誰にも話さないこと。話せないこと。話せるけど真剣に聞いてもらえないこと。

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最近の記事

とても抱えきれないことだけど何のための両腕かということ

息子が自閉スペクトラム症、多動性注意欠如障害であると診断されたのは3月の終わり、長い長い春休みを謳歌し、親子共々のんびりだらりとさ過ごしている時のことでした。 幸いにも3歳の頃から福祉と繋がることができ発達支援センターに通っていたので、小学校では特別支援学級に通うことがすでに決まっていました。 発達支援センターの相談会の日に初めてお会いした児童神経科の先生は、薬が必要と思ったらすぐに病院に来てくださいねと、優しくゆっくりと話してくれました。 まあ、そもそもこんなところに通

    • 沖縄に行きたい

      最近一番好きなアイドル、IZANAGIの曲を聴きながらパソコンに向かっています。 つい先程ようやく文学フリマの出店料を入金してきました。 6500円+手数料。 パートタイマ―にとってはなかなか気合いの入る額です。 もう逃げられません。 やりたいと思ったのは私、本を作ると決めたのは私。 逃げるじゃないだろと思いつつも、お金を払ったという事実は「もうやだ~!」となった時の抑止力になります。 IZANAGIの『沖縄に行きたい』は、つらいことばっかりの現実から逃げ出してぱーっと沖

      • 風の強い晴天の霹靂

        一月らしい冷たい風が吹き荒ぶ中、やっとの思いで息子を幼稚園に預けて帰ってきたら突然の訪問者。 「自治会長ですが~ちょっといいですか~」 えーなになになんかやらかした?と慌てて出ていくと、 「来年度ね、自治会長やってもらうから。3月頃にまた集金の仕方とか教えるからね。じゃ。」 はーーー????? まってまって、行かないでちょっと!!!!  とは、言えず。 あ、はい、よろしくお願いします…というのが精いっぱいでした。 だってすごいしかめっ面のおじさんなんだもの…。 小一

        • 初めての読書会

          先日ツイッター(新X)に #名刺代わりの小説10選 というタグで好きなお話を並べました。 そこにいいねを付けてくださった方の中に『カシワ読書会』というアカウントがありました。 かなり馴染みのある地名、そして未知の読書会という言葉に惹かれて、気付いたら参加の申し込みをしていました。 読書会を『みんなで集まって本を読む会』だと思い込んだまま何日か過ぎ、改めて概要を読んだところ、『持ち時間1人約15分で、持参した本の紹介をしてください』とのことでした。 本当に焦りました。 私がそ

        とても抱えきれないことだけど何のための両腕かということ

          いきなり動くじゃん人生

          いわゆる小一の壁というものに早くもぶち当たっています。 息子は来年一年生になるのですが、まあ学童(放課後に子どもを預けられる所)にお願いしてパート続けよ~って考えていました。 そうしたらこの前の小学校との面談で『息子さんは支援級で』って振り分けられて、あーこりゃしばらくは様子見ないとだめだなと。 せめて新しい環境に慣れるまではなるべくそばにいてあげたいな、無理をさせて学校嫌いになったらかわいそうだなと思って、一旦仕事は辞めることにしました。 でも働かないとなると当たり前に使

          いきなり動くじゃん人生

          幼稚園からの手紙が読めない

          A4の藁半紙にだいたい30行ぐらいのお知らせ。 大切なことがたっぷり書いてあって、一通り読んだらファイリングもする。 園長先生のご挨拶から始まり、本題、プラス細々した連絡事項が書いてあって、体調管理に気を付けてくださいで終わる。 何の変哲もないプリント。 これが読めない。 読めないというのは、文字や言葉がわからないということではなく、読めるけど理解が難しいということ。 もちろんしっかりと改行されていて読みやすく、大事なところは太字になっていたり下線が引いてあったりしてわかり

          幼稚園からの手紙が読めない

          出店名

          文学フリマの申し込みをした時、出店名をどうしようかすごく悩んだんですが、まず頭に浮かんだのが『クローゼット』でした。 こちら私のクローゼット 私の何もかもが収納されていて、この扉を開くと幸せな気持ちになります。 息子と一緒のベッドがある部屋なので、将来的には私の部屋になる(と思う)けど今はまだあれこれ飾るのは忍びないので色々と詰め込んでいます。 ちょっと開けてみましょう クローゼットですからまあ洋服が入ってまして、その他趣味のものが大量に入っています。 嬉しい時も悲

          出店名

          Xのアカウントを作ってからずっと具合が悪い

          文学フリマに向けて色々考える中で、告知をしたりちょっとしたことを書き留めておくにはやっぱりXかな〜と思ってアカウントを作りました。 で、140文字に思い出を詰め込んだり 悲しくて仕方ない時に作ったぬいぐるみに世界を教えたりしています。 これがうちの二大コンテンツですわ(激弱) 朝起きるとフォロワーがぐっと増えていて、でも明らかに怪しいアカウントばかりなのでポチポチブロックしてさ…なんなんだあの虚しい作業は…。 思いついたことなんでも試してみよう!の場には最適なんです

          Xのアカウントを作ってからずっと具合が悪い

          悲しみからしか生みだせないのやめなよ

          少しだけ悲しいことがあって、あのSNSから離れています。 少しだけというのも精いっぱいの強がりで、許されることならずっと布団の中で泣いていたいです。 だけどもっと悲しいのが、そんな精神状態からしか生まれないものがあるということです。 私はあまり、元気でハッピーな時には考え事をしません。 考えてる余裕もないぐらい楽しんでしまうからです。 だけど悲しいことは違います。 悲しいことはだいたい一人の時にやってきて、大きなマントで私の周りの空間ごと包んでしまいます。 右を見ても左を見て

          悲しみからしか生みだせないのやめなよ

          私が思いつくことなんてさ

          キラキラのニューアイデアなんて私から生まれるはずがないと思っています。 才能がないことは自分が一番わかっているし、私が時々思いつくスーパーハイパーゴールデン最強発想は、とっくの昔に誰かが思いついて、とっくに材料を集めて、とっくに形にしているはずです。 いや、もしかしたら世界のほとんどの人が思いついたけどそのあまりの平凡さに特に追及することなく捨ててしまったかもしれません。 所謂同人活動をしていると、作ったからには見てもらいたいなぁという気持ちは切り離せません。 わかってくれ

          私が思いつくことなんてさ

          で、私は何をするかというと

          文学フリマに行くぞー!と決起したはいいけれど、この情熱がいつまで続くのかというのが実は一番の不安要素です。 なんせ『続ける』が何よりも苦手なので、長い期間かけて仕上げていくものに関してはとにかく情熱の維持が最重要項目なのです。 で、私は何をするかというと頭の中にポンっと浮かんだものを何らかの形で留めておく!これです! どこかにメモするでも、録音しておくでも、SNSに書き込むでも、なんでもいいから残す!これなんです! 給油さえしておけばいつでも走れますからね。 でもこれが

          で、私は何をするかというと

          憧れの文学フリマ

          文学フリマ38に出店することになりました。 することになったというか、行ってみたかったしやってみたかったので申し込みをしました。 先日ツイッター(新X)を眺めていたところ、文学フリマ39が来年の12月に東京ビッグサイトで開催されるという心躍る報が流れてきました。 行きたいのに行けない!!を3回やったので、憧ればかりが大きくなってしまいました。 とにかく文学フリマに行ってみたいという気持ちと、そろそろ何か作りたいという気持ちが最高潮のところで、何を思ったか約半年後の文学フリマ

          憧れの文学フリマ

          第一話 しんどい

          このところどうにもしんどいのである。 35歳、お年頃だ。 息子は5歳。年明けに6歳の誕生日を迎えたらもう間も無く小学生になってしまう。 小学受験なんて塵ほども考えることなく、自宅から一番近い小学校に通うことになっている。 夫は毎日2時間の通勤を余儀なくされている。 エンヤコラでは済まないほどこちらもしんどそうである。 私は週3日しか働かないにも関わらず毎日ヒーヒー言って、全てが中途半端、何も成し得ないまま体重ばかり増していく。 部屋は荒れ、洗濯物は山積み、冷蔵庫の中は

          第一話 しんどい

          短編小説

          気付くと周りに人はなく、この楽園のような部屋に一人残されていた。 握りしめていたはずの100円玉は私の手の温もりなんか忘れ、離れ離れで床の絨毯と同化している。 束の間蛍光灯が弾けるように光り、さっきまで嬉々として回していたハンドルが一斉に開いた。 蕩けるような白濁の瞳。 一つ一つが別の脳みそを持つようにバラバラと動く。 そうして何か意識を取り戻したのか、今度は土台がゆっくりと動き出していた。 あー、うんうん、そう、ムカデみたいにね、そうやって進むんだー なんて呑気な感想

          短編小説

          〇〇ちゃんの肌の色かわいくて好きだな

          心の底から出た言葉だった。 小学5年生の時、同じクラスに褐色肌の女の子がいた。 よく遊んでいたし、同じ合唱クラブだったし、まあまあ仲は良かったと思う。 ある日の放課後、教室に残っていたいつものメンバーと担任の先生とでキャッキャと話をする中で、私はその言葉を口走った。 勿論当時、口走ったという感覚はなかった。 空気が張り詰めた。 まだなぜかはわからない。 彼女は少し眉をくねらせ、わかりやすく苦笑いをして黙った。 「なんでそんなこと言うの?」 「〇〇ちゃんかわいそうだよ」

          〇〇ちゃんの肌の色かわいくて好きだな

          ママは負け犬だぞ!

          私のかわいいかわいい息子ことマイスウィートエンジェル5歳に、ある日突然言われたのだった。 『ママは負け犬だぞ!』 あまりの言葉に笑ってしまったが、こういう時どんな反応をしたら育児は上手くいくんだろうか。 しばらくして消灯時間になり、お互いぽやぽやしながら今日の感想を話し合った。 息子はこの日一番楽しかったことに、家族で遊びに行った室内アスレチックのことを挙げた。 私もそれが楽しかったので、また行こうねと約束した。 だけれどさっきの負け犬がどうしても引っかかる。 当時の私

          ママは負け犬だぞ!