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「激辛」ブームですけど、辛さは味覚ではなくて痛覚の刺激!激しい痛みは発汗はもちろん、嘔吐や失神を招きます・・下手すると命を落とすこともあるので、くれぐれもご注意ください!

こんにちは、どちらかと言うと辛い物が好きなDJムッチーです。
僕は気分が淀んだり、頭をスキッとさせたくなると、辛いカレーが食べたくなります。好みのカレーは、大阪を中心に店舗展開している、甘辛で有名なインデアンカレー。インデアンカレーを食べると、辛さでたくさん汗が出て、なぜか頭がスカッとするような気がします。
(Lee✕20の様な辛いだけのカレーは好まないのです・・・)

最近、タバスコの200倍辛い唐辛子を使った「18禁カレーチップス」を食べた東京都の高校生14人が体調不良で救急搬送されたというニュースが、巷を賑わせました。
怖いもの見たさ的な挑戦なんでしょうが、辛いというのは味覚ではなくて痛覚の反応。事故やケガで強い痛みを受けると、辛い物を食べた時と同じで、発汗したり、呼吸が荒くなったりします。
「激辛」と言うような強い辛さは、激しい痛みと同じで、発汗だけではなく血圧の急降下や急上昇、意識の混濁や失神したりします。まれに死に至るケースもあるので、調子にのって激辛に挑戦するのは、非常に危険です。
絶対にやめてくださいね・・・!!
(アメリカでは実際にSNSの激辛コンクールで死者が出ています・・・)

インデアンカレー 大玉ダブル(ご飯大・ルーダブル・たまご)

辛さの仕組み

人間以外の動物は、辛くて刺激的な味を「食べてはいけない」というサインとしてうけとって食べません。人間だけは辛いものを好んで食べるのです。
それには、脳内麻薬との深い関係がありことが、舌の奥深くにひそむ辛みを感じるセンサー『TRPV1(トリップ・ブイワン)』の発見から明らかになりました。この発見は2021年ノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
(複数の先生方の受賞なので受賞者、協力者の詳細は省略します。)

人間が感じる味覚には、塩味、甘味、旨味、酸味、苦味の5つがあります。これらは舌にある味蕾(みらい)と呼ぶ器官で感じています。
では、辛みはどこで感じているのかというと、舌の奥深くにある、痛みを感じる三叉(さんさ)神経の神経細胞の表面にある、辛みセンサー「TRPV1」が感じ取るのです。
トウガラシの辛み成分のカプサイシンを「TRPV1」が感知すると、三叉神経経由で脳に情報が伝わり、痛みと認識されます。
辛みが痛覚であることは、以前から判明していましたが、辛みセンサー「TRPV1」は近年発見されたもので、2021年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。

「TRPV1」は辛みに反応すると同時に、セ氏43度以上の高温にも反応することも明らかになっていて、冷めたカレーより熱いカレーの方が辛く感じるのは、「TRPV1」が辛さにも熱さにも反応するからなのです。辛さと熱さは英語ではどちらも"hot"、それを感じるセンサーも同じだったことは、面白い発見だと言えると思います。

舌の奥がピリピリするのはTRPV1のせいなんです

なぜ辛いモノが食べたくなるのか

青春の痛みは、思い出に変わると、また味わいたくなるのはわかるけれど、辛さの痛みは、思い出に変わる前に、なぜまた食べたくなるのでしょう?。
この謎にも「TRPV1」が関わっているらしいのです。
「TRPV1」を介して刺激を受け取った脳は、体が負傷したと認識して、痛みの感覚を和らげようとして脳内麻薬「β-エンドルフィン」を分泌します。
「β-エンドルフィン」は脳に快感をもたらす物質で、同じ経験を繰り返すと、刺激は次第に好ましいものとして認識されるようになるのです。何度も食べるうちに慣れて、辛いモノを食べることが好きになる理由の一つです。
僕が、インディアンカレーを食べると頭がスッキリするのは、脳内麻薬の効能のようですね。中毒にならないように注意が必要かもしれません(笑)

そして注目すべきなのが、「β-エンドルフィン」が持つもう1つの役割。
人間は油脂や甘味を含むものを食べた時も「β-エンドルフィン」は分泌されて「おいしい」という快感を与えるのです。
料理の要素として辛み成分の調味料を一緒に食べることが多いですよね。
刺身にワサビ、うどんに七味、おでんにカラシ、餃子にラー油などです。
おいしさと痛みが同時に脳へと伝わり、どちらも「β-エンドルフィン」の分泌を引き起こすのです。もともとおいしいと感じる料理が、辛み成分の存在ではさらにおいしく感じる相乗効果が起こると、食品生理学の分野では分析されています。
薬味や調味料には、それなりの合理的な理由があるのですね・・ビックリ!

唐辛子に限らず、辛み成分によって体内では様々なことが起こっています

唐辛子が利き過ぎた時は・・・

唐辛子の辛み成分であるカプサイシンは、水に溶けない油脂溶性物質です。激辛食品を食べた後、舌をやけどした感じがして、水をがぶ飲みしても、舌の奥のTRPV1にくっついたカプサイシンは取れません。辛いキムチなどを食べて、ビールやお茶を飲んでも、いつまでも辛さが残った経験がある方も多いと思います。
一番効果的なのが、ヨーグルトや牛乳などの乳製品を飲むこと。カプサイシンが乳脂肪に溶けて辛みが収まります。インド料理でラッシーという乳飲料を料理の後に飲むのは合理的なことなんですね。

辛いインド料理にはラッシーが最適です

最後に、激辛料理を食べるとアドレナリンも大量に分泌されます。アドレナリンは体を興奮状態にするので、心拍数や血圧が上昇し、心臓に負担がかかってしまいます。その結果、酸素が足りなくなって、息切れや失神を起こしやすくなりますので、ご注意くださいね!

それでは、今日はこの辺で失礼します。
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第三回トークイベントは、土曜のお昼に開催しようかと
考えています・・・詳しい日程が決まりましたら発表しますね  

じゃあまたこの次
DJムッチーでした。

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