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正しいことは正しくないことを教えてくれた詩

正しいことは正しくない
それを教えてくれた詩があります。

私は正しいと信じて伝えていました。
正しいと信じて伝えても、
誰も見向きもしてくれませんでした。

なんで?

正しいことを言えば言うほど、
周りは「うんうん」
と言いながら離れていました。

うなずいているのに…

なんで?

そんな私が結婚する時に
数少ない友だちが
一つの詩を贈ってくれました。


祝婚歌 吉野弘

二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい

立派すぎないほうがいい
立派すぎることは 長持ちしないことだと 気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい

二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても 非難できる資格が
自分にあったかどうか あとで 疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい

立派でありたいとか 正しくありたいとかいう
無理な緊張には 色目をつかわず ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい

健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる そんな日があってもいい

そして なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても 二人にはわかるのであってほしい


正しいことを言う時は相手を傷つけやすい
正しくありたいとかいう
無理な緊張…

私は衝撃を受けました。


正しいことは正しくないこと


でも、何が基準なの?
私は無理な緊張をしているの?

さっぱりわからないまま時間はすぎました。

ただ、この疑問はずっと持ったまま

正しいことって何なんだろう


どんなことでも
答えは一つ
正しいことは一つしかない

そう思っていました。

なのに、
正しいことは正しくない

それはいったいなに?

そして、色々な学びを得て
なんとか答えにたどり着き
今があります。

答えにたどり着いた私を書いた記事です。

答えは一つではないし、
正しいことも一つではない。

遅かったけど
なんとか気づくことができました。

私のダメなところを
そっと見守っていてくれた友だち
この詩を贈ってくれて
ほんとにありがとうね。
一生の宝物になってます。


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