綾瀬さんと真谷くん40「クリスマス」

今日はクリスマスだ。予め決めておいた集合場所には姉ちゃんとその彼氏さん以外みんな集まっていた。
「姉ちゃんの彼氏ってどんな人なんかな」
そう思っていると声が聞こえた。
「お待たせー!」
噂をすればなんとやら。
姉ちゃんとその彼氏さんが来た。
「紹介するね、この人が私の彼氏の雪野 穣(ゆきの みのる)くん」
「ゆ…雪野です…よろしくお願いします…」
自己紹介をするが、ずっと姉ちゃんの後ろに隠れている。
「ほらほら私の後ろに隠れないで横に並んで」
姉ちゃんが催促するが
「あ、え……でも……」と縮こまってる。
「全員揃った事だし行こっか」
母さんがそう言って出発した。
行き先は少しおしゃれなレストランになった。
おしゃれなレストランに行くのは初めてなので楽しみだ。
ほどなくして目的地に着いた。
店内は天井が高く、シーリングファンが設置されてあった。
席へ案内され、そこに座る。
「こういうところ初めて来たからなんか緊張するなぁ」
「大丈夫だよ、料理美味しいよきっと」
そんな会話をしていると店員さんがメニューを持ってきてくれた。
「こちらが本日のオススメでございます」と言ってメニューを置いてくれた。

「それじゃ注文しようか」
母さんがそういってそれぞれ食べたいものを頼んだ。
しばらくして料理が運ばれてきた。
「誠くん、あーん」
「ん、美味しい」
「でしょ~」
樫野さんは兄ちゃんに食べさせている。
「それどんな味?」
「トマトとバジル」
「美味しそうだな」
「まあ」
逆に姉ちゃんと雪野さんは事務的な会話をしている。
なんだろうこの温度差。
「なんかお兄さんとお姉さんとで温度差が違いすぎませんか?」
「僕もそう思う」
そのあとは特に何もなく、料理を食べ終えて会計を済ませた。
「あーお腹いっぱい」
「機会があればまた来たいね」
「そうですね」
そのあとは各自解散となって帰路についた。

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