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AIは、「利用する」だけでないではない視点も必要だと実感できる番組【NHKBS世界のドキュメンタリー「生成AIの正体 シリコンバレーが触れたがらない代償」】
NHKBSで4月23日放送された↓のオランダ制作のドキュメンタリー。 AIについて、違った視点を授けてくれる作品でした。 「よく知りもしないテクノロジーを、あまりにも信用しすぎている」 ハッとさせられる言葉から始まる。本作。 この言葉が象徴するように、AIを考える上で、私たちはいくつもの視点を見落としている。 そのことに気づきを与えてくれたように思います。 「立ち上がって部屋の灯りをつけることさえ面倒だと感じる人のために、情報はここからアメリカに行って帰ってきます。
都会の受験生は、「ある点では絶対的に不利」であるが、そのことを理解されることはない不思議【誰もが「あたりまえ」を疑わないという心理】
今回も、個別指導塾CASTDICEの動画から。 動画の内容そのものには、違和感はないのですが、地方の人間から言わせてもらうと、 地方の受験生は、大変お気の毒ですね・・・ という前提となっているように見えてしまうスタンスに強烈な違和感があります(笑)。 都会の受験生には、アドバンテージしかないというスタンスは、恐らく地方の受験生の実態をご存じないのでしょう。 というのも、そもそも都会と地方の受験生の比較において、都会の受験生の方に不利な点があるという前提で考えたことが
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衆議院議員補欠選挙「自民党全敗」に見るダメージコントロールのしたたかさ【自民党2選挙区不戦敗の深謀遠慮と立憲の勝利を吹き飛ばす不穏な報道】
昨日、衆議院議員補欠選挙が行われました。 事前の予想通り、立憲民主党の3候補が当選となりました。 SNSではリベラル界隈の方々が喜びの声を上げておられます。これで、流れが変わると主張されている方もいらっしゃるようです。 ただ、自民党の支持者の方は、この選挙結果について、割と冷静に受け止められているのではとみています。 個人的には、自民党の選挙スキルは、きわめて高いものであると理解しているので、負けは負けでも、「上手に負けた」印象を持っています。 ↓で書いたように、自
日曜日の本棚#39『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子(講談社)【食を通じて描かれる「正しさ」に翻弄される現代人のリアル】
毎週日曜日は、読書感想をUPしています。 前回はこちら。 今回は、第167回(2022年上半期)芥川賞受賞作で、高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』です。 タイトルにもあるように「食」を通じて描かれる、現代人の複雑な感情が織りなす物語です。第167回芥川賞は、候補作すべてが女性作家だったことで話題になりました。純文学こそが時代を最も反映するのであれば、それは当然のことだろうと思います。 なぜなら、時代が生み出す矛盾やしわ寄せは、その大半が女性に襲い掛かる