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★連載7★非言語コミュニケーションが9割を伝える               

コミュニケーションには2つの種類があり、2つの伝わり方があると、ご説明をさせて頂きました。

そして、直接的な言葉や文字媒体の言語コミュニケーションよりも、非言語コミュニケーションの視覚情報、聴覚情報を相手が受け取る割合は遥かに高いという事。

ここまで、伝わる割合や、受け取る割合に大きな差がある事を知って、驚かれた人も少なからずいらっしゃるかと思います。

私は、初めて知った時に驚いたからです。

そして、私は常に相手に伝える際には、言語コミュニケーションを意識しており、分かりやすく説明するにはどのようにすれば良いのか?言葉や文字媒体ばかりを意識し、管理職に就いた当初はそれらばかりを考えていたものでした。

この事から、私は非言語コミュニケーションを意識するようになりました。

では、非言語コミュニケーションとは具体的にどのような事を示すのか、お伝えしたいと思います。


☆非言語コミュニケーションについて

非言語コミュニケーションは、言語コミュニケーションとは別に、言葉や会話、文字媒体以外を示します。

【身体の動作と注意点】

・視線
(伝える側はどこを見ているのか。眼を合わせて伝えているか。眼は口ほどにモノを言います。伝える側の視線が動くと、受け取る側も動揺します。)

・ジェスチャー
(身振りや手振りは伝えたいという意思表示にもなります。)

・顔の表情
(伝える側は、笑顔?怒っている?悲しんでいる?困っている?直接正面にある表情が大きく影響します。)

・声のトーン
(明るいと心地良く感じられ、暗いと不快を感じたりします。)

・声の強弱
(大きい声で話されると騒音に感じる事があります。強い口調だと、怒られているような受け取り方になりやすく不快と感じられやすいです。)

・話す速度
(早いと聴き取りにくく、言葉を追いかけるのに集中してしまい、会話自体受け取りにくくになります。)

これらは、伝える側の感情に大きく左右され、無意識に表に出やすいものでもあります。そして、それを相手が受け取るのです。

伝える側がポジティブな状態ですと、受け取る側もポジティブに受け取り、心地良いコミュニケーションが築けるのです。

伝える側がネガティブな状態ですと、受け取る側もネガティブに受け取り、不快なコミュニケーションの結果になってしまうのです。

【伝える側と受け取る側の対人距離】

パーソナルスペースとは、個人を取り囲む空間のことです。人には、目には見えない自分の感覚として、他者に侵入されると不快に感じる空間が存在します。それがパーソナルスペースであり、人によって広さが違い、個人差が生じます。

正面から、相手に近づかれ、あまりの近い距離に来られた時、思わず後ずさりをした経験は無いでしょうか?「近すぎる…」と感じ、思わず身体を引いてしまった事。反射的にしていましたが、それが無意識での自分のパーソナルスペースです。スペースを侵害されると、本能的に不快を感じるのです。

【衣類や化粧、装飾品などの身だしなみ】

受け取る側の好みにもよりますが、相手が不快を感じない身だしなみといった所になります。

清潔感を与えるもので、不快感を与えないものになります。TPOによって、服装や髪型、お化粧は考えた方が良いかと思われます。

特に香水が強かったりする場合は、相手が好みの香りでなければ不快感を与えます。

【受け取る側の環境】

照明などの明るさ、明るさが強ければ、コミュニケーションの際に邪魔するものになります。

温度も、暑すぎたり、寒すぎたりと極端ですと、コミュニケーションの際に集中できません。

周りの騒音など問題外です。伝えたい事が伝わらない状況では伝えない方が相手への配慮になり得ます。

相手が耳を傾けてくれる環境で伝える事が大切です。

☆なぜ、非言語コミュニケーションが大切だというのか?

上記の説明の通り、非言語コミュニケーションは多岐に渡りますが、言語コミュニケーションばかりを意識し、自分自身の伝える側の態度や環境などが、相手に不快感を与えていたとしら、折角考えて伝えた言葉も、自分自身の態度や環境1つで、伝えた内容が相手には響かないという事が起きてしまう可能性があるという事なのです。

受け取る側の事を考えて言葉を伝える事が必要であり、意識したコミュニケーションを取る事が必要であるという事なのです。

そして、場合によっては相手に不快な思いをさせるだけで、伝えたい言葉の内容を全く受け取ってもらえないという事にもつながりかねません。

不快感を感じれば、そこから受け取り側の意識も違う方向を向いてしまいます。騒音や光など邪魔だと感じれば集中できないでしょうし、不快だと思えば、受け取るものの受け取りにくくなってしまうのです。

受け取り側の事ばかり意識して、コミュニケーションは成立はしません。もちろん、伝える側の自分の伝えたい事を伝えるという感情や気持ちも大切になります。

この非言語コミュニケーションの役割を知っているか、知らないかでは、差が生じるという事を私は学んだのです。

ですから、私は介護施設で研修をする際は、非言語コミュニケーションの大切さを伝えてきているのです。

相手は高齢者であり、人生の先輩でもあります。ふさわしい言葉使いや、敬い方があります。そして、介護の現場では認知症を患っている方もいらっしゃいます。

認知症の症状は多岐に渡り、進行するに連れて、コミュニケーションを取る事が困難になってくる事もあるのです。

何より、利用者である高齢者とのコミュニケーションは、介護職員にとっては、商売道具の1つなのです。

言葉で人を励ます事も、癒す事もできるのですから。

私は普段から研修や指導の際には常々伝えています。声掛けや会話である言葉は、介護職員の商売道具であるという事。それは、言葉は人を癒す事も、傷付ける事もできてしまうものだからです。

使うのなら、人が喜ぶ言葉を使う事、自分にも相手にとっても心地よく過ごせる事につながるからです。

介護サービスを気持ちよく、受けてもらう為にも、言葉やコミュニケーションが大切であるという事なのです。

あくまでも、今までご説明したコミュニケーションは、自分対相手のコミュニケーションです。相手がいなければ成立しないコミュニケーションになります。


そして、コミュニケーションとは、仕事上だけで使うものではなく、日常的に使うものでもあると私は捉えています。

それは、自分の感情や意思を相手に伝える為のツールでもあり、相手の感情や意思を受け取るツールでもあるという事です。

例え、仕事上であろうと、プライベートであろうと、人と接する機会はあります。コミュニケーションは相手に自分の気持ちや考えを伝える手段でもあるのです。

日常生活の中で必ずと言って良いほど、誰かと会話をしたりする機会があり、言語コミュニケーションが必要な時というのは、少なからずあるからです。

言葉を使って、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを受け取ったりと、日々のコミュニケーションは、言葉の伝達だけではなく、気持ちの伝達の役割も果たしているのです。

「態度で分かるだろう。」

そう思うのは、危険です。態度1つ、受け取る側によって、どのように捉えるか、受け取るか分からないからです。「~だろう。」「~はずだ。」は、伝える側の一方的な思い込みなのです。

態度で示すよりも、自分の言葉で相手に感情や気持ちを伝える事こそが、人との関係を築く上で忘れてはならない事だと思います。

言葉にして、なかなか自分の気持ちを伝えるという事は難しい事もあります。

良い話や悪い話、賛成意見や反対意見。相手が間違っていると感じる時に指摘するなど、相手が受け取りずらいという事までも、きちんと自分の言葉にして、感情や気持ちを伝える事がとても大切な事だと考えるようになりました。

私は今まで、自分の意見や考えを、なかなか言葉にする事ができずにいました。自分の意見や考えを相手に伝える事を我慢をしたり、遠慮したり、本当の自分の感情や気持ちを、見て見ぬふりをしてきていたのです。

「これを言ったら相手はどう思うだろう?」
「これを言ったら相手は何を感じるだろう?」
「これを言ったら相手は怒らないか?」
「これを言ったら受け入れてもらえるか?」

言葉を伝えるでも、伝えたい事を引っ込めて、相手が納得しそうな事、相手が喜びそうな言葉を、無難に選択してきたのです。

ですが、『宇宙の法則』を学んで、自分の意見や考えを言えるようになったのです。


一人でも多くの人が、最期まで自分らしく、幸せに過ごせますように

最後までお読み頂きありがとうございました
次回もお逢いしましょう♬


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