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国東半島のみち 〜国東半島峯道ロングトレイル〜 (5/6)
5日目(行入ダム公園〜梅園の里)
再びトレイルへ
朝7時、呼んでおいたタクシーが宿の前についた。宿の主人に礼を言い、別れを告げる。昨日夕暮れの中を2時間以上かけて歩き下った道を、タクシーはあっという間に駆け上ってゆく。
運転手によると、峯道トレイルを歩く客はたまに乗せるという。朝にある地点まで送ると、夕方にどこそこまで迎えに来てくれ、という感じらしい。やはりタクシーを使ってセクションハイクす
国東半島のみち 〜国東半島峯道ロングトレイル〜 (4/6)
4日目(国見温泉 渓泉〜行入ダム公園)
計画変更
翌朝も雨が降っていた。この日は当初の予定を大幅に変更することにした。K1コースの残り半分とK2コースの全てをスキップして、ここから県道を歩いてK3の成佛寺に接続する。
当初の計画ではこの日は険しい山道を約28㎞歩き、しかも市街へ下るバスに午後5時過ぎに乗らなければならない。足の痛みが無かったとしても、元々無理がある計画だった。
五辻不動、岩
国東半島のみち 〜国東半島峯道ロングトレイル〜 (3/6)
3日目(真玉温泉 山翆荘〜国見温泉 渓泉)
空はこの日も雲に覆われていた。雨になるかもしれない。昨晩はしっかり休息できた。温泉は足のマメに激痛をもたらしたが、それでも疲れた体には心地よかった。朝食も、宿のスタッフの温かいもてなしも、歩く活力を与えてくれる。
猪群山
トレイルは真玉川に沿って更に西へ進み、やがて右に折れて、北側の山道に入っていく。山の名を猪群山という。麓ちかくでは椿が咲いている。
国東半島のみち 〜国東半島峯道ロングトレイル〜 (2/6)
旅の計画
話を2日目に進める前に、この旅の計画とトレイルのルールについて少し触れておきたい。
国東半島峯道ロングトレイルは先に述べたとおり、半島の西側に位置する豊後高田市に属するT1〜4と、東側の国東市に属するK1〜6の全10コースからなる。各コースはそれぞれ12㎞前後で、六郷満山の史跡や自然景観の見どころを巡る。総延長は123㎞である。
今回このトレイルを6日間でスルーハイクする計画を立て
国東半島のみち 〜国東半島峯道ロングトレイル〜 (1/6)
「わたしも昔、峯入り歩いたんよ」
と、熊野磨崖仏の下で出会ったご婦人は言った。国東半島を縦横にめぐる山岳修業の道、約150㎞を歩き切ったのだという。次の機会があったらまたチャレンジするかと尋ねると、もう年だからねぇ、と笑いながらかぶりを振った。
令和5年の春、ぼくは「国東半島峯道ロングトレイル」を歩いた。国東の地に古くから伝わる六郷満山峯入行のルートをベースに整備された、総延長123㎞の長距離