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福島県への風評加害・情報災害問題

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情報災害としての福島県への風評被害問題および自主避難者問題について
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2023年9月の記事一覧

デブリに触れた水と言い出したのは誰だ2 政治に利用された定型句

デブリに触れた水と言い出したのは誰だ2 政治に利用された定型句

加藤文宏

第一回

──「デブリに触れた水」という言葉が定型句のように使われている。X(旧ツイッター)に書き込まれた投稿数は、8月16日から31日までで1,181件と急増した。

負の感情を回収した政治家とジャーナリスト ALPS処理水放出の直前から盛んに耳にするようになった表現、「デブリに触れた水」がいつ、どのように定着し、なぜ爆発的に使用されるに至ったか。この疑問を、第一回[デブリに触れた水

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デブリに触れた水と言い出したのは誰だ 定型句に支配された風評

デブリに触れた水と言い出したのは誰だ 定型句に支配された風評

加藤文宏

改訂履歴/2023年9月23日 21:33 | 安藤量子氏から発言は「拒否感を持っている人の心情を分析して述べた」との意見が入りました。筆者は、そのうえで安東氏が自らの考えに重ね合わせて発言したものと解釈し論考を執筆しました。公開第一版で「発言」とのみ記述していた箇所を、拒否感を持っている人の心情を代弁したとわかるよう改訂しました。

その言葉はどこで生まれたか爆発的な増加

 「デブ

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共産党Fukushima Waterに込められた蔑視と差別を被災者ハラオカと考える

共産党Fukushima Waterに込められた蔑視と差別を被災者ハラオカと考える


──日本共産党宮城県委員会に属するすげの直子市議、花木則彰元市議、金子もとる県議(以下JCP仙台青葉)は、希釈のうえ放出されてるALPS処理水をFukushima Waterと表現した。
この問題を福島県の浜通りから関東へ避難したハラオカヒサノとともに考えた。

Fukushima Waterと12年前の『福島の車』ハラオカ「Fukushima Waterは黙っていられる造語ではありません」

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Fukushima Waterと言い出した 共産党の汚染水扇動

Fukushima Waterと言い出した 共産党の汚染水扇動


──汚染魚の次はFukushima Waterだ。こんな蔑視と差別が共産党の風評加害マニュアルでは許されているらしい。批判しないなら、報道機関も同じ穴の狢である。

お魚さんはダメでもFukushima Waterはヨシ 9月16日、日本共産党宮城県委員会に属するすげの直子市議、花木則彰元市議、金子もとる県議(以下JCP仙台青葉)が、処理水放出については9日ぶりに「海洋放出に反対します」と幼児の

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人々の土地を奪ってタンクを置け/共産党ふじしまともこが目指す強権政治

人々の土地を奪ってタンクを置け/共産党ふじしまともこが目指す強権政治


──「強権・独裁政治」を目指しているのは誰か。どうみても日本共産党ではないか。

人々の声を一蹴する暴挙 川口市の共産党市議ふじしまともこ氏は、ALPS処理水放出に科学的根拠を伴わない反対論をX(ツイッター)で繰り返し、

と投稿した。「人々の土地を奪ってタンク置き場にしろ」というのだ。
 この主張には、福島県の人々を中心に批判が多数寄せられている。
 避難区域は人々が所有し、長年にわたり暮らし

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結党100年 汚染魚発言で幕を閉じるか 日本共産党

結党100年 汚染魚発言で幕を閉じるか 日本共産党


前回の記事

──「汚染魚」問題を風化させず、村井あけみ氏と共産党の責任を追及し続けよう。日本共産党は「労働者階級の党」を名乗りながら働く人々を想像すらできない集団に成り果てた。結党101年の節目に、いっそのこと解党するのがよいのではないか。

汚染魚発言への声 日本共産党は政府を批判して「国民の声聞かない強権政治」などと言う。では前回の記事「汚染魚で病気は共産党の公式見解なのか」に寄せられた声

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汚染魚で病気は共産党の公式見解なのか

汚染魚で病気は共産党の公式見解なのか


(補足 2023.9.11)
9月11日産経新聞で[(共産党の)小池氏は共産が用いてきた「汚染水」との表現は引き続き使う考えも示した]と報道されました。
なお当記事を掲載した直後に

と感想をいただきました。小池氏の見解はダブルスタンダードと表現するより、二枚舌としたほうがよいかもしれません。

共産党関係者による汚染魚発言 9月7日、広島県福山市の日本共産党元市議で衆議院選挙広島7区の候補者で

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語られてこなかった自主避難/生協が母たちに届けた原発事故

語られてこなかった自主避難/生協が母たちに届けた原発事故

整理・タイトル写真
加藤文宏

第一回

生協が母たちに届けた原発事故 被曝を恐れて首都圏から自主避難した母親がいる。彼女らが抱えていた不安は、妄想によって生まれた感情ではなく、日常的に接していた情報から芽生えた確信だった。
 この時期に、少なからぬ数の生活協同組合(生協)が会員のほとんどを占める女性たちに伝えた情報は、他の食料品店が伝えたものとも、政府や自治体が伝えたものとも大いに違っていた。

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