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介護業界働き手の現状と今後の行く末を予想してみた。

私は看護師だが、いま定期的に2つの派遣会社で介護の仕事を請け負っている。なぜ、看護師なのに介護の仕事をするのか?
これには、いくつか理由があるが、おもな理由は使い勝手のよさと時給がいいからだ。
こうした考えをもっている看護師は私だけではない。
現場に出会うスタッフに話を聞くと、私のように看護師だけど介護の仕事をしている人にもたびたび出会う。
おそらく、私と同じような理由で彼らも介護の仕事を選んでいるのだろう。

そこで今日は、私が介護の仕事を選ぶ理由と、今後の介護業界の行く末について、働く側の意識の変化を踏まえて、これからの介護の未来を今日は考えてみようと思う。

とても手軽に迅速に仕事を選べるので使い勝手がいい

一つ目の派遣会社の仕事は月に1~2回、利用している。
私はおもに施設での介護をしている。排泄介助や食事介助、入浴介助などがおもな仕事。
そのような仕事はほかにもいろんな派遣会社が提供しているが、私がこの派遣会社を選んでいる理由は、仕事決定までのスピーディーさと、自分の希望条件にマッチする案件の多さだ。

私は子育て中のため、子どもの用事などで夕方は開けておきたい、とか、午後から用事があるから、夜勤で夜の間だったら働けるな、とか、いろいろ部分的に「この日のこの時間なら働ける!」という時間が出てくる。

でも、あまり前々から予定を埋めるのもイヤ。
今も、明日は1日空いているけど、午前中だけだったら働いてもいいかなあ、なんて考えてアプリを検索していたら、
4時間だけの仕事が家から30分圏内の施設で募集があった。
入れようか、どうしようか検討中。そんな感じだ。

こうやって前日になってから仕事を検索して、マッチする案件があれば、エージェントとのやりとりなしに、アプリのボタンをそのまま押すだけで仕事確定となる。
このスピーディさが便利。
他の派遣会社では、希望の案件があっても、いったんメールや電話で問い合わせてそれから仕事確定、となる会社もあるが、それだと土日祝日は派遣会社も問い合わせができなかったりして、私のように直前に仕事を入れたい人は疎遠になっていくと思う。

在宅の仕事がアツイ!

先日、こうして選んだ職場で一緒に働いていた単発バイトのスタッフの人と情報交換していたら、その女性は普段は在宅介護の仕事をしている、ということだった。
施設の仕事と違い、1対1なのでラクだと。
これは私も同感だ。
在宅の仕事は単にラクなだけではない。
施設と違い、在宅で自由に暮らしているので、利用者さんとの人間的な関りをゆっくり持つことができる。
相性のいい仕事内容と利用者さんに出会えれば、時間に追われてあくせく働く施設介護よりも、充実しているし、労働強度も低いと思う。
良い利用者、希望の仕事条件などがマッチしたら、定期的に同じ仕事を入れることも可能になってくるので、フリーランスにとって面倒な、仕事をつねに探さなくてはいけない、というわずらわしさも軽減される。

高齢者介護に関わる人たちは在宅の仕事へシフトしていく可能性

以前、介護施設の現状について記事にしました。

介護施設の仕事は重労働のことも多いので、正社員で毎日同じ仕事を続けることに心身ともに疲れて辞めていく人も多い。
これからは施設内でも、フリーランスに仕事を任せる現場が増えていくと思う。
そうやって、辞めていった介護ベテランさんたちは、どこへいくのだろう?
まったく別の分野の仕事をするかもしれないけれど、せっかく資格も技術もあるのだから、たまにはバイトをしてみよう、という人もいるだろう。

在宅での仕事の方が労働は過酷ではなく、「動物園」などと揶揄されることなく、マンツーマンの介護だから人間的なやりとりがもっとできるはず。
仕事の条件としても、すきな時間にシフトを入れらるし、時給もそこそこいい。
案件は今後もどんどん増えていくだろう。仕事はますます選びやすくなる。
施設の仕事と違って、合わない利用者さんだったら次から仕事を受けなければいいので、精神的なストレスも軽減されると思う。

施設は介護初心者が実技を学ぶための場として機能する

在宅で働きたい!と思えば、ヘルパーとして無資格、未経験から家事の仕事を請け負うこともできなくはない。
でも、ひと通り介護のことができるようになるとより選択肢も多くなるので、最初は専門知識をもつ人たちのもとで介護を学びたい、という人もいるだろう。

これは新人看護師が最初の3年くらいは総合病院の病棟看護師を経験することに似ている。
看護師の資格だけあっても、働けるところは少ないが、病棟で3年くらい働けばあとは多忙な病院での仕事はやめて、近くのクリニックでのんびり働いたり、私のようにデイサービスでパートで短時間だけ働くこともできる。

新人のころは介護施設で介護の基本を学び、独り立ちできるくらいになったら、多忙でストレスの多い施設の職場から、フリーランスとして介護の仕事をしていくこともできる。

そういった意味で、病棟看護師がつねに新人看護師を育てる場になっているように、介護施設も介護を学びたい新人さんの研修場所として機能していく一方、辞めていく人もどんどん出てくるので常に新しい人材を入れていかなくてはいけない。
総合病院の看護師事情と介護施設の介護士事情は似たような構図になっていくだろう。

看護の仕事もフリーランス化した仕事が増えているが、今後は高齢者が増える過程で、介護士の仕事も多様化してフリーランスの仕事が増えていくことになるだろう。

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