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これからはプレゼンよりストーリーを語ろう

先日、バク転で着地に失敗し、左肘を負傷中のワーママ起業家の赤坂です。
昨年からの感染症拡大により、世間のリモート化が10年ほど前倒ししたおかげで、アクロバット教室に通う時間が捻出できるようになったわけですが、私が代表を務める非営利の活動「子連れMBA」にとってはなかなかチャレンジングな1年でした。

フルリモート運営歴6年が大苦戦

実は私たち、フルリモート運営歴6年というリモートワークの達人組織。ほとんどの人がzoomなんて知らない6年前から、zoomもビジネスチャットやクラウドドライブを使いこなしフルリモートで運営していました。
しかし、フルリモートといいつつ、以前は月に1度のリアルイベントを運営していたので、その前後にメンバーと顔を合わせる機会がありました。
それが、昨年からの感染症の影響で、リアルイベントから全てオンラインにシフト。そして、たった月に1度の顔合わせができなくなっただけで、想定以上に困ったことが出てきました。

一番難しいのは「想いの共有」  

というのも、たちの組織の特徴として、
・ 出入りが激しい(基本、1年入れ替えとしていた)
・ 全員が副業で参画で忙しい(更に全員ワーキングマザー)
という特徴がありました。

よく6年間も続いていたな、と思うのですが、みんなが優秀なので業務はなんとかなるんです。一番困ったのは「想いの共有」です。

ほとんどのメンバーが入れ替わるため、新しいメンバーと想いや向かう方向を共有することがとても難しくなったのです。
このために、メンバー間の距離を縮めようと雑談時間を設定したり、みんなが全ての会話を見られるようにチャットツールを変えたり、いろんな取り組みをしてきました。そして未だに試行錯誤を続けているのですが、「想い」の共有に一番効果があるのではないかという解決策をひとつ、ようやく最近見いだしました。

ストーリーを綴る

この活動の言い出しっぺであり、これまでの経緯を長く見てきた私が代表で、noteを使ってとにかくストーリーを綴ることを始めました。(これ🔽)

方向性をみんなで考えた経緯から、個人的に考えてきたことなど、とにかく片っ端から綴り始めました。

それ以前も事あるごとに、思いや方向性についてはパワーポイントでプレゼンテーションをしたり、その録画を共有したりしていましたが、プレゼンは一方通行の「力わざ」なような気がしており、しっくり来なかったのです。

そこでプレゼンに代え、noteに「ストーリーを綴る」ことを1ヶ月前から始めたところ、この「ストーリーを綴る」って、これから特に、経営者や何か始めようとする人にとても大切なことなのではないかと思うようになりました。それは次のような理由からです。

言語化前の想いを共有できる

プレゼンでは「簡潔さ」を求められます。特に録画で聞く場合、長いと集中力が途切れ、印象に残らないからです。
このようなインパクト勝負のプレゼンのカギは「力強い言葉」。だから、プレゼンでは言語化できていない気持ちや想いは伝えられなかったのです。

それがnoteに書く文章だと、その時々の情景から気持ちまでを、ひとつのストーリーとして書けるので、まだ言語化ができていない気持ちや想いが少しくらいは共有できている気がします。
これは不確実性の高い世の中で、これからどの方向に行こうかと、ゴールの見えない中を模索している私たちにとってぴったりなコミュニケーション方法でした。

人の心を動かすストーリーテリング

内輪でのプレゼンの代わりに、noteにストーリーを綴ることで、当然ですが内輪のメンバー以外に、たくさんの方に読んでいただけることになります。

だからこそ、単なる散文ではなく、少しでも読み手の役に立つこと、心動くこと、腹落ちしてもらえるようなストーリーを真剣勝負で考えます。
このプロセス、実はストーリーテリングの能力が鍛えられているのではないかと思います。

”求められるのは、ストーリーを語り、腹落ちさせるリーダー”

と、早稲田大学の入山教授が「世界標準の経営理論」で書かれているように、ストーリーを語ることはこれからにリーダーにとって欠かせないスキルです。ストーリーテリングはどちらかというと感覚的なため、日本ではあまり知られていませんが、海外のコミュニケーション論や経営学ではすでに多くの研究の蓄積があるそうです。

リフレクション(内省)で軸が見つかる

こうして、腹落ちするストーリーを作ろうとすると嘘がつけません。ごまかしをいれると、心が動かされるストーリーにならないのです。
(逆に、プレゼンだと案外ノリでごまかしがききます)

そこで、書きながら「自分の気持ちに嘘をついていないか」常に自分自身に問い続けます。

これこそ、まさに最近流行りのリフレクション(リフレクション)でしょう。これを繰り返すことで、自分の信念や軸がどんどん明らかになるのを感じます。

ストーリーの時代だからこそ

きかっけは、感染症拡大による完全リモート化で想いの共有に苦心したことでした。様々なコミュニケーションに試行錯誤を行った結果、ストーリーを語る重要性に気づきました。

不便がなく満たされすぎた今の時代、モノやサービス、そして働く理由にも、便益やお金だけではなく、背景にあるストーリーが求められているように思います。

一人ひとりが仕事を通じてストーリーを語れるように、そして、アフターコロナの時代を切り開くために、社会起業家・経営者の大切な仕事のひとつとして、ストーリーを綴り続けていこうと思います。


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