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もっと楽して引っ越したい #新生活
我輩は筋金入りのめんどくさがりである。
引っ越しをする勇気は、まだない。
いまだに大学時代と同じ家に住み続ける瑞野。毎朝会社まで片道40分かけて通ってるだけに、交通費がなかなかバカにならない。一応会社からも交通費支給はあるのだが、母親は『そんなことより早く引っ越せよ』と私を急かしている。
確かに片道40分を半分に短縮するだけで、朝は長く寝られるし夜はとっとと家に帰れる。このロスタイムを他のことに費やせると思ったら、十分に引っ越す理由にはなる。
でもさ諸君。引っ越しって超めんどくさくない?
というか実際私も、大学卒業前に一回部屋探しを本腰いれてやったのよ。なんなら内見とかも行ってみたしね。小心者なりにビクビクしながら不動産屋に行って、いろんな物件を見せてもらった。結構いい物件もあったんだけど、当時は社宅に入るかもしれないって話もあったし、結局そのときはお流れになった。
そう。このビクビク感というか、緊張感が私は嫌いなんだっ。小心者にとってこれほど厄介な作業ばかりのイベントは無い。不動産屋との内見、契約、引っ越し業者との攻防戦、役所との掛け合い。その全てでおそらく私はビビってしまう。いちいちビビってしまう。
てか、なんでいちいち家を変えるだけのためにこんなに多くの時間と労力を費やしてやらねばいかんのだ。持ってく家財も多いし、書く書類も大量だし、手続きだってもうしっちゃかめっちゃかになることが容易に予想できる。
あああしんどいしんどいしんどい。この単純な作業のためにどれだけのチェックフローを経なければいけないのか、そう考えるだけで私は気が重い。賃貸物件のサイトを開く気にもならない。会社の最寄駅から1本で済む地域にまで物件を絞りこんでも見る気にならないよ。
こんなことなら、自分の家財道具全部捨ててしまいたい。スーツケース1個でどこでも生活できる人間になりたい。極論言えばホテルに住みたいんですよ瑞野蒼人。
ホテルっていいよね~。だっていつ行ってもどこのホテルに行っても、大体清潔でアメニティも揃ってて、ほっといたら誰かが綺麗にしてくれてるじゃん?あれいいわ~。家事なんかしなくったって毎日綺麗だし。
なにより部屋に置いてあるものも必要最低限だから、余計な出費もしなくていい。はい最高。最高すぎる。早く俺の仕事の全てがワーケーションで済むようになって、ホテルで生活しても別に何の問題もなくなるようになったらいいのになー。最高なのになー。
あーあ、だれか俺の代わりに全部俺の家財一式持っていって引っ越ししといてくれないかなー。ついでに役所に手続きも全部やってくれないかなー。
賃貸契約から転入届提出まで全部請け負う引っ越し代行業者ってあったら絶対流行ると思うんだけど、どうかな?無理?委任状だけ作ったらできそうじゃない?
我輩は筋金入りのめんどくさがりである。
引っ越しをする勇気は、まだない。
引っ越しをする気力は、当然のことだがない。
おしまい。