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♪人生はただの偶然♪古いチェコ映画の音楽を聴こう!ヤロスラフ・イェジェク作曲


Život je jen náhoda(人生はただの偶然)

という名の歌があります。チェコ人ならみんなが知っているこの曲は、映画『金か命か』(原題Peníze nebo život)というインドゥジーフ・ホンズル監督による1932年公開の作品の中で流れます。

 作曲は、チェコの鬼才、ヤロスラフ・イェジェク。

今日は、この歌をチェコ語から日本語に翻訳したので、ご紹介します。

以下、歌詞の原文と翻訳。

Život je jen náhoda, jednou jsi dole, jednou nahoře,
人生はただの偶然 一度は下へ行き 一度は上へ
život plyne jak voda a smrt je jako moře.
人生は水のように流れて 死は海のようなもの
Každý k moři dopluje, někdo dříve a někdo později,
誰もが海へ船を出し ある人は先に ある人は後に
kdo v životě miluje, ať neztrácí naději.
一生の中で何かを愛する人よ 希望を捨てないで
Až uvidíš v životě zázraky, které jenom láska umí,
きみが一生の中で 愛だけが起こせる奇跡を見る時に
zlaté rybky vyletí nad mraky, pak porozumíš,
金色の小さな魚たちが 雲の上へ現れ飛ぶ そして きみはわかるんだ
že je život jak voda, kterou láska ve víno promění,
愛によって 水のような人生がワインに変わると
láska že je náhoda a bez ní štěstí není.
愛は偶然のもの そして愛がなければ 幸せなんてありえない

下のリンクから、映画の雰囲気と一緒に歌をお聴きいただけます!


イェジェクは、1906年9月25日にプラハに生まれました。3歳のときに右目の視力を失い、左目は白内障があり、少しだけしか見えず、難聴も持っていた作曲家です。

子供の頃からこうしたハンディキャップがありながらも、性格は明るく、音楽院のクラスメート達とも簡単に仲良くなったり、好奇心旺盛な人だったようです。

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写真からも人柄が伝わってきますね♪

本国チェコでは、劇音楽や映画音楽の作曲家として有名ですが、クラシック音楽も素晴らしい作品を残しています。

反ナチスの精神を作品で見せてきた劇団と共に積極的に活動していたため、1939年にアメリカへ亡命を余儀なくされます。

そして、35歳という若さで、亡命先のアメリカで亡くなりました。

私は、彼の残した素晴らしいピアノ作品を演奏してきて、以前にnoteでも演奏を公開しました。

どう言ったらいいでしょう?イェジェクは私にとって特別な作曲家です。

初めて彼の作品を弾いたときに、イェジェクは私に自由を教えてくれました。

だから、彼のピアノ作品を演奏するだけでなく、もっと彼の活動についても、たくさんの人にシェアしたいと思い、まずは、有名な歌を訳してみました。

他にも色々な素敵な歌があるので、またご紹介できたらと思っています。



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