見出し画像

あなたはADHD? ADHD(注意欠如多動性障害)の悩み|【ADHD本人が簡単に解説!】

寺尾誠弘です!

今回はADHD(注意欠如多動性障害)とは何か?ADHDの人がどんな悩みを持っているのか?
ADHDの当事者である私がご説明していきます。

今回はじめて見た人もいると思うので、最初にADHDとはどんな障害なのか、どんな人がADHDに当てはまるのか簡単に解説しています。

あなたはADHD? ADHD(注意欠如多動性障害)とは|【ADHD本人が簡単に解説!】を読んだ方は最初は同じ内容ですので、「2.ADHDの悩みとは?」からご覧ください。

1.ADHDとはどんな障害か?

 ADHDは発達障害の1つで、大きく分けて3つの特徴があります。
①じっとしていられない(多動性)
②静かに遊べない・待つことが苦手で他人の邪魔をしてしまう(衝動性)
③活動に集中できない・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めない(不注意)

 ADHDの特徴を見て、「こういう事私にもある!」と思う方は多いと思います。その理由は物をなくすことや集中が欠けることは誰にでもあるからです。ここで一つ注意が必要なのは、ADHDの人はこれらの特徴が一般的な人の基準よりも多く見られるという事です。そして、それが原因で気分や対人関係などに障害が生じている状態であれば、ADHDの可能性は高いと思われます。心療内科などで検査する事をお勧めします。
 例えば、物忘れをしてしまっても、頻度が低ければ「たまには忘れることもあるよね」とその時は多少困っても周りの人も許してくれると思います。
 何度も物忘れをするとなると「自分は何てだらしない人なんだ」と自分を責めるばかりか、周りの人からも「あの人はだらしない人」と認識されて、気分が落ち込んでしまったり、周りとの対人関係が上手くいかなくなってしまったりしかねません。
 その物忘れも「忘れないように対策すればいいじゃん!」と思うかもしれませんが、ADHDは忘れないように対策を打っても対策した事すらも忘れてしまうという事が起こりうるのです。

2.ADHDの悩みとは?

「多動性・衝動性」と「不注意」では特性が異なるため、2つに分けて悩みとその解決法を簡単に紹介していきます。ADHDとは言っても、人によって症状の出方は異なるので、全員が同じ悩みを持っているわけではありません。今回紹介するのもあくまで一部の例ですので、その点はご理解ください。

①多動性・衝動性の悩み

⑴じっとしていられない
 映画館や会議など、じっと座っていなければならない時はかなり苦痛なようで立ち上がってしまったり、姿勢を頻繁に変えたり、手足を動かしたりして気持ちを落ち着かせることがあるようです。このような人は仕事でのデスクワークは向きませんし、学校の授業を静かに受けるのも不向きです。逆に、より活動的な物であれば向いているといえます。
⑵衝動買いをしてしまう
 ネットサーフィンをして「これが欲しい」と思ったらその場で注文してしまうか、すぐに近くのお店に実物を見に行って買ってしまうことがあります。これを繰り返してしまい、家には未使用の物などが溜まってしまう場合もあるんです。買い物をする時は家族や周りの人に相談したり、ネットですぐ物を買えないように設定したりする必要があります。
⑶集団行動の時に1人で行動してしまう
 自分に興味があることには夢中になってしまうことがよくあります。例えば、虫や魚などの生き物、自分の好きな物が目について興味を持てば、状況などお構いなく見入ってしまうことがあります。活動をする時には、なるべく視界に物が入らないようにする工夫をしたり、「ここまではできるようにしよう」と小さな目標を決めて集中できるようにしたりする必要があります。

②不注意の悩み

⑴落とし物・失くし物が多い
 落とし物や失くし物の頻度が高いです。家でも出かける前に財布、スマホ、鍵などを探し回って遅刻するなんてこともあります。バスや電車で考え事をしていて、手に持っていた物を置き忘れることもよくあります。置く場所や入れる場所をあらかじめ決めておくと忘れたり、失くしたりすることが少なくなります。
(2)マルチタスクが苦手
 見通しを持って行動することが苦手で、複数作業を同時に行うことが難しいです。例えば、仕事で10個やるべき事があった場合、どれから手をつければ良いのか分からなくなる事があります。また、1つ目2つ目の仕事は終えられたとしても、3つ目が興味のある事だったばたい、過集中を発揮して時間をかけて質の高い仕事をしてしまいます。3つ目のクオリティは出来が良いが、あとの7つは終わっていないという事もあり得ます。つまり、複数の仕事をバランスよく終わらせる事が難しいのです。
(3)話を聞いていない
 正確には、本人は話を聞いているつもりでも話を全部聞けていない事がよくあります。会話の中に、気になる単語や記憶があれば、そこで想像を膨らませてしまうことがあります。最終的に相手に「どう思う?」と質問されて、「ごめん、聞いてなかった。」ということもしばしばあります。端的に話したり、興味のある話題を提供したり、会話の途中で質問を混ぜたりする必要があります。

③ADHD共通の悩み

⑴失敗が多くて落ち込みやすい
 生活をしていると物を無くしたり、衝動買いをしてしまったり、話を聞いていなかったりなど失敗する場面が多いです。普段の生活で困らないように、自分で克服するためにある程度努力する必要もあります。しかし、仕事や学習環境などの環境がその人に合っていない場合には、努力しても失敗ばかりで落ち込みやすいです。マルチタスクやじっとしている時間が長い場合、失敗しやすいです。失敗しても許される環境やADHDの強みを生かせる環境に身を置くようにしましょう。
 周りが失敗を許すようになると、ADHDの人はかなり生きやすくなります。その気になればやる気は人一倍ある人ばかりなので、全力で課題に取り組みますし、責任感も強い人が多いので時間をかけてでも課題に取り組もうとします。周りもその人の気持ちや過程に注目して、良い所を見つけてみると良いと思います。

(2)劣等感がある
 失敗することが多いので、他の人にはできるのに自分にはできないと思い込みやすいです。失敗するのは仕方ないので、そこはある程度割り切って自分のできる所に目を向ける必要があります。つまり、ADHDの強みに目を向けるのです。ADHDの人は強力な強みを持っている場合が多いので、強みに目を向けるようになれば他の人と比較して落ち込まなくて済みます。強みについては前の記事に書いているので、よかったらご覧ください。

3.おわりに

 ADHDとはどんな物なのか?ADHDの人の悩みは何か?について少し分かっていただけたでしょうか?
 私が1番分かって欲しいのは、ADHDである事は決して悪い事ばかりではないという事です。あなたもしくは周りの人がその強みを理解していないだけで、ただ悩んでしまっていることがよくあります。強みはいくつもあり、その強みはとても強力なので、それを見つけて生かせるようにすれば必ず成果は出せます。もし今まで上手くいかなかったとしてもこれからの人生が上手くいくかどうかには全く関係がありません。必ずあなたの今までの経験から上手くいく道はあります。
 もし、何か悩んでいる事がある方はぜひ教えてください。心理学や私の経験からご相談に乗り、解決します!

あなたはADHD? ADHD(注意欠如多動性障害)の悩み|【ADHD本人がADHDの悩みをお伝えします!】

寺尾誠弘

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,034件

#最近の学び

181,334件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?