嘉手川瑞姫

こんにちは。写真も撮れるフリーライター、カデカワです。チョコレートほか、美味しいものが…

嘉手川瑞姫

こんにちは。写真も撮れるフリーライター、カデカワです。チョコレートほか、美味しいものが好きです。社会人から大学生になりました。noteでは、ツイッターなどで書ききれない話などを。

マガジン

  • カデカワのチョコレポ

    カデカワが全国各地、あるいは世界各国のチョコレートを食べたときの食べログ。ボンボンショコラ多めです。

  • 遠隔チョコ会レポ

  • お茶素人が少しずつ勉強しながらお茶の味を綴るnote

最近の記事

確かに愛だと思っていた

確かに愛だと思っていた 君が私を呼ぶ声も 君が私を見つめる視線も 愛してるという言葉も 確かに愛だと思っていた どんなに傷つけられても ないがしろにされても 私が泣いたとき君が見向きもしなくても 確かに愛だと思っていた なにも知らなかったから 与えられた言葉を信じていた 愛してるという言葉を

    • パフェを味わうこと、文学を味わうこと—他でもない私が語ることの意味 —

      12月中旬、ずっと追いかけているパフェ職人の srecette(エスルセット)さんの34作品目のパフェ『Râpeux』を豪徳寺のお店でいただきました。 srecetteさんのパフェとの出会いは2016年のことで、気がつけばもう7年以上経ちます。通うようになったのは2017年以降ですが、それでも6年以上の月日が経っています。 今日は、氏のパフェを追い、食べ続けて行くうちに私の中で起きた心境の変化から「私が語ることの意味」についてまで、話していきたいと思います。 私が考える

      • セルゲイ・ロズニツァ『アウステルリッツ』を読む

        前書き  こんにちは。96年生まれ、社会人経由で現在大学3年生をやっています、カデカワです。 今回は、1年の時に課題で執筆したセルゲイ・ロズニツァ『アウステルリッツ』の解釈をnoteに転載したいと思います。 以下、本文となります。  本文  『アウステルリッツ』は、ウクライナ出身の映画監督セルゲイ・ロズニツァが2016年に発表した映画である。ザクセンハウゼン強制収容所跡地の入り口から始まり、ザクセンハウゼン強制収容所跡地の入り口(つまり出口でもある)で終わるこの作品

        • 佐藤美歩シェフ mills(ミルズ)のボンボンショコラ

          今年のバレンタインシーズンも、都内の主たる催事場をまわってきたチョコおたくのカデカワです。noteではおひさしぶりです、こんにちは。 毎年楽しみにしている催事場に、松屋銀座のGinza Valentine World があります。和菓子職人さんらがこの時期限定のチョコを使った創作菓子を並べていたり、国内の小さなお店や実店舗を持たないお店が出展していたりと、都内バレンタイン催事でも個性が出ている会場といえます。 そんななか、目を惹かれたのがこちらの mills(ミルズ)のボ

        確かに愛だと思っていた

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        記事

          愛と祈りはカウンターで始まる、僕らは出逢う

          出逢ったときには大抵のことが決まっていて、2度目にはその先の関係が見えている。君と飲むお酒がおいしいこと。それはお酒のお陰じゃないこと。ずっと笑い合っていた。 出逢ってしまった存在を愛する以外の術を僕は知らない。少しずつふたりの生活の中にふたりはお互いに少しずつ溶け込んでいって、景色はいつの間にか君と僕のものになっていく。夕焼けも朝焼けも世界のものではなくて、見つめる僕らのものだった。カメラのシャッターは時間を切り取らなくて、そこには遺したい思いだったり、ありえないくらい楽

          愛と祈りはカウンターで始まる、僕らは出逢う

          愛おしかった人たちへの歌

           書くのが怖い、そう思いながらも今この手がキーボードを打っている。書くのが怖いのは、書けることを知っているからだ。私が私の内面を見ることが恐ろしい。これが、あなたに「伝わってしまう」ことが恐ろしい。言語による100%の伝達なんてほとんど信じられていないだろう、私だってそう思う。けれど、それでも。言葉は時にその余白を保ったまま、誤読の可能性を携えたままに、あまりにも多くのものを運んでしまう。伝えてしまう。そういうものだ。  今が幸せか、と聞かれたら、それはもう本当に、この上な

          愛おしかった人たちへの歌

          クリスティーヌ・フェルベールの「ボワット エテ フルールエフリュイ」2021年の備忘録

          クリスティーヌ・フェルベールさんのボンボンショコラを買おうと思ったのは、2年前のサロンデュショコラでご本人さんをお見かけたとき、とっっても素敵なオーラを持った方だなあ! と感じたからです。彼女の作られているものを食べてみたい、人を見て思わされました。 2021年にサロンデュショコラの通販で購入したのは「ボワット エテ フルールエフリュイ」という、ベリー系フルーツとキャラメルのボンボンショコラのアソートです。以下、一粒ずつの感想を記します。 ブルーベリー キャラメル すんご

          クリスティーヌ・フェルベールの「ボワット エテ フルールエフリュイ」2021年の備忘録

          きもちのいい朝の作り方

          とてもきもちのいい朝、というものがあって、 そういうとき、空気は肌にあたると冷たいエアコンの風だったり、あるいは窓からそよぐ柔らかい風であったりする。 気分が凪いでいるのが大事だ。音楽もいい。好きな音楽、すてきな音の流れたち。思い出の朝のメロディ、だけじゃない。今日初めてかけてみるジャズやクラシックでもいいんだ。 偶発的に、自然発生的に起こるかのようなある心地。 日常の延長線から、ほんの少し平行線を外れた感覚、この、ちょっとした、わたしだけの非日常、あまりにも心地よい空

          きもちのいい朝の作り方

          名もないパティシエールのデザートが、憧れのレシピ本で表紙を飾る日

          冬のある日、うれしい知らせが届いた。パティシエールの友人からだった。 「12月24日、ついに、わたしのレシピを掲載してくださった本が出版されるそうです!」 タイトルは『レストランの新しいデザート』。 出版社は、『月刊専門料理』や『cafe-sweets』を手掛ける、あの柴田書店さんだ。料理・製菓業界で知らない人はいないだろう。 彼女自身、柴田書店のレシピ本を愛読しているパティシエールのひとりだった。 「柴田書店さんって言ったら、料理人みんなの憧れだよ。わたしの持ってる

          名もないパティシエールのデザートが、憧れのレシピ本で表紙を飾る日

          とある受験生の散文

          声がきこえるのはいいことで、音をかんじるのはもっとずっといいことだ。 それらは僕らが目の前の仕事に一生懸命になっているときには聞こえてこない。まるで一生懸命やめな、といわんばかりに。でもやっぱり必要で、目の前の仕事に勤しんでその音が自然と聞こえなくなるまで手足を動かすんだけど、そのうちにさみしくて帰ってきてしまう。自分だけの音がない世界なんて画一化されたテレビの映像みたいで色がない。フィルムの写真にはまだ世界のいたずらが僕たちがそこにいたことの印みたいに残っている。 尊敬

          とある受験生の散文

          時間を聴くという贅沢——長田弘の詩とエッセイに重ねて

          模試の過去問を解いた。2020年8月、夏季講習の一日(いちじつ)。 来年度から実施される「共通テスト」の形式にあわせて、これまでのセンター試験とはすこし変わった形式の問題になっていた。 第2門 次の詩「聴くという一つの動詞」(『世界はうつくしいと』、二〇〇九年)とエッセイ「ひそやかな音に耳澄ます」(『幼年の色、人生の色』、二〇一六年)を読んで(ともに作者は長田弘(おさだひろし))、後の問いに答えよ。 現代文を解くときはいつも、問題を受験生の立場で「解くべきもの」として読

          時間を聴くという贅沢——長田弘の詩とエッセイに重ねて

          いちばんきらいな君と手を繋ごう

          声が聴こえるよ 小さくて臆病 泣き虫な君の 身体はおおきくなったのに どこかに置いてきてしまったの? いっしょに手を繋ごう だいじょうぶ こわくない 君がいちばん きらいな君と 君がいちばん あいするきみと 大丈夫 怖くない いやだったこと、つらいこと、にくしみも すべてかかえて 忘れても 離せずに それでいい いっしょに 手を繋ごう

          いちばんきらいな君と手を繋ごう

          令和2年、どうしようもなく愛しかった人

          出逢ってから1年と10ヶ月、付き合ってから半年経った12月のことだった。「この人を守りたい」と強く強く思ったのは。歳上で、わたしよりずっと稼ぎがある彼は、端から見てなんの心配もない人間だったろう。実家の畳間、テレビから1メートルほどの場所、耳の遠い祖父のために大きな音を出すテレビの単語はひとつも頭の中に入らずに、手元のiPhoneで君とLINEをしていたことだけを覚えている。スマホはGoogleに乗り換える前で、君と同じようにAppleユーザーだった。それまで彼にどこか距離を

          令和2年、どうしようもなく愛しかった人

          2019.9と2020.03の言葉

          わたしには恋人がいる、世の中のいろんなひとには恋人が、あるいは家族が、親友が、なにかしら結びつきの強いとされる関係(関係性ではない、それは確かに、今、保たれている)をもっている。 恋人とわたしは、毎日のように連絡を取り、ときどき電話をし、互いのしょうもない愚痴を聴き、一緒にご飯を食べ、笑い、喧嘩もする。なんども好きだと言う。愛し合っている、ということは他の誰が認めなくとも、当人同士がそう思っていればいい。もっといえば、わたしが信じていればいい。あるいは、あなたが信じてくれて

          2019.9と2020.03の言葉

          【滋賀】ドゥブルベ ・ボレロ 世界のお茶を使ったボンボンショコラ「テ・ユイット」

          こんにちわんこそば。チョコおたくのカデカワです。 ホワイトデーに大好きなドゥブルベ・ボレロさんから「ボンボンショコラ8個入り テ・ユイット」をお取り寄せしましたので、感想を綴ります。 ドゥブルベ・ボレロさんのボンボンショコラは、特に食べる前の香りから味わいたいものだと思っています。今回のコフレも、気持ち長めに室温においておくことで、ぐんと香りが開いてくれました。 では、一粒ずつ感想を。準備はいいですか? 長いですよ。 灰色の引用の部分は、箱の中に添えられていた、公式の

          【滋賀】ドゥブルベ ・ボレロ 世界のお茶を使ったボンボンショコラ「テ・ユイット」

          【ベルギー】イースクの「ファームセレクション2020」

          noteでチョコレートの話をするのは久しぶりですね。先月末から続いていた体調不良から、ようやく回復したカデカワです。本文でも書きますが、体調管理は大事。 今年のバレンタインは、なんと遠征なし(実際には関西まで飛んだものの、体調が悪すぎてお目当ての阪急うめだに行けず)神戸の阪急に10分だけ寄ったことを除けば、ほぼほぼ通販での購入となりました。 さて、今回初めて購入したブランドが、こちらのイースク(JITSK)さん! 記憶が確かなら、昨年からツイッターのチョコラヴァーさん界

          【ベルギー】イースクの「ファームセレクション2020」