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綾瀬さんと真谷くん

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シリーズ「綾瀬さんと真谷くん」を読みやすくまとめたもの。この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 2020年12月21日…
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#毎週日曜更新

綾瀬さんと真谷くん1「綾瀬さんと僕」

僕には好きな人がいる。今日も麗しい綾瀬響さんだ。さらりとした長い髪の毛が陽光を反射して青みがかって、まるで物語のお姫様のように艶めく。その髪を耳にかければきらりときらめく華奢なイヤーカフ。校則が緩いから邪魔にならなければアクセサリーを身につけてもOKで正解だ。可愛らしさが際立っている。
 何も見た目だけじゃない。中身だって素晴らしい。学級委員長を務められる誠実な人柄、そして誰に対しても優しく接する

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綾瀬さんと真谷くん12「動くべき時」

最近、イライラしやすくなっている。原因は如月だ。僕たちが付き合っていることは、隠さなければならない。如月のせいで最近は響と話せてないし。ともかく僕に引っ付いてくる如月を何とかしないとな。あ、噂をすればなんとやら。
「ねぇねぇ優くぅん一緒にお昼食べようよぉ〜」
「なんで?」
「なんでもいいじゃないのぉー」
こいつと話してて楽しいとは思えない。
「いやだよこの後予定あるからそういうことで」
少し強引に

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綾瀬さんと真谷くん34「アップルパイ」

休日に何をしようか自室で考えていると響から電話がかかってきた。
「もしもし優くんですか?」
「そうだけどどうしたの響? 」
「良かったら私の家でアップルパイを作って食べませんか?」
響から誘ってくるの珍しいな。
「良いねーもちろん行くよ」
その後少し雑談をして電話を終えた。
アップルパイ作るの初めてだし失敗しないといいなぁ。
響の家に行くのは久しぶりだなぁ…。
10分ほど歩くと響の家に着いた。

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綾瀬さんと真谷くん35「〇〇しないと出られない部屋」

休日に響とショッピングモールで買い物をしていて、他のフロアに行こうとエレベーターに乗った……はずがそこには何も無いただ白くて広い空間があった。
「何ですかこの空間は……」
「しかも扉開かないし……」
どうしようか考えていると、1枚の紙が落ちていることに気がついた。
紙にはこう書かれていた。
『この部屋はハグをしないと出られない部屋です。 ハグをしない限り出られませんのでご了承ください。 』
まじ

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綾瀬さんと真谷くん37「昼休み」

テストも終わり、行事も残るは終業式のみとなった。
午前の授業が終わり、昼休みになった。
響の席に向かい話しかけた。
「屋上で一緒にお昼食べない?」
「良いですね。じゃあ屋上に行きましょうか」
弁当を持って屋上へ向かう。
扉を開けて屋上へ出る。
幸い先客はいないみたいだ。
置かれてあったベンチに座り弁当を広げる。
「それ優が作ったんですか?」
僕の弁当箱の中にはいろとりどりの食材が詰めこまれている。

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綾瀬さんと真谷くん38「体調不良」

テストが終わって数週間、最近寒さが強くなってきている。すっかり冬だ。
風邪ひかないように気をつけないとな……寝不足がたたってるのか、頭が痛いし……
そんなことを考えながら廊下を歩いていると
「優ー!」
響が話しかけてくれた。
「あ、響」
「顔色あまり良くないですけど大丈夫ですか?」
ここ最近調子がどうも良くなかったのがバレてたみたいだ。
「う、うん大丈夫だよ」
「あまり無理しないでくださいね」

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綾瀬さんと真谷くん40「クリスマス」

今日はクリスマスだ。予め決めておいた集合場所には姉ちゃんとその彼氏さん以外みんな集まっていた。
「姉ちゃんの彼氏ってどんな人なんかな」
そう思っていると声が聞こえた。
「お待たせー!」
噂をすればなんとやら。
姉ちゃんとその彼氏さんが来た。
「紹介するね、この人が私の彼氏の雪野 穣(ゆきの みのる)くん」
「ゆ…雪野です…よろしくお願いします…」
自己紹介をするが、ずっと姉ちゃんの後ろに隠れている

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綾瀬さんと真谷くん47「昼休憩」

休憩スペースで響と井崎さんとで昼ご飯を食べていると樫野さんとその同僚の会話が聞こえた。
「あの子が言ってた真谷くん?」
「そうそう。私の彼氏の弟でね」
「あの凄かった子の弟?」
「そうそう。 3人兄弟って言ってたでしょ? その一番下なの」
「あぁそうだ思い出した、かなおちゃん。 ほんとあれ凄かった。 」
「鬼気迫る勢いで誤字脱字どころか言葉の誤用の指摘までしてたものねー」
あぁ。名前に聞き覚えがあ

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綾瀬さんと真谷くん51「歓迎のスピーチ」

始業式から1週間がたった。学年も上がりついに受験生となった。今日は新入生のためのオリエンテーションがある。去年もあったが、今年は最高学年として案内するため身が引き締まる思いだ。
クラスの中で案内を担当するのは僕と響だ。 各クラス2人が学校案内を担当することになっている。
集合場所の体育館の舞台袖で新入生が来るまで待つ。「新入生来るまでまだ時間あるし注意事項だけでも確認しておいてほしい」
注意事項が

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綾瀬さんと真谷くん52「学校案内」

スピーチの後は本題の学校案内だ。僕と響は1年2組のうちのAグループの担当になった。体育館から出て、左側の校舎の案内からやっていくことにした。(校舎と体育館は別になっている) 「この1階にあるのが理科室と技術室です。」
階段を上り、2階に上がる。
「2階にあるのは1年生の教室、第二学習室だ」
「第二学習室は分割の授業で使用することがあるので場所を覚えておいて欲しい。」二階を一通り案内して3階へつなが

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綾瀬さんと真谷くん55「博物館」

今日は久しぶりに響とデートすることになった。
行き先は歴史博物館にした。 プランは予め考えておいた。まずは駅前広場で待ち合わせして、電車で博物館の最寄り駅まで乗り博物館を色々と見て回り売店で何かしらを買う予定だ。
楽しみすぎて待ち合わせの30分前に着いちゃったよ。
しばらく待っていると響がやってきた。
「おまたせ優」
「僕も今来たところだから大丈夫だよ」
「それじゃ行きましょ、優」
電車に揺ら

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綾瀬さんと真谷くん56「通話」

今日は休日なので昼まで寝ている。
最近大学の講義やアルバイトが忙しくてあまり寝れていなかった。
もう少し寝ていよ……
その時携帯が着信音を奏でた。
「誰からだろ……奏音か……」
半分寝たまま応答ボタンを押す。
「もしもし……」
「あ、穣?今何してる?」
「さっきまで寝てた……」
「そうなんだでも寝すぎは良くないよ?」
「うん……」
「そういや要件聞いても良い……?」
「んー?なんか寂しくなったから

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綾瀬さんと真谷くん57「プレゼント」

響の誕生日まであと数日だ。プレゼントをあげたいけどどういうのが良いのかな?アクセサリーとか喜ぶかな?誰かに相談したいけどうーん……
悩んでいると誰かに声をかけられた。
「真谷くんどうしたんですか?」
目線を声がした方に向けると井崎さんが立っていた。
「おぉ井崎か。実はもうすぐ響の誕生日で、プレゼントを一緒に選んで欲しいんだけど……」
「それなら私がよく行くアクセサリーショップを教えますのでそこで買

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綾瀬さんと真谷くん58「最後の体育祭に向けて」

今日から高校生活最後の体育祭の練習が始まる。3年が参加する種目はクラス対抗リレーと障害物競走、100m走、障害物競走、学年対抗リレーくらいか。立候補制の種目は何にしようか。 去年は借り物競走やったし。
なんで去年は長距離走を選んだんだろ。
今年も借り物競走に出るかぁ。
今日は障害物競走の練習か。
「障害物競走の練習きついなぁ……」
三周くらいさせられてやっと障害物競走の練習が終わった。ハードル跳び

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