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荒れる学校で過ごした1年のこと

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予備校講師から公立高校の教員に転職しました。授業は「大学受験・入試問題演習」から、「ひらがなの書き方・履歴書の志望理由の書き方」に変わりました。その学校で「荒れ」を経験しました。… もっと読む
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記事一覧

教員しての試練がはじまる その1

平成7年頃から始まったこと  この頃から、学校の雰囲気が変わってきました。  まず、TVド…

教員としての試練がはじまる その2(A君のケース)

平成7年頃から学校現場に変化が起き始める  女子生徒のスカートが短くなる、ルーズソックス…

教員としての試練が始まる その3(B君のケース)

TVドラマで描かれる先生は…  先生のお仕事は、まず「授業」のはず。  しかし、TVドラマで…

教員としての試練が始まる その4(C君のケース)

一部の生徒グループが学年全体を支配し始める  6月、高校3年生の担任の一人が、学校に来な…

荒れる学校で起きていること(その1)

 高校3年生の8名のグループが、授業妨害や教員に対する威圧行為を始めました。校内のものが…

荒れる学校でおきていること その2

 私が経験した「学校の荒れ」は、学校全体には波及せず、高校3年生に限定されたものでした。…

夏休みと言えば三者面談

 就職希望が中心の学校ですから、夏の三者面談は重要。  大学の一般受験は、本人が願書を準備し、書類を書いて提出です。学校が関わるのは「調査書の発行」程度。あとは生徒の責任。  しかし、高校生の就職は、大学入試で言えば「指定校推薦」のようなもの。指定校推薦のように合格確実ではないですが、内定後の辞退は絶対的タブー。辞退者が出た場合企業は新たな求人のためのコストが発生します。もちろん、翌年以降、辞退者の出た学校への求人は…です。 B君との三者面談  前回書いた「消火器事件」の

夏の三者面談と認めた人々

 高校1、2年生の時、三者面談で成績や生活態度、校則違反などのことを指摘され続けたB君母…

荒れた学校の先生たちは

 海沿いの街の実業高校のお話。  3年生8名が、校内のものを壊す、授業妨害、教員に対する…

荒れる学校の荒れていない生徒たち

 実業高校の3年生の進路は、ほとんどが専門学校か就職。   つまり、10月頃には卒業後の身…

3学期は問題行動対応から始まる

 10月から再び荒れました。1学期よりもひどい状況。  それでも、冬休みに出席・成績に問題…

卒業式の出来事

 テレビで見るような荒れた1年も時間が過ぎ、3学期が終わりました。成績や出席日数が足りな…

離任式のできごと

 持ち上がりではない3年生の担任となって、クラス全員が卒業式を迎えることができました。就…

卒業生たちの成人式、結婚式

 大学院~予備校講師~公立学校の教員と人生のすごろくが進んでいました。教員として最初に勤めたのは東京からはるかに離れた海沿いの田舎町の実業高校。その高校最後の年、ドラマのような「荒れる日常」を経験し、それでも学年全員が無事に卒業し、私もその学校を卒業しました。次の学校は進学校です。そこで2年が過ぎました。 学校に電話がかかってくる  海沿いの実業高校の卒業生からでした。  私のクラスの学級委員だったTさん。要件は、「8月に私たちの世代の成人式がある。ぜひ参加してほしい」と