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#エッセイ
フィンランドデザインの質の高さは「工業」と「アート」の往復運動から生まれる 〜アアルトとカイフランクのデザインアプローチ〜
みなさんこんにちは!
暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか?
今回の北欧デザインコラムでは、フィンランドデザインのクオリティの源泉を、アルヴァ・アアルトとカイ・フランクの二人の名デザイナーの事例を引きながら「工業」と「アート」という二つの視点から紐解いてみたいと思います。
1.アアルトのデザインにおける「遊び」の役割先日、世田谷美術館で開催されていたアルヴァ・アアルト展に行ったとき
イッタラを支える「知られざる20年間」~カイフランクとオイバトイッカの友情~
みなさんこんにちは!
気づけばもう年の瀬、2021年はどんな年でしたでしょうか?
僕はというと、表参道のイッタラストアで「フィンランドデザイン」をテーマにしたイベントをたくさんやった一年でした。
今年さいごの北欧デザインコラムでは、フィンランドを代表する二人のデザイナー、カイ・フランクとオイバ・トイッカの関係性を入口にして、「今のイッタラを支える20年間」を一緒に探っていきたいと思います。
と
カイ・フランクが目指した「無名のデザイン」 〜1956年 日本への旅から見えてくるもの〜
「フィンランドデザインの良心」と称され、1952年の発表以来「ティーマ」や「カルティオ」の人気が今なお衰えることを知らないデザイナーのカイ・フランク。日本では藤森健次さんや長久智子さんの研究の中で、フランクのシンプルなデザインが生まれた背景にはバウハウスや出自の影響があったことが言及されています。
カイ・フランクは日本との関わりも深く、1956年から1970年にかけて三度の来日を果たしています。