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大きな桜の木の下で「小説」

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#男子校生

小説「大きな桜の木の下で」2

小説「大きな桜の木の下で」2

第3話     幹一年生最初の夏休みに入り
僕は久しぶりに、平和な時間を過ごしていた
誰の目にも触れることなく
人間関係に悩むこともない
ただクーラーの効いた部屋で、自分の好きなことに没頭できる。
僕にとって長期休暇とは、至福の時間だった。
今日もいつも通りパソコンを開きゲームをしようとする、しかし、ふとカレンダーが目に入った
無限に思えた夏休みも、もう半分を切っていた
(いくらなんでも、そろそろ

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小説  「大きな桜の木の下で」

小説  「大きな桜の木の下で」

(暑い)
人がごった返す満員電車の中で、僕は思った。
毎朝毎朝、出勤のたびにこうなのだから
いくらなんでも参ってしまう
車内の冷房もなんの意味もなさず
密室の中、人々の熱気が集いに集った
ここはまるでサウナだ
(暑い、、、、臭い、、、、どうにかして中央から脱出しないと)耐えきれなかった僕は、人の波をかき分けかき分けなんとか、車窓側に出ることができた
ふと車窓の外を見ると、河川敷が見えた。
見事なま

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