他人に揚げさせる天ぷらが最高
サクッとアツアツ!
揚げたて天ぷら!
目の前に並んだ天ぷら。
はふはふ言いながら食べる私。
口の中でじゅわっと広がる油。
あー、至福の時。
はい、私、天ぷら大好きです。
正確に言うなら、
『誰かに揚げてもらった天ぷら』
が大好きです。
さて、美味しい天ぷらですが、こやつ、なかなかの
クセ者
でもあります。
その一、油酔いの試練。
天ぷらを揚げるには、大きな鍋に3~4㎝ほどの油を入れる必要があり、そのにおいにウッとなってしまったり。
容赦なく料理する人間を気持ち悪くさせてきます。
その二、面倒臭いの壁。
具材を用意して衣をつけて揚げてといった準備はもちろんですが、
控えているのはラスボス、使い終わった油の処理はどうする?問題です。
キケンな存在ゆえ、排水溝にそのまま捨てることはできません。
空の牛乳パックに入れたり、新聞紙を敷きつめたゴミ袋に入れたりしないと捨てられない、
なかなか手のかかる存在です。
その三、冷めると不味いの罠。
自分で作るのが大変なら、買って食べればいいだけじゃん。
となるのが人間でしょう。
が、クセ者の天ぷら。
そんな安易な考えは通じません。
やつらは冷めると美味しさがガクンと落ちます。
スーパーのお惣菜コーナーに並ぶ天ぷらも、
不味くはないけどパンチが足りません。
じゃあ、結論はというと…
結局、
『他人さまに揚げていただく天ぷら』
が最高という、自分勝手極まりない考えにいたるのです。
実家に帰省した際、必ずリクエストする母の天ぷら。
気の毒な母は、自分が食べるのを後まわしにし、油酔いをしながら揚げたての天ぷらをふるまってくれます。
おまけに最後は、面倒な油の後処理。
それでも、娘が幸せそうに食べる姿を見ながら、
いつも嬉しそうに天ぷらを揚げ続けてくれます。
いつか私も母のように、天ぷらを人にふるまって満たされる時が来るのだろうか?
…いやいや、
きっと自分の欲が勝つな。
天ぷらを揚げてくれる他人さま。
今日もどうもありがとう!
以上、もろこしでした!
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