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クリスティーヌ・フェルベールの「ボワット エテ フルールエフリュイ」2021年の備忘録

クリスティーヌ・フェルベールさんのボンボンショコラを買おうと思ったのは、2年前のサロンデュショコラでご本人さんをお見かけたとき、とっっても素敵なオーラを持った方だなあ! と感じたからです。彼女の作られているものを食べてみたい、人を見て思わされました。

2021年にサロンデュショコラの通販で購入したのは「ボワット エテ フルールエフリュイ」という、ベリー系フルーツとキャラメルのボンボンショコラのアソートです。以下、一粒ずつの感想を記します。

半透明の紙に説明書きが。このデザインもなかなかツボでした。
中身はこんな感じ!

ブルーベリー キャラメル
すんごい!こんなにジューシーでフレッシュな果実の風味が活きたキャラメルってはじめてたべた!!これまでのキャラメル苦手感が一瞬で払拭されちゃいました。すごいパワーです。バナナやカシューナッツのフレーバーも感じられます。

アールグレイのガナッシュ
おいしい。何にも囚われない自由を感じる心の広さとあたたかな性格、そういうものを感じました。お茶の風味が、ぶわーっと、初夏の風みたいに涼しく広がっていくのに、締めはきっちりとチョコレート味。ミルクの風味も感じられてやさしくて、しあわせになれます。

フランボワーズ キャラメル
とろっと流れてく苦味のほぼないキャラメルとビターチョコのバランスがすてき! ビターチョコレートのコーティングで、後味はキリッと上がってくれます。一瞬でなくなっちゃう!

ミントのガナッシュ
食事の最後に出てくるデザートに乗せられた小さなミントの味わい。それが苦味まで含めてくっきりと伝わってきます。あまり美味しくない、って思いそうな草っぽい苦味さえも、ミルクチョコとの程よいバランスで、はまる味に。
ミント →→ チョコと混じり合い → チョコって終わり方です。他のボンボンショコラも大体こんな感じ。

バニラ
マダガスカル産マンジャリチョコレート(ヴァローナ)のガナッシュ。シンプルにおいしい。コフレの真ん中でこの味に出会えるとすごく安心しますね。後味がやさしいです。

バラ キャラメル
こっちのキャラメルは他に比べると硬め(といっても他所のボンボンショコラに入っているものでよく見るキャラメルよりはかなりやわめで、形状が保てないタイプ)でした。ものによってテクスチャを変えているんだなあ。とろ〜り系は高さのある形に仕上げられているようです。これもまたシンプルにおいしいキャラメル。

ミュール(マルベリー)キャラメル
すっごく落ち着いた酸味! マルベリーってこんな感じなんだぁ、と思いながらいただきました。果実の色そのままの雰囲気の落ち着き。大人なベリーさんです。ベリーにはパッと開くような酸味のイメージがあったけど、ものによってここまで雰囲気が変わるんだ。
そういったベリーの種類ごとによる風味の違いが知りたかったので、うれしい発見です。最後まで落ち着いたトーンでありつつ、最後(余韻)まで甘酸っぱさを残してくる。果実が残ったような食感もありました。

マルベリー、食べたことないなーと思ってたら、食べ終わってから桑の実のことだと知りました。赤黒い状態のものは食べたことがないので調べてみて驚きです。へえええ

ラベンダーのガナッシュ66%
キャラメル感のあるガナッシュ!!でもビター感も出てきます。純粋に、すごく美味しいチョコレート。出会えた幸福に感謝。個人的に、ラベンダーはほんの微かに感じるか感じないかくらいの強さでした。いい意味でねっとりとした舌触りのガナッシュがおいしかったです。

カシス キャラメル
カシスの「すっぱい!!」から始まり、甘酸っぱさ、皮の渋み、おいしさが口いっぱいに広がる一粒。意識がもっていかれないようにするのがたいへん。そこから徐々に落ち着いてきて、果実の味わいがチョコレートと混ざり合っていく。カシス特有の「重たさ」がビターなチョコレートに混ざり合う。カシスの渋みもチョコレートとの風味の「繋ぎ」の役割を果たしています。最後には完全に一体になって別の味になる! これがまあかっこいいじゃあありませんか。

まとめ
クリスティーヌ・フェルベールさんのボンボンショコラは、フレッシュな果実で魅せたかと思えば、最後は華麗にチョコレートで踊って着地するのがすごく巧みでかっこいい。
果実の味わいの鮮烈な表現には、さすが「コンフィチュールの妖精」と謳われるフェルベールさん! と感心しきり。全てに温かみと技巧の両方を感じられるおいしいショコラでした。来年も買います(買いました)。


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