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めんま、
2019年2月9日 23:46
2019年2月22日 01:49
懐かしい匂いを辿った、なんの匂いだったかなんて思い出せないまま、虚しさだけが心に残る金曜日。ベランダにはカビの生えたサンダルが腰を曲げて佇んでいた。「あんたもあたしと一緒ね」独り言がこぼれ落ち、それと同時にヤカンがうるさくあたしを呼ぶ。急いで台所に向かい、ガスを止めた。気取った生活が息苦しそうに喉元を押さえていた。味もわからないコーヒーを入れながら、少し焦げたトーストにバ