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今の自分を第三者に伝えられるか
将来、転職するにしても今の会社に残るとしても「あなたは何をしてきたのですか?」という問いは常に付きまとうことになる。
たとえば、転職をすれば書類選考や面接がある。このときに、職歴を提出するが、着目されるのは何をしてきたかであって、どこで何をしていたかではない。
営業であれば、大手企業で営業マンをしていたことではなく、どれだけの結果を残してきたかということだ。
その点でいえば、事務職は数字に反映しにくいために冒頭の質問が出やすい。
だが、事務職だろうと、結果を残すことはできる。
たとえば、業務の仕組みを効率化させるというのも、前線にいる者を支える立場だからこそ可能だ。他にも、経費削減のためにどうすればいいのかも、大きな数字を構成する小さな部分で考え、対応することができる。
職業柄、派手に目を引くことはないにしても、小さな業務の積み重ねが事務の仕事。そこに目立つ何かを求めるほうが、学びを見誤る大きな原因となる。
これまでに自分が何を学んできたのか、何を得てきたのかを知る一番手っ取り早い方法が、職務経歴書を書いてみることだ。
職歴書は、転職者なら誰しも書いたことがあるものだが、初めて書く人であってもそれほど難しくはないので、定期的に書いてみるといい。
職歴書に書く内容は、付属サンプルにある通りでいい。
1.就業期間
2.就業していた会社名や部署、業種
3.在籍していた部署でどんな仕事をしていたか
これらを、自分のことを全く知らない人に理解してもらえるように書くのだ。
試しに一度書いてみるとわかるが、3番目の業務内容に関する部分について、たいていの人はさらりと書いて終わってしまう。
同業者ならそれでわかることもあるだろうが、異業種の人が読んだ場合に理解できる内容になっているだろうか。
業種が違えば、専門用語への知識も職務についても理解を得るのは難しい。だが、それを理解できるように易しい言葉に直し、平たく説明できなくてはいけない。
自分が何をしてきたのかを説明する場合、自分が何を学んでいたかがここで明白になる。
つまり、これが何の知識もない人に対して書けない人は、そこで何を学んだか漠然とした理解しかしていないことになる。
それではとてももったいないと思わないか?
数週間、数か月、数年いずれにしても、勤務に当てていた時間を無駄に過ごしたことになる。
逆に、数週間だろうと、3番目をしっかりと書ける人は、どこへ行き、どんな環境に身を置いても、そこで生きていくことができる。
その理由は、学ぶための意識の土台ができているからだ。
人は学びを得ようとしても、ただ漠然としたものに対しては、漠然とした学びしか得られないもの。
しかし、そこで何を知らなくてはならないか、どんなことが必要かといったあらゆる情報に対し、意識的にアンテナを張っておくことによって、必要な情報は自然と自分の中に入ってくる。自分では無自覚でも、そうした意識があることによって、意識が言動に表れ、それが循環を生み、インプットへと繋がっているからだ。
あなたは、今の自分を第三者へ伝えることができますか?
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