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美しい生き方

皆様美しい生き方と聞くとどのようなことをお考えになりますか。
自分の意見、主張を押し通すこと。でしょうか。または自分の夢、目標を達成することでしょうか。
確かにそれらも魅力的で素晴らしく美しい生き方に入ると思います。ですが私自身はこれ以上に大切にし重んじるべきことがあると感じております。

そもそも「美しい」という漢字は、「羊」と「大」で構成されています。古来中国大陸では「羊」は多くの人の役に立つ動物として献物され、また余すことなく全く捨てるところがありません。そして大きければ大きいほど重宝されていました。このことからわかるように古来から羊は多くの人を助けてきたのです。
すなわち、「美しい人」というのは、姿や形が整っていることをいうのではなく、「人のために尽くすことのできる大きい人」を意味するのです。「美しい生き方」というのは、世のため、人のために尽くす生き方のことです。

その生き方をした偉人のひとりに皆様もご存知の通り、十七条憲法を制定したかの有名な聖徳太子がいます。彼の教えの根底には世のため、人のためそして「和」の精神があります。人間はみな平凡な存在なのだから重要なことは対話を通じて真理に近づけて決めようという対立融和を説き、人間社会のすすむべき道を示しました。そして1400年経った今もなお大切にされている人間の憲法です。

また幕末の志士、吉田松陰が人生を通して大事にしていたといわれる言葉の中に「至誠通天 」( 至誠 天 に通 ず )という言葉があります。これは中国の儒学者・孟子の言葉です。至誠とは極めて純粋な真心のことを言い、「誠の心を尽くして行動すれば、いつかは必ず天に通じ認められる」という意味です。逆にいえば「まだ認められないのは誠の心を尽くしてあらゆる行動をしていないからだ」という意味になります。まさに真心と行動があれば人の心を動かすことができるという教えです。

これらの教えにもあるようにやはり世のため、人のために尽くす生き方こそが美しいといえるのではないでしょうか。そして私たち日本人もこの事をいつの時代も大切にし生きてきたのではないでしょうか。それがあって次に自分の意見、主張、目標、夢に繋がるのではないでしょうか。

2024年が明け、災害、事故、事件が日本各地で起き未だ苦しい状況に陥っています。また世界では争い、競争に明け暮れ混沌とした状況、情勢が続いています。こんな今こそ「美しい生き方」が必要です。我々の先輩は幾度となく国難といわれる状況を乗り越えてきました。
そして現代の私たちにもその意思、血は受け継がれています。必ず乗り越えていけるでしょう。その為に私たち日本人が「美しい生き方」を体現していき世界に示していくことが必要です。皆でより良い世の中、日本、世界にしていきましょう!

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