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「素敵」と「切り取り」
「皆様にとって素敵な一日になりますように」
ある日地下鉄御堂筋線の朝の電車に乗っていたら車内アナウンスで流れてきた。
なんやねん。
行く度にガリバー旅行記みたいな気分になる某大型量販店でも
同じようなこと言う店員さんが居たことを思い出した。
「今日も素敵な一日をお過ごしください」
このときは、このときも、帰りのチャリを漕ぎながらずっとめっちゃ考えた。
どういう意味やねん。
そもそも素敵ってなんやねん。
この言葉って勿論いい意味。
でも広すぎる言葉やなあと思うことも少なくない。
だからどこか曖昧にも感じるというか「どういう意味?」ってなったりもする。
使いやすくもある。時にごまかしても使いやすい?
いい意味やけど、いい意味やからこそ。
「いいです」「いいですね」じゃなく「素敵ですー」「素敵ですね」「素敵なものを」
なんかニュアンス伝わりますか?
などと考えていたら全然違うことも頭に浮かんだ。
それは「切り取り」。
昨今の世の中はあまりにもいろんなものやことを「切り取りすぎ」ちゃうか。
何かにつけて思うことが多い。
切り取り動画、というとわかりやすい?
「そこだけを」「それだけを」
切り取ったり取り上げたり持ち上げたりして、
叩いたり、決めつけたり、思い込んだり、
が、いろんなこといろんな面で多くはないか。
しかもそれ、切り取った「そこ」「それ」が
SNSなどで瞬間的に拡散されまた「そこ」「それ」だけから判断されたり、
からの叩いたり思い込まれたりがまたまたまた広まっていったり。
せやからかな、誰かに向き合うというか、
誰か相手のことも「そこ」「それ」だけ、見える・見て判断してしまいがちになったり、「そこ」「それ」だけで「無理」とか「違う」とか思い込んだり決めつけたり、してはいないかなあ、どうかなあ、誰しも、皆、皆。
狭いというかパーツとしての「それ」「そこ」、なものと、
広くて広いからよくわかんない気もするときもある「素敵」というワードと。
例えば文脈を読んだりその背後や背景を知ったり調べたり知ろうとしたりすると、
その切り取られたパーツはそのものやそのことやそのひとの一部でしかないということがわかりもする。
一見いい言葉と思い込んでいる「素敵」は時にディティールや何やをいいときも悪いときもふっとばして使える言葉であるってことは考えもしないかもだけどあったりもする。
どちらも、よくもわるくも。
とはいえ、朝のラッシュ時ではなくとも殺伐さはある電車の中で、
車掌さんが業務事項というか言わないといけない情報に加えて
言ったその「皆様にとって素敵な一日になりますように」は
よくわからないし意味やディティールはないのかもしれないが、じぃんときた。
「?」「!」となったあとじわじわ来て笑ってしまいながらも、わたしは、とても。
某量販店のそれも意味はよくわからなくて、「え。スピリチュアル? こわ」とか失礼なことを一瞬思ってしまったのは本音。
でも、「お」「なんだかわるくはないな」
いいのかはわからへんけど悪い気にはならへんもんね皆、ふふふ、などと。
今日も今週もよい日になります。あ、間違った。素敵な日になります。皆に。
やっぱりなんか不思議な感じあるな。ないか(笑)
◆◆
【略歴や自己紹介など】
構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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