ミック

静岡を中心に活動中の「中小企業診断士」「 ITコンサルタント」です。 メールアドレス:…

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静岡を中心に活動中の「中小企業診断士」「 ITコンサルタント」です。 メールアドレス:shizuoka.business.kenkyukai@gmail.com

最近の記事

ビジネスフレームワーク「組織統制モデル」後編

前回に引き続き、オリジナルのフレームワーク「組織統制モデル」について解説していきます。今回はフレームワークを使いながら、どのような視点で組織を分析するかを解説します。 なお、前回の記事はこちらです。 情報の流れを分析するフレームワークは思考の切り口であり、どのように使うかによって価値が大きくかわってきます。今回紹介する「組織統制モデル」については、とにかく俯瞰的に組織全体を分析し、情報の流れにおける問題点を把握することに活用できます。 これまでのビジネス経験から、ものごとを

    • ビジネスフレームワーク「組織統制モデル」前編

      はじめに私は、中小企業診断士として経営コンサルをしていることもあり、企業を俯瞰して分析する機会が多々あります。分析の際、一般的なフレームワークを活用することが多々ありますが、状況によってはオリジナルのフレームワークを用いて思考する場合もあります。 最近、バリューチェーンフレームワークを応用して少し面白いフレームワークを作りました。せっかくなので、紹介させていただきます。 フレームワーク「組織統制モデル」 今回紹介するフレームワークです。(Image 01) 組織全体をピラ

      • TOC(制約理論)まとめ スループット会計4

        TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。今回はスループット会計の完結編です。 スループット会計を理解する上で、活動基準原価計算(Activity Based Costing)と線形計画法は抑えておきたいです。今回は、前回の活動基準原価計算に続き線形計画法についてまとめていきたいと思います。 なお、シリーズ最初の記事はこちらです。 「スループット会計」と「間接費を配賦する原価計算」との比較 TOCは利益最大化のアプローチとして、スループ

        • TOC(制約理論)まとめ スループット会計3

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。今回はスループット会計の3回目になります。 スループット会計を理解する上で、活動基準原価計算(Activity Based Costing)と線形計画法は抑えておきたいです。今回はまず活動基準原価計算についてまとめていきたいと思います。 なお、シリーズ最初の記事はこちらです。 活動基準原価計算について 活動基準原価計算(Activity Based Costing)は、1980年代後半にハーバード

        ビジネスフレームワーク「組織統制モデル」後編

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方3

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしています。今回は基本編の最後として、評価指標についてまとめてみたいと思います。 TOCの評価指標 TOCでは下記3つの指標で企業を評価します。 ①スループット ②純利益 ③投資利益率 そして、この3つの指標を求めるために、下記の算出が必要になります。 ・在庫 ・業務費用 この5つの指標を理解するのが、結構大変です。とにかく「スループット」「在庫」「業務費用」がややこしい。本日は、このあたりを集中的に整

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方3

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方2

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。前回はTOCの基本的な考え方であるボトルネック(制約条件)を軸に意思決定する必要性をまとめました。今回は、その具体的な考え方をまとめていきます。 TOCの基本的な考え方 TOCは、「どんなシステムであれ、常に、ごく少数の要素によって、そのパフォーマンスが制限されている」と考えます。また、分析対象をすべて「システム」と捉えます。会社であれ、組織であれ、地域団体であれ、人間であれ、すべてシステムです。

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方2

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方1

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。前回までスループット会計についてまとめていましたが、スループット会計の突っ込んだ話をするまえに、TOCの基本的な考え方を整理しておいた方がよいと思いました。そのため、今回はTOCの基本的な考え方を可能な限りイメージ化して、まとめてみようと思います。 全体の能力はボトルネック工程(制約条件)に依存する まず、TOCの基本となる考え方になる上記についてイメージ化して整理します。説明のモデルとして下の図

          TOC(制約理論)まとめ 基本的な考え方1

          TOC(制約理論)まとめ スループット会計2

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。今回も前回の続きでスループット会計についてまとめます。 なお、前回の記事はこちらです。 スループット会計の例題前回と同様、例題を使いながらまとめていきたいと思います。 まず最初に例題の前提条件を再確認します。 例題は前回と同条件です。ある工場では、「製品A」「製品B」の2種類の製品を製造しています。どちらの製品も30個/月の需要があります。製品を製造するには、どちらの製品も工程1、工程2を順に通

          TOC(制約理論)まとめ スループット会計2

          TOC(制約理論)まとめ スループット会計1

          TOC(制約理論)の知識定着を目指し、学習したことをアウトプットしていきます。今回はスループット会計についてまとめます。 スループット会計の例題 いきなりですが、スループット会計を体感するために例題を出してみたいと思います。とにかく分かりやすさを優先しますので、非現実的な数値設定をご了承下さい。 とある企業で2つの製品を製造しています。製品Aと製品Bは類似商品です。「製品A」は基本機能のみの製品で販売価格は1000円ですが、「製品B」は機能を強化しており販売価格は2000

          TOC(制約理論)まとめ スループット会計1

          TOC(制約理論)にハマってます。

          TOC(制約理論)にハマっています。TOCは「Theory of Constraints」の略で、物理学者のゴールドラット博士が提唱した理論です。日本では「制約理論」や「制約条件の理論」と呼ばれています。この理論を普及させるため博士が発行したビジネス小説「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」が世界的に大ヒットしており、ご存じの方も多いのではないでしょうか。 35年以上前の理論だけど凄い新鮮 そもそも、「ザ・ゴール」が発刊されたのが1984年なので、35年以上も前の理論

          TOC(制約理論)にハマってます。

          リモートワークと雇用環境

          コロナウイルスの影響で私の職場でもリモートワークが開始されました。状況が状況だけに少し強引な導入ではありましたが、何とかなっている印象です。むしろ、このまま定着してくれれば最高です。 私も実際に体験してみて、リモートワークにさまざまな可能性を感じましたし、今後の雇用環境にも影響を与えるのではないと思いました。まずは、リモートワークのメリットデメリットを整理したうえで、リモートワークによる雇用環境の変化について考えてみたいと思います。 従業員側のメリット・デメリット メリッ

          リモートワークと雇用環境

          アウトサイド・イン・アプローチ

          前回からSDGs関連キーワードである下記2つについてまとめています。 ・バックキャスティング思考 ・アウトサイド・イン・アプローチ 今回は2つ目の「アウトサイド・イン・アプローチ」について私が思うことを簡単にまとめてみます。なお、前回まとめた「バックキャスティング思考」と、そもそもの発端である「SDGs経営」についての記事は下記になります。 アウトサイド・インとは アウトサイド・インとは「SDGコンパス」にも記載されているビジネス用語です。(「SDGコンパス」はSDGs

          アウトサイド・イン・アプローチ

          バックキャスティング思考

          少し前に、SDGs経営についてまとめました。SDGsの目標達成には、個人単位だけでなく、企業単位での取り組みも重要になります。そのため、SDGsではビジネスでも抑えておきたい内容が含まれます。その流れで下記2つのキーワードは抑えておいて損はないと思います。 ・バックキャスティング思考 ・アウトサイド・イン・アプローチ そして、今回は1つ目の「バックキャスティング思考」について私が思うことを簡単にまとめてみます。なお、過去にまとめたSDGs経営の記事は下記になります。4回に

          バックキャスティング思考

          VRIO分析の実践

          最近、VRIO分析についてまとめています。VRIO分析とは、企業の内部環境についての分析手法です。価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織(Organization)からなる4つの視点で経営資源を分析するフレームワークになります。Webで検索しましたが、概念的な説明ばかりで具体的な進め方は見当たりませんでした。 本家バーニー教授の「企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続」も確認してみたのですが、アカデミックな内容でこちらはこ

          VRIO分析の実践

          SDGs経営について4(進め方)

          数回に分けてSDGs経営についてまとめてきました。今回はこのシリーズの最後として、SDGs経営の進め方についてまとめてみたいと思います。 ボランティアではない まず抑えておきたいのは、SDGsをボランティアとして考えないことです。あくまでも事業と結び付けて考える必要があります。企業と社会のかかわり方はCSRからCSVにスライドしています。 CSR(企業の社会的責任) CSV(共有価値の創造) CSRという言葉は多くの企業に浸透していると思います。しかし、CSRを「社会貢献=

          SDGs経営について4(進め方)

          SDGs経営について3(人事戦略)

          数回に分けてSDGs経営についてまとめています。今回は、労働人口の減少や雇用の流動化に伴う「優秀な人材の獲得競争」を軸に人事戦略についてまとめてみたいと思います。また、SDGs経営で人事戦略を考える際、ミレニアル世代、Z世代など、企業のステークホルダーの中心になる世代についても考えていきます。 ミレニアル世代 SDGs経営のキーワードになるのが「ミレニアル世代」です。ミレニアル世代とは2000年以降に成人を迎える世代のことです。 誕生:1981年~1995年 年齢:25歳~

          SDGs経営について3(人事戦略)