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#SF小説が好き

SF小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

先週末日記(プール/松の花)/先週のスキのお礼/週明けの空

先月末のコロナ罹患から3週間経ち、プール通いが復活した。 週末のプール(週末日記のメイン)その日のコースは空いておりマイペースでゆっくりと。 疲れを感じる前にプールから上がる。 先月、買い替えた水泳用具の使い心地は上々。 今まで使っていたものはパーツが固くなっていたようだ。 松の花 開花時期(4〜5月)松の花を意識して見たことがあるだろうか? 私は知らなかった。 拡大してみる。 先週のスキのお礼いつも記事をご覧頂き、ありがとうございます😊 個展予告とスキのお礼

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恋愛SF『ブルー・ギャラクシー ジュニア編』4章

4章 アスマン  番犬の暮らしには、すぐ慣れた。自分にこんな修行者みたいな生活ができるとは、これまで考えたこともなかったが。  朝、暗いうちに起き出し、一通り運動してからシャワーを浴び、身支度をする。目立たないスーツ姿でいることがほとんどだ。何種類かの武器を身に付け、食事を済ませる。  俺の部屋は、ライサが暮らす高級アパートメントの同じ階に用意されたが、ここは俺専用ではなく、警備要員の詰所という位置付けなので、常に他の人間が出入りする。ただし常駐するのは俺だけなので、寝

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【展示】文喫 六本木「あなたのディストピア展」に anon press が参加

六本木の書店「文喫」で開催中の企画展「あなたのディストピア展」に anon press が参加し、4/29(月)までエントランス空間にて展示を行っています。 本展では、これまで anon press に掲載された100作以上の中から編集部がテキストを選定し、壁面を覆うイメージと床面に散らばる瓦礫を制作。 そこでは anon press の作品たちが既存の文脈を離れ、自在に泳ぎ回りながら、新たな繋がりを結んではほどけていきます。無数の物語が切り刻まれ交雑する混沌の中から、鑑

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物語ドロップス ―無意識革命―

あれ?スマホがない。 ついさっきまで手に持っていたのに。 台所に置いてしまっただろうか。 それともトイレに持ち込んだまま置いてきたか。 あるいは...... 1分後、スマホは僕の左ポケットから発見された。 こんなにも近くにあったとは、灯台下暗しとはまさにこのことだ。 無意識のうちにスマホをポケットに滑り込ませていたのだろう。 こういうことはよくある。 物を失くすときはだいたい気づかぬうちにどこかに置いて行ってしまうものだし、癖なんかもその類に入ると思う。 僕は整理整頓が好

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東京装甲少女  EPISODE0 第26話      【秋葉原戦線異状アリ】

6番隊を率いる姉の田結 響は、 初瀬から偵察だけの任務を受けたはずの 7番隊を率いる弟の田結 吹雪が、 万世橋を封鎖しているバリケードの 先にいる敵か味方か判別できない 動く存在を一掃すると息巻いて いるのを見てこう言い放った。 響【 吹雪!!     あなたが勝手に突っ込むのはいいけども    龍臣様にだけは迷惑かけないでくれる?    あなたがまた馬鹿な事をすると    私の評価も下がるじゃないの!   そういうの本当にやめて欲しいわ!】 吹雪は、ま

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百合SF短編「1970年のシリウス」

都会の喧騒から離れた、東京湾にほど近く、千葉市の静かな小さな町。 ひっそりと佇む喫茶店「シリウス」は、人知れず秘密を胸に秘めていた。 カウンターに立ったのは、2人の女性。 一人は長身の痩せ型の美人で、ぼさぼさの傷んだ髪をくくり、ブーツカットジーンズとプラットホームサンダルを履き、鋭い眼差しが印象的なフーテン上がりの久美子。 もう一人は小柄で可愛らしい綾子で、ショートカットとミニスカートがトレードマークで、柔らかい笑顔と優しい瞳がチャームポイントだった。 「久美子さん

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Philip K. Dick::トータル・リコール ディック短篇傑作選【Memorandum, Reading impressions】

3冊目の感想文に時間が掛かってしまったので(途中で読むのを止めていた)4冊目以降は、読み停まる前に記事にしようと思う。 この本は随分前に文庫で読み、Kindleでも読み直した記憶がある。 何度か読んでいるので、今回の読書は記憶の確認であり追憶。 「トータル・リコール」の原題は "We Can Remember It for You Wholesale" 邦題は『追憶売ります』 「トータル・リコール」 We Can Remember It for You Wholesa

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第36話「館の幽霊――チルダ・メイデン・ゴーストバレー」

  *  ――幽霊の館。  それはエンプレシア騎士学院の校舎の南側に位置する、いわく付きの館である。  その館には幽霊が出ると噂になっている。  まあ、だから「幽霊の館」と呼ばれているわけだが。  ……まるで「ペケモン」に出てくる「森の洋館」のような造形をしている。  ぶっちゃけ、かなり怖い。  だって幽霊なんてオカルト要素、異世界だから普通に存在しそうだもの。  ……というか――。 「――オレたちって肝試しに来たんだよな?」 「はい、ですよ!」  メロ

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英訳版『三体』

今、Netflix とテンセントの両方でTVシリーズ化されている『三体』の英訳版(The Three-Body Problem)を読んでみた。 とても面白く、ページをめくる手が止まらなくなった。感想としては、SFとしては文章は読みやすい部類なので大人の英語学習者、特に科学分野の話が好きな人におすすめしたい。 ざっと概略をいうと宇宙人の話だ。 三体星人とでも呼んでおこうか。 私的には、とても好きな分野だった。 宇宙人目線から見た地球が描かれているのも非常に良い。 材料科

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第32話「彼女が望んだ『異世界転生』の物語」

  * 「――脳死、だと?」 「です、です」 「チハヤお姉さま、もしかしたら……あなたはチハヤお姉さま、では、ない、のかも、しれません」 「メロディ、歯切れ悪いよ」 「す、すみません」 「しかし、どういう意味だよ? オレがオレじゃないって……」 「わたくしたちは脳死したチハヤをイチかバチかの手段でムリヤリ復活させたのです。神経が断裂した脳を修復し、魂の結合していたアスターの絶対記憶能力で、伝播したチハヤの過去をチハヤ本人に植え付けた。だから……」 「それで、オ

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『天使の翼』第13章(11)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 エリザの利き足である左前脚の爪先まで戻ったわたしは、ギターをケースから取り出し、エリザの顔を見上げた。  「エリザ、行くわよ!」  『よっしゃ!』  エリザがまるでスロープのように左前脚をそっと持ち上げ、わたしは、そこを勢いよく駆け上がった。エリザの左肩の上にカッコよく(?)足を広げて立ったわたしは、改めて周囲に集ったハイアンコーナの人々を見渡した。さまざまな色とスタイルの民族衣装が目に飛び込んでくる。ハイアンコーナは宇宙的規模の国際観光都市だ……  エリザの左肩に乗って歌

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エクストラクト

 砂塵の向こうに霞む街が見える。  男は立ち止まっているとずぶずぶとブーツが沈んでいく流砂の流れに抗うようにして、一歩一歩街の方へと向かって行く。 (また蜃気楼じゃないだろうな)  空を見上げると、太陽すらも砂塵に翳っている。そこに雲がかかっているものだから、正午近い時間だというのに、辺りは夕刻のように薄暗かった。  以前こんな天候の中街を見つけたとき、遠くから見えた街は砂塵の黒と茶色の色彩の中にあっても、彩り豊かな街並みに見えたのだが、近づいてみて男は愕然とした。街は砂に埋

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【ChatGPT】歌詞を物語に「スタンド・バイ・ミー」 ベン・E・キング

歌詞を物語にするシリーズ。 「スタンド・バイ・ミー」 ベン・E・キング モータウンクラシックの名曲ですが、歌詞の中に星が落ちてきたり山が海に崩れ落ちる場面があります。何とSFなんでしょう。 この歌詞を発展させた物語を作ってみました。 タイトル: 月明かりの下で チャニが例え話を始めた。ポールはそれを静かに聞いている。チャニは言った、「昔、暗い森の中で月が唯一の光だったという話があるわ。その光が、迷い込んだ旅人たちを安全な場所へと導いたの。」 「そう、それで?」とポ

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「13柱ノ棺ノ姫」

こんばんは。 金曜日の夜に毎週、詩をupしております(いつも反応ありがとうございます)が、諸事情により今週は詩はおやすみです。 代わりに「13柱ノ棺ノ姫」について少々長めの文章を投稿します。 (※ジュウサンチュウノヒツギノヒメ) 「13柱ノ棺ノ姫」とはなんぞやという人がほとんどだと思いますが、僕が書こうと思って準備していた、新作長編小説のタイトルです。 僕は元々漫画家志望でしたが心の病気がキッカケで絵が思った様に描けなくなってから、小説家志望に軌道修正しました(漫画で描こ

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【植物SF小説】RingNe【第1章/②】

あらすじ 人生の終わりにはまだ続きがあった。人は死後、植物に輪廻することが量子化学により解き明かされた。この時代、人が輪廻した植物は「神花」と呼ばれ、人と植物の関係は一変した。 植物の量子シーケンスデバイス「RingNe」の開発者「春」は青年期に母親を亡くし、不思議な夢に導かれてRingNeを開発した。植物主義とも言える世界の是非に葛藤しながら、新たな技術開発を進める。幼少期に病床で春と出会った青年「渦位」は所属するDAOでフェスティバルを作りながら、突如ツユクサになって発

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Marshall 4 Season #16

【タイトル】SORIMACHI/もっといける 前回までのM4S            * 2024年6月5日 12:00 ──言いたいことは山ほどあるが、まず言っておく。 「今から行く。逃げるなよ。」 Noobは放送室のマイク越しに宣戦布告した。 相手は清水。 衆議院議員 元文部科学省副大臣 愛知県第3区から立候補し、数年前に当選を果たした国会議員『清水よしたか』の一人息子。 この国の正義とやらに守られた、絶対悪。 だがその牙城も、崩れようとしていた。

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第38話「火のエルフ――フラミア・フレーミングと水のエルフ――ミスティ・レインウォーター」

  *  サウスキャニオンはエンプレシアの南に位置する渓谷であり、大量のマグマが流れ出ている場所でもあった。  常に熱気が立ち込めており、激しいデコボコ道をオレたちは歩かなくてはいけなかった。  でも、エルフの気を察知するレーダーの反応が近くなりつつある。  オレとメロディとチルダはレーダーの反応どおりに、とにかく足を動かす。  ――オレは周囲に目を配った。 「あれは……サラマンダーか」  サラマンダーは四大元素を司る火の精霊であり、小さなトカゲの姿をしている。

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長編小説#2

第三章【γ】 私は、何をしていたのだろう 強く頭を打ったような痛みを感じた。 「私、、なにしてたんだっけ?」 いつも見ていた街路樹横のベンチに横たわっていたみたいだ。 体を起こすと辺りに人は誰もおらず、やけに周りが静かだった。 耳を澄ますと、遠くの方から私を呼ぶ声が聞こえてきた 「あ!いたいた!サク~!」 一人の女性が私のもとに近づいてきていた。 その女性は ダボっとした黄色の服に下はクリーム色のカーゴパンツ、 顔は整っていて、万人受けしてそうな印象的な人だった。 「なにぼー

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恋愛SF『ブルー・ギャラクシー ジュニア編』5章-1

5章-1 シヴァ 「シヴァ、悪いが、リナがそちらへ行く。話を聞いてやってほしい」  リザードから連絡があったことに、まず驚いた。俺がグリフィン役から降ろされて以来、交流は絶えていたからだ。だが、大学教授のような取り澄ました容貌には、何の変化もない。辺境の人間は、あらゆる方法で延命を図る。  そのリザードの説明には、心底驚愕し、揺さぶられた。俺に子供がいたというのだ。それも、二人も。 「まさか」  最初は理解できなかった。俺に何の覚えもないのに、なぜ、そんなことになる

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第30話「白百合の布」

  *  ユリミチ・チハヤは、この百合世界《リリーワールド》から存在しなくなった。  風帝《ふうてい》との戦いによって――。 「――脳死……ですよ?」  ああ、と「名誉生徒会長」は言った。 「チハヤお姉さまは……本当に亡くなってしまったのです?」  そう、だと言っている。  ユリミチ・チハヤという存在は、この百合世界《リリーワールド》から消滅してしまった。  自分自身のやっていることに、なにもデメリットがないと、あいつは判断したからな。  原因は、ユリミチ・

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