見出し画像

孤独の隙間を埋め合いがちな東京では本当の恋愛はできないのだろうか

※一部卑猥な表現があります。


炭酸を飲むとひゃっくりがセットになります。

ひゃっくり?しゃっくり?


雨の音がしてきた。
私も母も晴れ女で、ということは祖母もそうかもしれないので、
最近の雨予報は外れていた。

隣の部屋のおばあちゃんは、いつもテレビをつけたまま寝ている。安心するのかなぁ。

今日は疲れた。
いや、昨日のzoom飲み会でワインを一杯いただいたから、お酒に弱い私はそれだで翌日まるっと廃人になった。


寝に寝倒して21時、男友達から「元気?」とLINEがきた。

私は既読をつけず、携帯を置いて母の部屋へ。そのままテレビでやっていたシンデレラを観た。
親子のシーンでしっかり涙も流し、返信をしに自室へ。


この子との会話はいつも盛り上がらない。
大体私が話を振っている気がする。

でも私が、返しづらいような脱力系の返信をしているのは謝罪したい。

そのくらい居心地の良さはある。



彼とは去年の師走、DJイベントで知り合った。

私は結構一人でクラブに行くのだが、去年は不毛な恋愛を二度もし、

荒れていたからより行く回数が増えていた。

踊っている時は少し忘れられた。


渋谷の小さめの箱。

一人で来ている人も結構いた。文化系の雰囲気な人が多かったかな。

正直私の年齢は若くはない。若い時はしっかり朝の5時まで踊っていたけど、3時くらいで帰りたくなる。


ちなみにクラブに行き始めてから10数年、男性に持ち帰られたのはたったの2回。

しかも去年の年末と一昨年くらい。1回は一緒に行った女友達とノリで(3Pではない笑)、2回目は荒れが原因。

その時のことも今度noteに書きます。笑


眠いし踊り疲れた4時近く、私は暇つぶしにトイレに行き、そのまま丸いテーブルに脚の長い椅子が向かい合わせで二つセットになった、その片方に腰掛けた。

車もそうだけど、座高が高いと運動神経が悪いからか一苦労する。そしてなんかダサい感じになる。

向いには男子が、動物的な視野だけ使って見てシュッとした男子が座っていて、向かいに座ると割と距離が近いから一瞬あってなったけど、妙齢の図々しさであまり気にせず座った。

見渡すと同じように始発待ちで座っている人が何人かいて、みんなスマホを見つめていた。

私もKindleで「死にたい夜にかぎって」を読んでいて、内容が面白く時々にやにやしていた。

そしてやっっと始発だぁと顔を上げかけた時、

「眠いっすねぇ。。」

とかすかに聞こえた。

私はコンマレベルの時間ん?私か?となったが、すぐに返答した。

私に話しかけてくれていた。


それから定番のよくこういうイベント来るんですか〜〜とか、聞こえづらいので何度か聞き返したり顔を近づけたりしながらお話しした。

こんなに通ってるのにこういう場所で友達ができたことがなかったから、純粋に音楽の話とかできて嬉しかった。
彼も本当かわからないけどこういう場所で話しかけたのは初めてらしい。就職で東京に来たばかりで、友達があまりいないと。

そして勇気を出してLINEを聞いた。彼は私より8個も年下なので、ああおばちゃんが前のめりかな〜と少しもやもやした。


その後毎日ちょっとずつやりとりをして、私があと1か月ほどで留学をすることを伝えると、帰国したらごはんに行きましょうと言ってくれた。いろいろ準備とかあると思うんで、と。

彼も年末から帰省をするし、会えないかなぁと思ったが、私は六本木で開催していた鉄道展にどうしても行きたく、彼を誘った。

彼は実家から帰ってきてそのままの足で、キャリーバッグを転がしながら来てくれた。
明るいところで会うのは恥ずかしかった。

そして鉄道展に行き、夜景を見たりした。
そのあと私のお気に入りの新宿にある焼肉店に行き、マッコリをたくさん飲んだ。あそこのマッコリはおいしい。同じくらいマッコリがおいしいお店が新宿三丁目にもある。
もうその時には酔っ払っていたので流れは忘れたが、最終的にカラオケに行った。

私には悪い癖がある。
どうせ男友達なんかできないから、恋愛対象かそうでないかの二択なのに、マイナスになるような、言わなくていいことばかり言ってしまう。
例えば、他にもデートしている人がいるとか、いい人に出会えたらいいねーとか。
恋愛対象になる人にさえも言ってしまう。

この日も、自分は恋愛対象じゃないよねーみたいな雰囲気で「恋とかしてるのー?」と聞いた。
すると、「してるっちゃしてるんですけどねー。」
との返答。なんだ、、とほんの少し思った。

上記の私の悪い癖は、期待しすぎないように、突っ走らないようにするための踏み切り。この日はわりと効果があった。

彼が恋しているのは、関西の方で通っていた大学の同級生。今日もその子と初詣をしてから来たらしい。なんだ、、パート2。

「でも関係を壊すのが怖くて何もできなくて、彼女は研究とかも忙しくて優秀で、自分は彼女に何もいいことを与えられない。自分はよく何を考えてるかわからない、感情が表に出ないねっていろんな人から言われる、、」

、、あれ?彼は泣き始めた。

彼のお悩みが爆発した。
正直私はこの状況に驚かなかった。
以前もマッチングアプリで知り合った男子に、長く付き合った元カノが忘れられないと泣きつかれたことが2回くらいあった。

あたしゃ駆け込み寺か、、

そっかそっか、自分ではどう思う?とか、でも彼女は何かアクションを起こして欲しかったかもよ、とか言って、完全にカウンセリングだった。

でもカラオケって、なんで最終的にイチャイチャし始めちゃうんでしょうね。全員そうでしょ?笑笑

気づいたら、たくさんキスしてた。私は彼の抱き枕みたいになってた。

私は次の日朝早くからバイトだったので帰りたかったが、結局くっついたまま始発までいた。

家に着いたら、彼からLINEが来ていた。

「お願いだから、いなくならないでください。甘い考えだということはわかっています。でもお願いだから友達でいてください。」

そうだ、私は酔っ払いながら、

「好きな人がいるならもう会わない。好きになっちゃったら辛いから。」

と言ったんだ。ちゃんと言ってた。

留学に出発する前々日にも、会えないかと連絡が来た。
私は、抱きたいんだな。と思い友達と会うと嘘をついた。
本当はさみしくて、他の男性をその後すぐに誘った。

結局、他の男性案件はドタキャンし、彼に連絡してしまった。

友達と飲んでいると返信が来て諦めたが、早く終わりそうとすぐにまた連絡が来た。
ごめん、友達。気遣わせたな。


結局、抱かれた。ラブホテルを検索するフリして、以前彼女持ちの人と来た事のある、比較的安価なラブホテルで。


私が彼のものを可愛がっても、逆に元気がなくなってしまった。そんな事初めてだった。されるより、私が感じているところを見た方が興奮するらしい。

繊細な人だと思った。

留学出発の日、空港までお見送りに来てくれた。

一緒にお寿司を食べ、もう時間だと席を立とうとした時、彼は焦ったように自分のしていた時計を私の手首につけた。

「ちゃんと返してね。」

私たちはキスをして別れた。

あ、これ空港でカップルがしてるの見たことある。となんだか嬉しくなった。

私たちは付き合っていない。




私は英会話の練習も兼ねて現地の人何人かとデートをした。

あっちの人は紳士的だし、いっぱい褒めてくれるし、いろんな話ができてとても楽しかった。

それで好きな人ができてもいいなと思っていたけど、たった3ヶ月の滞在期間、外国人彼氏はできなかった。

しかもコロナの影響で学校はオンライン授業になり、私は予定より早く帰国する事になった。


「明後日帰る事になった。」

彼にLINEをした。

私がお願いをして、荷物が多いので彼に迎えに来てもらうことになった。

ビリーアイリッシュの呼びかけ動画を見てやっぱり来てもらうのは悪いな。となったけど、「いいじゃん、ご飯食べようよ。」と言ってくれた。


その時は今ほど広がっていなく、空港でも検査など全くなかった。

私の行きつけの餃子屋さんに行き、お土産を渡した。

美術館で買ったノートと、絵葉書と、バッチ。

留学中Skypeをした時、彼の部屋に美術展の絵葉書が貼ってあったから。

彼へのお土産を選んでいる時はすごくワクワクしたな。


そして腕時計を返した。1回ベルトのとこにジュースこぼしちゃってごめん。

これで私たちは会う必要はなくなった。


というか、この状況で会えなくなった。

帰ってきたらサンリオピューロランドに行こうと約束していたけれど。




ずっと触れてこなかったけど、もうはっきりさせるべきだと思った。

なぜなら、彼から1週間ぶりにLINEが来てとてもとても嬉しいと思ってしまったから。

でもすぐ返すとあれかなと思い、遅れて返したりしちゃったから。


「そういえば好きな子げんき?」


返事が来るのが怖かった。

「誕生日プレゼントを送るから住所教えてって連絡きたよ。本当は3月頭に会う予定だったんだけど、、」



そっか、そりゃそうだ。

私は私で外国でいろんな人と出会い、いろんな事を感じたり勉強した。

彼は彼で、ちゃんと時間は進んでいるし、私よりもずっと前から仲良しの好きな子とだって優先的に連絡を取っているに決まってるじゃないか。


しかも前に聞いた話によると、彼女も来年就職で東京に来るらしい。

彼はあの時泣いていたけど、二人はしっかり両想いだと思う。


私が必要なのは、彼女に会えない寂しい今だけ。期間限定。


彼女の顔は知らないけれど、お互い東京に住んで、社会人1年生と2年生で、同い年で、関西弁で、ちょっとだけ先に詳しい彼が東京のいろんなところに連れて行ってあげて、、


不思議だ。この文章を打っている私は今、にやにやしている。

だって彼にはこんなにも幸せな生活が待っている。


ちょっとの間寂しいかもしれないけど、我慢してね。

私も、寂しがりやだから。


そして私は、生まれて初めて仲の良い人のLINEを消去し、ブロックした。

ありがとうも言わなかった。


お互いがお互いを、"使って"た。

ちょっと人の役に立てたね。


これからその好きな子の前でも、

強がらないで涙を流したりできたらいいね。




もしよろしければ、よろしくお願いいたします。 めちゃくちゃ頑張れます!