してもコントだと思えばいい。

インターホンを押し、デザイン事務所へ入った。
面接は2名のデザイナーさんだった。具体的な経歴を聞かれなければ、志望動機すらも聞かれなかった。雑談だった。
社会人としてきちんとしているか、人柄を見られているようだった。

著作権の関係で、前職で制作したデザインがポートフォリオに載せられなかった。そのため、印刷して持参した。
それらも見てくださったり、「イラストをお願いしてもいいですか?」と質問された。どうやら個々のスキルを尊重してくれるらしい。「喜んで!」と返答した。

ほかには、
「将来はどういうデザイナーになりたいなど、夢はありますか?」
「本の制作ってどう思いますか?」
「好きなデザイナーさんはいますか?」
という質問だった。

練習のおかげで、緊張しつつも、面接を楽しめた。

4) 決断のとき!

翌日、採用の連絡が来た。

さて、どうしたものか。
というのも、他にも気になっているデザイン事務所があり、まだ応募していないからだ。

しかし、採用連絡がきた事務所の印象は、「合いそうだなぁ」という点だった。
まず、教育面がしっかりしていると感じた。アルバイト専用のマニュアルがあり、それらを覚えて作業を手伝ってもらうと言う。
そして、お会いしたデザイナー2名の方は、話をきちんと聞いてくださる方だった。どちらかというと、前職の雰囲気に似ていて、ギャップなく働けそうだと感じた。
また、メールのレスポンスが早くて、丁寧だった。相談事がありメールすると、当日には返ってくる。

さて、他のデザイン事務所はどうしよう?

これもなんだか、恋愛に似ている。異性に誘われたので気になって食事(という名の面接)に行ったら、めちゃくちゃいい人で、ビビビときちゃった!という感じだろうか。
しかも、相手は告白(という名の採用)をしてきている。
それをわざわざ振って、片思いの相手(本命の会社)へ応募するべきだろうか…。

悩みに悩んで出した結論は、「ぜひ!よろしくお願いします」だった。

5) ついに内定をゲット

こうして、エディトリアルが中心であるデザイン事務所で働くことになった。

ふと「MdNデザイナーズファイル」の本を見返していたら、これから働くデザイン事務所が載っていた。
もしハローワークで、デザイン事務所の求人を見つけられなかったとしても、いずれこの本に載っている事務所のHPを検索して、応募していただろう。
人生、なにがあるか分からない。

ここからが本当のスタートだ。
もしかしたら、数年後には正社員になっているかもしれないし、新しい夢が見つかって別の職種に就いているかもしれない。でも、その時々で自分と向き合い、前進していることは変わりない。

この経験が、誰かに勇気を与えられたら嬉しい。
今度は、あなたが転職体験記をつくる番だ…!


おまけ

ついに、3月からデザイン事務所でアルバイトを始めた。デザイン業界で働きたいと4年間もモジモジしていたので、仕事が楽しくてたまらない!
そして、4月から母校のデザイン専門学校でもアルバイトを始めた。別の形ではあるが、また学校に通うことになるとは感慨深い。

今は人生が、ものすごく楽しい…!

やりたいことをやれるのなら、たとえアルバイトだとしても卑屈(ひくつ)になる必要はない。
胸を張って明日も働けばいい!

※働き始めて4か月後のリアルな話は、こちらにまとめています。


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