マガジンのカバー画像

漫画の感想

143
昭和生まれの私が読んだ漫画の感想。古いのも多いけれども新しいものもあります。
運営しているクリエイター

2022年9月の記事一覧

手塚治虫の直筆サイン (その3)

手塚治虫の直筆サイン (その3)

直筆部分は「エンゼルの丘」のルーナです。(ひげおやじの左横)

これらのサインを描いていただいたのは、とある小さな遊園地でした。

今ではその遊園地はつぶれてしまって無くなっているのですが、今でもその遊園地があった近くの道を通るたびにあの時友人たちとわくわくどきどきしながら手塚先生のサインを描いて貰った時のことを思い出します。

それにしても、ずうずうしく三枚も描いてもらったものだと今思うと古き良

もっとみる
手塚治虫の直筆サイン (その2)

手塚治虫の直筆サイン (その2)

これは左のリボンの騎士が直筆イラストです。
赤の<手塚治虫>のサインも当然直筆です。
右上は私の名前があるので布で隠しています。

このサインを描いていただいた時は私の友人たちと一緒に行ったのですが、その中で「フランツを描いて欲しい」とお願いした子がいるのです。

その時、手塚先生は「漫画の?それともアニメのフランツ?」と、優しく訊いてくださって友人は「アニメのフランツです」と答えたところ、「ああ

もっとみる
道原かつみ (銀河英雄伝説(原作:田中芳樹))

道原かつみ (銀河英雄伝説(原作:田中芳樹))

この作者の絵は、軍人を描かせると非常にいい。
指先まで、ピシッと力が入っているというか、いかにもキビキビしているような感じが上手く表現出来ていると思うのだ。
原作は10巻あって、これは原作の2巻ぐらいまでだったと思うが全部漫画化して欲しいものである。
誰が好きかと、尋ねられると、やっぱりヤンと答えるでしょうね。美形のラインハルトもいいけど、やっぱり顔じゃないですよ。男は中身で勝負!!です。(日頃、

もっとみる
小林まこと (What's Michael?)

小林まこと (What's Michael?)

猫好きには堪らない漫画ではなかろうか?

マイケルが可愛い!
その表情も仕草も何もかも可愛い!!!

小林まことの絵自体は・・・可愛い絵・・・とは言い難い。(笑)
妙に重量感のある絵だ。
表情の表現の素晴らしさは群を抜いている。
女性は・・・色気というものはあまり感じられないが、そこがいい。
男性は色々なタイプを実に上手く描いている。

そして、猫。
基本的にはポーカーフェイスが多いが崩れた顔もと

もっとみる
岩明均 (寄生獣)

岩明均 (寄生獣)

グチャグチャのスプラッターの苦手な人はちょっと敬遠しそうだけど、読んでいるうちにそれ程気にならなくなる・・・のでは・・・?
と思うのですがどうでしょう?私はそれ程気にならないのですが・・・

もしも、右手にミギーがつくか、左手に「吸血鬼ハンターD」の「左手」がつくかどちらかを選べ!と言われたら、どうしょうか?(そんな事言われる訳ないって・・・と、つっこまないように)
非常に悩むと思いません?(だか

もっとみる
舞台「パタリロ!」~ファントム~

舞台「パタリロ!」~ファントム~

所謂、2.5次元ミュージカルっていうものです。
先日、大阪に行って観てきました。これを観た後台風でその日に家に帰れなくなってしまったんですよねえ。まあ、それとこれとは関係ないんですが・・・。

パタリロの舞台は ~霧のロンドンエアポート~ と ~スターダスト計画~ も観ているから、これで3回目。
どれも思い切り楽しくてまるでお祭りっていう感じ。
パタリロ役の加藤諒くんは、本当にパタリロ!っていう感

もっとみる
楳図かずお大美術展

楳図かずお大美術展

萩尾望都SF原画展を目的に行ったあべのハルカスですが、その日は何故かちょうど「楳図かずお大美術展」が始まったようで、もちろん迷わず楳図かずおも見る!っていうことになりました。

迫力ありました!
大きな「漂流教室」のパネル!

「わたしは真悟」のパネルも大きい!!
これ、中の画像がどんどん変わっていくのです。
下にある電気のコード?がその世界観を表現しています。

「14歳」
楳図かずおの絵が大き

もっとみる
萩尾望都SF原画展

萩尾望都SF原画展

萩尾望都の原画展を見に行ってきました。
やっぱり原画はいいですねえ。
印刷よりずっとずっと美しい!

ベタは印刷になれば真っ黒になるから原画では多少ムラがあっても構わない派なんだなあ・・・とか、ホワイトを散らす手法が多いなあ・・・とか、あの時代はカケアミとかそういった手法が多かったよね、でもここはアシさんかな?とか、スクリーントーンの指定はやっぱり青鉛筆だよね、とか、とにかくじっくり見ることが出来

もっとみる
高橋葉介 (仮面少年)

高橋葉介 (仮面少年)

この表紙の絵が好き。
初めて見た時もとっても好きだったが、今見てもやっぱり非常に魅力的。
流れる線、不思議な眼差しの少年。実にすばらしい!

この本には「我楽多街奇譚」「江帆波博士の診療室」「触覚」「新しい人形」「惑星LOVFの崩壊」「仮面少年」「ハイ、オカアサマ」「荒野」が収録されている。
かなり久々に読み返したのだが、ほとんど覚えていた。
これを買った当時、何度も何度も繰り返し読んだ賜物だろう

もっとみる
竹宮惠子 (エデン2185)

竹宮惠子 (エデン2185)

(昭和60年発行)

<表紙折り返し部分の説明より>
目的地は”エデン2185”。
新しい星を求め、100年もの長い旅に出発した宇宙船は、さまざまな人間模様をくり広げる”世界”を乗せて今日も飛び続ける…。
宇宙船の乗務員シド・ヨーハンを通して、人間の心を繊細かつ克明に描いた、SFヒューマン・ドラマ。

新しい星を求めて、何世代も後に到着する予定・・・という設定の話は多い。
いつの日か人類は本当にそ

もっとみる
つのだじろう (うしろの百太郎 平成版)

つのだじろう (うしろの百太郎 平成版)

守護霊って本当にいるのかどうか私にはわかりません。
でも、自分を守ってくれる存在がいるっていうのは何となく安心出来るような気もします。
ただ・・・悪徳霊能者とでもいうような者につけこまれて騙されるというのは困ります。
漫画として読む場合は守護霊がいるかどうかなんて事を考えずに普通に楽しめばいいと思ってます。

話は変わりますが、最近話題のT一協会。
高額な値段の壺を買わせていたことで有名な、あの団

もっとみる
つのだじろう (恐怖新聞)

つのだじろう (恐怖新聞)

この新聞、一日読むごとに百日ずつ寿命が縮まるというもの。
百日というと一瞬短そうに思えるけど、四日読むとそれだけで一年以上寿命が縮まるんですよね。
そんなの読まなければいいのに・・・と思うのだけど残念ながら無理矢理読まされてしまうんです。

「憑依霊(ポルターガイスト)」に取り憑かれているという設定なんですけどね、こういうものに取り憑かれると・・・除霊出来ない限り死んでしまいます。
百日・・・とい

もっとみる
高橋葉介 (夢幻紳士(怪奇編))

高橋葉介 (夢幻紳士(怪奇編))

こんな男が本当にいたら、思いっきり後ろから飛び蹴りをくらわしてやる・・・とか作者が言ってたと思うけど、なんとなくその気持ちが分からなくもない。
気障でクールでポーカーフェイス。私の大好きなタイプです。
ただし、現実世界にいたら、たぶん、(作者とは違う意味で)後ろから蹴飛ばしたくなるんじゃないのかな。
何故かって?そりゃ当たり前でしょ、現実にそんなに美しい男がいるはずないし、いるとしたら、美しいと勘

もっとみる
谷口ジロー (晴れゆく空)

谷口ジロー (晴れゆく空)

(週刊ヤングジャンプ2004年33号~39号、41号~43号、48号~50号掲載)

交通事故で死んだ男、久保田和広の魂が車をぶつけた相手の小野寺卓也の肉体に入る。

別の肉体に別の精神が入り込むっていう話は小説やドラマ、少女漫画などでも使われてきたテーマだと思います。
そういうテーマを個々の作家がどのように料理していくか。
それが重要。

谷口ジローのあとがきによると、
ひとりの死を受けとめるこ

もっとみる