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バレンタインに降る雪に愛を誓った。


2023年2月14日。

バレンタインの夜、その日は雪が降っていた。
時刻は18時。外は真っ暗だ。
いつもなら車道を走る車のヘッドライトの光など目で追いかけたりはしないが、今日は違った。
白い雪が車のヘッドライトにキラキラと反射してとても美しかった。通り過ぎていく知らない車の列の流れをボーっと見惚れながら、私は小さな娘をベビーカーに乗せて家を目指して歩いていた。

「綺麗だなぁ。」
思わず声が溢れた。数時間前にあった仕事での嫌な記憶が吹き飛ぶくらいの特別美しい景色。
空を見上げると月の光と雲が重なっていて、シャンシャンと雪が私の顔をめがけて落ちてきた。口を開けてみると雪が口に入りすぐに溶けた。わざと息を大袈裟に吐いてみると白い吐息が出た。

私が雪に夢中になっていると、それを遮る可愛らしい声がベビーカーから聞こえた。
「ママ、雪でおてて冷たいの。」
娘はそう言ってベビーカーから乗り出し私の手のぬくもりを求めて小さなおててをにょきっと出してきた。

一一雪に見惚れている場合ではなかった。
  私は娘を家に連れて帰るために今歩いているんだ。一一

私は我にかえり娘の冷えた小さなおててを握った。小さな小さな手は冷たくて柔らかかった。
私は、
「寒いから早くおうちに帰ろう。」
と言って、ベビーカーのハンドルを持つ手に力を入れて、ゆっくり歩くのをやめて思いっきり走りだした。
娘の冷たい手がかわいそうで、早く家であたためてあげたい。だから走る必要が私にはあった。

「きゃはははは!」

娘は突然にスピードアップしたベビーカーと、ガラガラとベビーカーの車輪が地面に擦れる音が楽しかったのかけらけらと笑いはしゃいだ。

「ママ、雪だねぇ?楽しいねぇ?」
と、娘は笑いながら私に大きな声で話しかけた。
私は息をはぁはぁとあげながら、
「そうだね。楽しいねー!」
と、娘に負けないくらい大きな声で返事をして家を目指し走り続けた。

わざと靴のかかとを地面に強くカツカツとあてて鳴らしてリズミカルな足音にすると、ベビーカーの車輪のガラガラ音と娘の笑い声が協奏した。ヘッドフォンをしてお気に入りのビートの音楽を聴きながらランニングをしている時みたいな心地よさがあった。

一一これは神様がくれた大切な大切な私の娘との楽しい時間。一一

私と娘の存在を、まるでバレンタインの雪が祝福してくれたような気分になった。
それくらい雪の降る景色は美しく、煌びやかだった。

バレンタインという特別な日に降る雪なんて、きっとこの先何年もないはずだ。その時に芽生えた私の中のあたたかい感情を忘れてしまわないように、noteに記録にとっておきたくなった。

このあたたかいのは、
愛と表現されるものに違いない。
私は娘を愛している。
これから先もずっと。愛している。
だからこんなにこころがあたたかくなるのでしょう?あたたかいまま、ずっといたいのよ。

バレンタインに振る雪に娘への愛を誓った。
私の本命は私の娘。
あなただけよ。

娘よ。ママにベビーカーを押させてくれてありがとう。

雪の中、走って押したベビーカー。ママ、とっても楽しかったよ。雪の景色綺麗だったね。また雪が降ったら一緒に外を走ろう。約束だよ?
本当にいつもありがとうね。本当に本当にありがとう。

今日の記事はここまでです。

見出し画像は稲垣純也様にお借りしました。夜に降る雪に光が当たると美しいですね。木に積もった雪に白い光が綺麗にうつっていて、神聖な雰囲気が素敵なお写真です。

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最後まで読んでくださってありがとうございました。みなさんはどんなバレンタインをお過ごしになりましたか?いつも通り過ごされた方も、ロマンチックに過ごされた方もいらっしゃることでしょう。ちなみに私はバレンタインデーはキライです(え!)

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