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仕組みを自ら作りにいけるコードが書けるコーポレートを目指すためにGASを勉強したら実務にダイレクトヒットした話


エンジニアだけがコードを書ける時代は過ぎ、コーポレート部門(もちろんその他の部門)もコードが書けて当たり前の時代が来ると思っています。
ノーコードツールなど、コードが書けなくてもなんとかなるよ!というお声も聞こえてきそうですが、やはり各社カスタマイズされた業務フローや取引形態があり、より洗練された自動化&効率化を進めた業務フロー設計をしていくとノーコードツールでは限界を感じてきます。


コードキャンプにてコーポレートリーダーをしております栗山です。
プログラミングオンラインスクールやDX研修を提供しているコードキャンプのコーポレート部門がどういったバックオフィス運営をしているのか、前回のnoteにてオンライン完結バックオフィスツールマップを公開しました(多くの反響をいただいて嬉しい限りです)が、今回は更なる進化を遂げるために社内研修制度を利用してGASの習得を目指している弊社の取り組みについて、バックオフィスを回されている皆様が少しでも参考になる部分があればと思い、書かせていただきます!

フルリモートフルフレックスのコードキャンプオンライン完結バックオフィスツールマップ丸ごと見せます


コーポレート部門が極める方向性


少し話がそれますが、コーポレート部門についてどんな印象をお持ちの方が多いでしょうか?
コーポレート部門は経理や労務、総務、法務、情シスなど、会社の運営を支えている組織であり、間接的に会社に貢献する部門です。


縁の下の力持ちと呼ばれることが多いですが、その業務内容のイメージは感覚値で7-8割くらいは固定業務をしているイメージが大きいのではないでしょうか。


コーポレート部門における業務割合


一般的にコーポレート部門(個人キャリアではなく)のミッションは、以下二つの方向性があると思います。

  • コーポレート部門が目指すミッションの方向性二つ

    • 然るべき管理体制でヒト・モノ・カネの経営資源を管理し、堅実安定運営

    • 業務改善を進め生産性の向上


堅実安定運営は当たり前にこなす役割としてあり、いかに業務改善を進め生産性を高められるか、に舵を切れるか、が今までコーポレート部門で複数社で10年以上従事してきて、くっきりと会社の特性として分かれるなと思っています。


コードキャンプでは固定業務と単発業務においてイメージ半々くらいの比率で、単発業務として業務改善や新しいフロー構築を目標設定に入れており、固定業務をいかに無くすか、もミッションとして入れています。

コードキャンプが目指す攻めのコーポレート業務割合イメージ


社内研修制度を利用しGASを勉強!


そういった攻めのコーポレート部門の実現に向けて、2022年10月より社内研修制度を利用しコーポレートチーム全員でGAS(Google Apps Script)勉強を開始しました!


この社内研修制度は月ごとに各メンバーが学びたい領域を任意で選び、カリキュラムを受講(自社提供している各カリキュラム受講を無償提供)できる制度でslackに社内研修チャンネルというチャンネルを作り、みんなで「これわからない〜」など発散しながら一緒に学びを進めています!


時に他メンバーの進捗共有を受けて焦ったりもしますが、それも含めて一緒に学ぶ仲間がいるのはとても大きな力になりますし何より刺激を受けて学びが捗ります!

社内研修スタートアナウンス文


GASとは、Google社が提供するJavaScriptを利用したGoogleのWebアプリケーションを操作する言語です。

JavaScriptはプログラミング言語の一種です。もともとはWebブラウザを操作するための言語として開発され、現在でもWebブラウザ上で動作する唯一のプログラミング言語となっています。


GASで出来ること

GASはGoogleが提供している各WEBアプリケーションを連携させて多種多様なアプリケーションを作成することが可能です。

Googleが提供している各WEBアプリケーション例
・Googleスプレッドシート
・Gmail
・Googleカレンダー
・Googleフォーム
・Googleドキュメント
・Googleスライド
・Googleドライブ
・Googleマップ
・Googleサイト
・Google翻訳

例えばこんな操作が可能です。
・Googleフォームで作成したアンケートが送信された際にGmailで通知を行う
・Googleスプレッドシート上のメールアドレスのリストに対してGoogleドキュメントで作成したメール本文を送信する


GASができるとダイレクトに効率化ヒットするバックオフィス業務3つ


以前投稿したfreee導入についてのnoteにも記載しましたが、効率的なバックオフィス運営は各組織や役割がそれぞれ持つ分断された情報をいかに効率的にコーポレート部門へ集約し運営できるか、がポイントにあると思っています。

入社一年でバックオフィスツールを丸ごとfreeeへスムーズに移行出来た話

バックオフィス運営効率化のポイント

人の手を介さずに情報がコーポレート部門にシームレスに下りてくるようなバックオフィス運営を目指したいものですが、プライム市場の子会社として内部統制の遵守を目指すとなると、全ての取引には申請承認フローが必ず必要となりますし、規模が拡大していくと一人で完結する業務はなかなかありません。


例えばある事業部の売上データをAさんがGoogleスプレッドシートで集計してBさんがダブルチェックし承認後、経理へ提出のようなフローです。
こういった人の手が介在する過程には、漏れやミスが発生するのはごく自然なことで、そういったフローをいかにシステム化できるか、が勝負所ですが、ここでGASがダイレクトにヒットするというのをここ数ヶ月でとてもとても感じています!


GASを学ぶにあたり、どういった作業をどう変えたいのか、実際の業務フロー更新を目指して、コーポレートチーム全員で経理、労務、総務、法務など各領域において今作業している手オペ(手作業でのオペレーション)一覧を出したのですが、合わせて大体30作業ほどありました。

概ね3つの作業に分類ができ、現在進行形でGASで効率化に挑戦しています!

  • 定期通知系

    • 今月の〜の提出期日は〜日です

    • Aさんの〜の作業が終わったので、Bさんの〜の作業をお願いします

  • アラート系

    • 〜の提出資料で〜が間違っているので修正お願いします

    • 〜の提出期日が過ぎているので提出お願いします

  • 定期作業系

    • 各スプレッドシートの数値を合算集計する

    • スプレッドシートで集計したものをスライド資料に反映する


GAS勉強を始めてみて


私は入社してすぐにSQL(データベースを操作する言語)の勉強を進め、それなりにSQLは書けるようになってきており、コードを書くこと自体には抵抗はそこまでありませんでしたが、それでも初めてプログラミングを勉強開始した他メンバー含めてエディタ(コードを書くソフト)の使い方から初歩の初歩で躓きました。。

エディタの使い方で躓いている瞬間


アラートのポップアップの通知が出るようなプログラム作成に挑戦!

アラートがポップアップで出るように


GoogleスプレッドシートからGoogleカレンダーへの通知に挑戦!


気づいたら何個もカレンダー連携している図


毎月発生している労務周りのアラート投稿をGASで一括送信ポチ作業に挑戦!

勤怠の締め申請アラートを作成中


Googleスプレッドシートで作成した支払調書発行リストから発行先別にGASでポチで支払調書作成作業に挑戦!

GASでポチ作業で支払調書発行リストから個別支払調書作成


現在は最近よく聞くChatGPT(OpenAIがリリースした対話に特化した言語モデル)について調べており、ChatGPT×Googleサイト×GASでGoogleスペースで作成された各種ドライブ資料から自動で事業別や各分岐フォルダを構築し、社内ポータルや社内ヘルプデスクが作成できるのではと挑戦中です!


まだ勉強を始めて4ヶ月ほどですが、本来作業していたら数時間かかる作業がGASの作成作業に1時間かけて、ボタンポチで作業完了するところまで行き着いています!ほんと今まで手作業していたものが一瞬で実行されてしまう感動です!


WEB検索すればヒントはたくさんある


この作業をGASで効率化したい!と思ったときに、まずは自社カリキュラムを見ながら作成を始め、それだけだとわからない処理があったらGoogle検索して作成していましたが、Google先生に聞けば大体のヒントが落ちています。


ヒントを結びつける作業が難しいのですが、、コードキャンプにはフィードバックをしてくれるメンバーがおり、メンバーの協力に愛を感じる日々です。。メンバーの皆様いつも感謝です!!


コードを書いてエラーが出て、そのエラーを検証する時間がひたすらに流れていくのですが、トライ&エラーを繰り返しながら過ぎていく時間も大切ではあるものの、どういった構文でいくか作成したコードについてのフィードバックをもらえたおかげで理解がスルスルと進み、フィードバックの大切さをとても感じています。


コードキャンプのDX研修


最後にですが、コードキャンプのDX研修についても簡単に紹介させてください!

コードキャンプのDX研修は、単にプログラムが作成できるようになるだけでなく、自動化できる業務の見つけ方から学べます。
また、今回コーポレート部門が挑戦したGASを使った業務効率化の他にもITリテラシー向上を目指した「DX概論・基礎研修」、システム内製化や運用スキル強化、データサイエンスやプログラミングなど幅広く展開しています。

各社様のご要望に沿った研修企画が可能ですので、お気軽にご相談ください!
DX研修に関する弊社お問合せはこちらよりお待ちしております。

DX人材レベルの考え方とレベル別研修メニュー


現在コーポレートチームではGASの習得に励んでいますが、pythonなどその他にも更なる学びにチャレンジし、コードが当たり前のように書け、仕組みを自ら作りに行けるコーポレートを目指しています。


キラキラ感あふれる書き方ですが、実際はコードを書いて連続して表示されるエラー通知にうんざりしながらも勉強を進めていたりします。。ただ同じコピペで終わる1時間よりもコードを書いて新しい挑戦をする1時間を選択するコーポレートでありたいと思っていますので、まだまだ精進していきます!


書きたいことが多すぎて文章長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございます!
バックオフィスを回されている皆様の参考になることが少しでもあれば嬉しいです!

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