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ツインスターサイクロンランナウェイ(これも、読書紹介だというのかっ)(著:小川一水)

読書紹介をやってみます。初めてです。
今回とりあげるのは夏あたりに読んだSF(ラノベ?)

ツインスターサイクロンランナウェイ。(長編第1巻)

第1巻、別に読み切り短編もあるみたいですが、ジャンプマンガと同じでまず読み切りがウケたので長編ということになったようです。長編第2巻もあるみたいです。

夏に45冊読みましたが、長すぎるやつは別にして、これが単体としていちばんウケました。

内容は、とある未来の植民惑星。
そこは男女の役割が社会的に決まっており、宇宙船(漁船)のパイロットは男性が、網張りは女性がやると決まっていました。そして二人は夫婦であることが前提です。

そこへ背丈が高いせいでお婿さんに恵まれない天才網師の主人公と、その相方である女のくせに天才パイロットというヒロイン?の2人が登場します。
女性同士でパートナーとなるという掟破りの行為を行うため、なかなか周囲には認めてもらえません。ガラスの天井以前の話ですな。

要するに仕掛けは古風なフェミニズム小説です(ユリです)しかし、いかめしいのではなく、
ノリはラノベです。
ラブコメです。
ヒロイン?が奇行を行い、主人公が返せないボケをかまします。
それでいてSFであることを証明する根本的な楽天性も、最後に読者を一発かますトリックも、またしてもSFであることを示す合理的なつじつま合わせも、
あとこれアニメ化されるだろうな(予言)と思うテンポの良さとクライマックスの爽快感があります。
フェミニズムに反発される方でも、おもしろ、と言ってもらえるとすら思いますよ。

というのは優れた作品によくある、表面的なテーマだけではなく、もっと本質的なテーマがメタファーのように隠れているからです。それは序盤のうちは並走しつつ姿を控えめにしながら、最後に主題を覆うくらいの勢いで前面に出てきます。
いいですね。オペラ感あります。
まあそういったテーマはおそろしく普遍的なもので、およそ新鮮味がないかもですが、見事な調理方法は素材の古さをまったく感じさせません。人間にウケるものというのはバリエーションがだいたい決まっているのですね。
見事なクライマックスは青春モノが読みたいあなたを満足させるでしょう。
夏休みに読むとさらに効果が高くなることウケあいです。

どうでしょうか? ひと夏の思い出に。
あ、これ宇宙の話なんで地球の方は別に冬でもかまいませんし、何なら南半球は夏です。
おかまいなく。

と、こんな感じで一冊よろしいでしょうか?

まじめな読書紹介が読みたい方は上をどうぞ。

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