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サブスク嫌いが「エシカル定期便」をつくった理由と込めた想い

私は、ビジネス界隈?同じ業界?の友人・知人がほとんどいません。

たまにそういった界隈の人が集まる会に行った日には、「なんでサブスクやんないの?」「時代はサブスクっしょ!」「サブスクは事業計画が立てやすいから」「ビジネス的にサブスクは〜」という話を聞いて、なんだか気持ち悪いな、もう行きたくないなと思いました。

もちろん世の中にはそうではないサブスクもあるかと思いますし、私自身、無形のサブスク(spotifyやNetflixなど)には大変お世話になっています。

モノのサブスクもいろいろなものを試しました。
ユーザーのことを真剣に考えた素晴らしい体験のものもあれば、必要以上のものや不必要なものが送られてきて、買った側にはほぼ「ゴミ」同然になってしまったり、定期で届くことが、ただただストレスになってしまうものまで様々でした。

相手にとってゴミになるものは送りたくない。心の負担やストレスにもなりたくない。DAYLILYとして気持ちのいいサブスクのイメージが、私たちの中でなかなかわかず、延ばし延ばしにしてきました。

DAYLILY 有楽町マルイ店

量り売りからはじめてみた

しかしながら、DAYLILYを使ってくれている方たちの中には、定期的にリピートしてくださっている方が多く、むかしから「缶が余ってしまうので、リピートしやすくしてほしい」「定期便をつくってください!」という声もいただいていました。

そこで2020年から始めたのが、お店での「量り売り」でした。お家から容器や袋を持ってきてもらい、パッケージフリーで、環境にもお財布にもやさしく、100g単位で購入ができるというものです。

台湾の漢方薬局では同じように、どこでも量り売りで漢方を買うことができます。以前の記事でも書いた通り、台湾の漢方薬局は地域の人たちの健康を見守る場所で、ふらっと立ち寄り、立ち話をして、家から持ってきた容器に漢方をいれてもらって帰っていきます。

Eriの父の漢方薬局

DAYLILYのお店も、台湾の日常にある漢方薬局のような存在になりたいと思っているので、お仕事の帰りやお休みの日にふらりと立ち寄って、悩み事があれば相談をして、必要なものを必要な分だけ買って、気持ちよく過ごせるルーティンの一部にしてもらえたらいいなと思っています。

量り売りは好評で、たくさんの方に量り売りを活用いただいていますが、DAYLILYのお店は、台北と東京と大阪にしかないので、どうしてもお店の近くにお住まいの方だけに限られてしまいます。

住む場所やご都合でなかなかお店に来られない方にも、同じように、必要なものを必要な分だけ気持ちよくルーティンにとりいれやすい形をつくれないかとチームで長いこと考え、試作を何度も重ねました。

試作段階

「エシカル定期便」という形

そして紆余曲折あり、ようやく私たちも気持ちよくスタートできると思ったのが、「エシカル定期便」です。

缶や化粧箱なしのパッケージレス商品を、同梱物も最低限にしたメール便でお届けし、5%OFFの価格 & 送料無料で購入できるというものです。(そのほか、売上の5%はエシカル活動にあてられます)

定期便ではありますが、最低購入回数の縛りもなく、スキップも解約も自由にマイページやLINEからできます。

エシカル定期便ページ

また、商品の種類も毎月、変更することができるので、「来月は他のお茶の種類にしたいな〜」や「まだ今月のが余っているから来月は他の商品にしよう☺︎」といったこともできます。(今後、対象商品もどんどん増えていきますのでお楽しみに)

「必要なものを必要な分だけ、自分自身のヘルシールーティンに気持ちよくとりいれてほしい」という私たちの思いがあるので、ぜひ無理なく、気持ちよく、楽しんでもらえるといいなと思っています。

自分のペースに合わせて選択をし、届いたものを「ゴミ」にしないように、一緒に協力いただけると幸いです。

まだ完ぺきとはいえない未熟な「エシカル定期便」ですが、続けていきながら、みなさんたちと共に、よりよいものにしていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

DAYLILY台北店がある自然の美しい富錦街

ブランドをつくることと環境のこと

私たちはDAYLILYの商品を通して、気持ちのいい日々が過ごせたり、日々の中の頼れる存在となれたり、気持ちが前向きになってもらえるといいなと思っています。

しかし、ブランドをはじめたことで、常にたくさんのものやパッケージを生産し、環境に負荷をかけ続けてしまっていることは、私たちの中でずっとジレンマがあります。それを完全に解決することは難しいですが、

DAYLILYをこれからも続けていきながら、できる限りその負荷を下げていけるように、私たちも努力し、そしてDAYLILYを使ってくださっているみなさんにも一緒に協力してもらいながら、その問題に向き合っていけたらと思っています。

ショッパーの有料化も、お店の量り売りも、エシカル定期便もすべてその一環です。定期便(サブスクリプションサービス)ではありますが、商品を自由に変更できたり、回数に縛りがなかったりするのも、必要なものを必要な分だけ利用してもらい、無駄や負担(精神的にも環境的にも)を増やしてほしくないと思ったからです。

ほんの小さなことかもしれませんが、私たちみんなが気持ちよく続け、自分たちの心身も環境もヘルシーでいられるように、ぜひ賛同いただけるとうれしいです。

好きすぎて何度も買って(Kindleも)、いろんなところに置いている「暇と退屈の倫理学」

心身を守る習慣をつくること

私はサブスクが嫌いでした。

けれども、気持ちのいい習慣(ルーティン)は、自分の心身を守るということを信じています。

大学生のときに読んで、もう何度も何度も読み返している本に「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎 著)があります。その付録「傷と運命」の中にも、こんな言葉がありました。

“ 生きるとは、絶えず習慣を更新しながら、
サリエンシー(突出)に慣れ続ける過程であろう。
我々は習慣によってサリエンシーから身を守りつつ生きている。”

「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎 著)

私たちは日々生きている中で、様々なサリエンシー(突然の出来事等)が起こります。

それらが起こったときに私たちは、ときに戸惑い、不安になり、ストレスを抱え、心身がもう耐えられないと思ってしまうこともあるかもしれません。

そんなときに、自分の心身をピースゾーン(一定の安定した状態)に持っていくことのできる習慣(ルーティン)があると、とても心強く、それによって心身を守ることができたと、私自身も感じた経験があります。

DAYLILYのお店

もちろんそれだけではどうしようもないこともありますが、

DAYLILYのアイテムであったり、この新しくはじめた「エシカル定期便」が、自分自身の心身を守っていくための頼れるものの一つとなれたり、心身を安定した状態に保つヘルシーなルーティンの一部になれたらいいなと思っています。

別にDAYLILYじゃなくてもいい。その時々の自分に合わせて習慣を更新し、サリエンシーを乗り越え、自分自身の心身を守っていってください。

不安なことが多く起こってしまっている今日ですが、みんながピースフルでヘルシーな気持ちのいい毎日を一緒に過ごせることを、DAYLILYを通して心から願っています。

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小林百絵  / 台湾発 漢方のライフスタイルブランド DAYLILY
美味しい漢方スープをいただきます!