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行動する私が影響を受けたのは開高健とインドの友人

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#開高健
裸の王様・流亡記


「行動する作家」として、名が残る開高健。

茅ヶ崎市のゆかりの作家として、市役所でたまたま目にした。

ええ。私現在、湘南在住です。

調べると、邸宅として住んでいた場所が開高健記念館として残されている。

行ってみたい。

行動する男として自称している私は、とても興味をそそられた。

物語は、おそらく「組織としての人間」を描いていると思う。

組織、会社、人間関係、政治。

人が、どこかに属したならば必ず触れる事になるあれだ。

開高健が描く組織の中にいる人間は、どこか人間臭く、狭い世界で生き抜かなければならない窮屈さを訴えてきた。

読み終えた印象は、池井戸潤などの社会派の感じにも似ている。リアルな組織の描写がとても惹き付けられる。

私も組織に属する人間である。

自由にやりたいようにいかない常を、どこかにぶつけながら生きている気がする。

社内政治や、やり取り。
本来一番大事な筈の事象は置いていかれてたりする。

それを知りながら誰も何も言わずである。

開高健が描く、組織や人間関係があまりにも現実的なのでそこに囚われがちになるのだがそれより、私が引き寄せられたのは彼が描く、生き物や植物の表現だ。

生臭い人間関係と対比的にたんたんと自然を書いている。

ああ、この人自然が好きなんだ。と思ったりした。彼の有名なノンフィクション冒険記は、いずれ読まなければと思う。

ますます、記念館に行かなくてはならない。他の作品も読んでみたいと思った。
そんな木曜日Thursdayだった。←(ネイティブな発音だと物語に雰囲気出ます)

私は行動する男だと思い立った。

そして、私は愛車サンダーソニックダイナマイトバディ6号に久しぶりに油を注いだ。

海に面した街、湘南茅ヶ崎は、ほぼ坂が無いので移動はチャリで事足りる。

説明しよう。サンダーソニックダイナマイトバディ6号とは、現在はママチャリになっている。

子供の頃名付けた名前をそのまま引き継ぎ、歴代のサンダーソニックダイナマイトバディ号からついに6代目だ。

なお、親戚に一輪車のサンダースレンダーハニー号がいた。

庭のウッドデッキで日光浴しながら、横目でカナヘビがいつ出て来てもいいようにスタンバイしながら読書していた私は、今日だ。今日行動する男の日だと、サンダーソニックダイナマイトバディ6号に跨がった。

途中、市役所に立ち寄り記念館の他に何かないか調べようとした。

目にしたのは、

「開高健記念館は祝日と金土日開館」

の案内だった。

私は行動することをやめた。

木曜日Thursday。(もう一度ネイティブに)
吸い込まれるように私は床屋に入った。

「インド寄りのツーブロックにしてください」

私は、友人がインドでツーブロックにしたのを思い出し、勢いで口にした。

私は組織に属する人間である。

1㎜に耳元だけ刈り上げたツーブロックは、果たして組織で通用するのだろうか。

そもそもツーブロックと名乗っていいのかこの髪型は。かりあげくんではなかろうか。

まったく謎である。ダメなら坊主しかない。

なんのはなしですか

私は行動する男である。

ジャリジャリと手のひらで奏でる短さは、どこか儚い夢の跡に感じるものがある。伸びる分だけ希望があるのだろう。

コニシ 木ノ子のツーブロック論


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