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ガイドさんがバスに乗らずに、遠隔地から案内するリモートシステムを導入するバス会社が増えているそうです。観光案内はコミュニケーションではなくなったということですか?・・・AIにとってかわられる日は近いですね!

こんにちは、日曜日のDJムッチーです。
奈良交通さんでは、5月からリモートシステムを本格導入されました。
本社のブースに備え付けられたカメラにガイドさんが話しかけると、映像がインターネット経由でバスに送信される仕組みなのだそうです。バスの前部と後部に取り付けられたモニターにガイドの映像が映し出されるとともにスピーカーから音声が流れるという結構簡単な仕組みです。
この程度なら、もっと早く導入できたと思うのですが、バス側の設備導入に手間取ったのかもしれませんね。

ガイドさんは、1人で複数台のバスに対して観光案内をするため、ブースのモニターに映し出されるバスの位置情報や車窓の風景などをもとに、話す内容を工夫するのだそうです。
修学旅行生などの団体客を念頭に、同時に最大20台のバスで案内ができて、双方向での会話にも対応しているとのことです。
これって、AIとGPSの組み合わせで、人間なしでも実現できるような気がしますが、なぜこのレベルで止めているのか不思議な気がします。
やはり、予算不足が原因でしょうか?

産経新聞より印象

人にしかできないことが無くなった

リモート会議やセミナーを体験された方は、大勢いらっしゃると思います。
リモートシステムによるコミュニケーションは結論と情報共有に秀でていても、プロセスへの共感や感情的理解は軽視される傾向にあります。
これを言語学者の金田一秀穂先生は、「リモートシステムによるコミュニケーションは人の気配がないから良くない」と意見されています。
僕もこの意見に大きく共感します。
コロナ禍が終わって、リモート会議が減っているという話をあちこちで聞きますが、やはり会議は人の気配が重要だと感じる人が多いからなんだろうと思います。他人の言葉の裏にある感情は、モニター越しには伝わりにくいというのは、脳科学の分野でも検証されています。
(ライブとミュージックビデオでの伝わる情報の種類と量が大きく違うと言えばお判りでしょうか?)

僕の拙い経験では、観光ガイドというのはバスガイドさんとのコミュニケーションの上に存在するものだと認識しています。ガイドさんの人柄は、聞く側に大きく影響します。もっといえば旅行の楽しさを左右します。これは、先にも述べたようにモニター越しでは実現しにくいことです。
ところが、奈良交通さんの所感では、参加した修学旅行生たちの反応も上々で、オンラインで生徒が珍しく感じたのか、想像していた以上にガイドの話を真面目に聞いていたと言っておられます。
という事は、リモートシステムを導入する以前から、観光ガイドは以前とは形を変えていて、既に人にしかできないコミュニケーションの必要が無くなっていたということでしょうね。
(対面でもモニターでも、聞き手の感情移入が同じということですから)
ガイドさんがあげられたシステム利点は、「スライドショーや映像などを使ってさまざまな案内ができる。モニターなら後ろの座席の人でも見やすいし、写真もきれいに表示できる」とのことですから、ガイドさん自身にも旅行者とのコミュニケーションの重要性という視点が抜け落ちているのが分かりますね。
これは、人手不足が産んだ標準化の結果なんだろうなと思います。

減り行くバスガイド 産経新聞より引用

修学旅行は是非バスガイドさんによる観光を

日本バス協会によると、修学旅行を中心にバスガイドの需要は依然として根強いそうです。関西のバス会社の担当者は「バスガイドの希望の有無をアンケートすると『現地に詳しいプロに案内してもらいたい』と望む声がほとんど」と指摘するそうです。
先生の言うことを聞かないやんちゃな生徒が、バスガイドさんのいうことはちゃんと聞くという経験がある人も多いでしょう。
これこそ瞬時で上質のコミュニケーションを作るプロの技で、対面でしか実現しないことなのです。
バスガイドさんに恋をして旅行から帰ってラブレターを出したり、バスガイドさんに憧れてバス会社に就職したりする生徒もいるほどです。
ここまで人間同士の深いつながりが作れる仕事は数少ないでしょう。
大人に触れることの少ない生徒には、修学旅行でのガイドさんとの触れ合いは、とても大切な思い出になるのです。
唯の観光案内役と考えないでほしいと思います。

昨今のバスの運行状況から、修学旅行でのバスの利用が難しくなってきているというニュースも聞こえてきます。
自動運転、自動ガイドの到来は、案外早いかもしれませんね・・・
その場合おそらく、飛行機のようにシートごとにモニターがついてて、アバターと個別に会話するようなシステムになるでしょう。
紙のガイドブックがモニターに変わって、詳しくなっただけと言う感じでしょうか・・・・

既に、HIS沖縄とIT企業「okicom」も昨夏から、沖縄本島内で走るシャトルバスでリモートガイドシステムをテスト運用しているそうです。現在はHIS沖縄の職員が会社から乗客らに観光案内をしているのですが、将来的には自宅などさまざまな場所から行うことも検討しているそうです。
また、名阪近鉄バス(名古屋市)は令和4年から、配信者の分身となるアバターが案内する「バーチャルバスガイド」を導入しているそうです。配信担当はバスに乗車しないため午前中だけなど柔軟な勤務が可能で、結婚を機に一度退職し、復職した職員や育児中の職員もいるという。6台の車両でシステムを導入中で、昨年は27回運用があったのだそう。担当者は「バスガイドの新たな形として提案していきたい」と意気込んでいるそうですが、世間知らずと言われないようにしないとですね。
バス会社からは目新しさを前面に出した意見が聞かれますが、お客様からの感度分析や感想はどこからも聞かれません。
「人手不足がきついからわかってくれ」というとでしょうか?
もしそうなら、先は暗いですね・・・

それでは、今日はこの辺で失礼します。
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