SDGs経営について4(進め方)

数回に分けてSDGs経営についてまとめてきました。今回はこのシリーズの最後として、SDGs経営の進め方についてまとめてみたいと思います。

ボランティアではない
まず抑えておきたいのは、SDGsをボランティアとして考えないことです。あくまでも事業と結び付けて考える必要があります。企業と社会のかかわり方はCSRからCSVにスライドしています。
CSR(企業の社会的責任)
CSV(共有価値の創造)
CSRという言葉は多くの企業に浸透していると思います。しかし、CSRを「社会貢献=ボランティア」と考えている方も多いようです。現在、CSRの考え方はCSVにスライドしています。CSVの考え方とは、経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題の解決)を両立させることです。CSVを一言で表現すると、「企業と社会がWinWinの関係になる」ということです。
SDGsもCSVと同じです。企業の経済利益活動とSDGs課題達成を両立させてこそ大きな価値が生まれます。そのため、SDGs経営では事業活動と関連させた形でSDGs活動を検討する必要があります。

SDGs Compass
SDGsの進め方として「SDG Compass」が公開されています。
出典:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン
SDG CompassではSDGsの導入手順を下記のように説明しています。

ステップ1 SDGsを理解する
ステップ2 優先課題を決定する
ステップ3 目標を設定する
ステップ4 経営へ統合する

SDGs導入の基本的な手順として上記を抑えておくことは有効です。
ただし、企業それぞれの状況があると思いますので、必ずしもSDGコンパス通りに導入する必要はありません。企業それぞれにあった形で導入手順を設計するべきだと思います。
ここからは、私の個人的視点で導入のポイントをまとめます。

バリューチェーン分析
どのような取り組みを行うべきか考える際、やはりバリューチェーン分析が有効だと思います。バリューチェーンの構成要素ごとに分解することで、原料や作業工程など細かい要素が見えてきます。そこからSDGsの課題解決に結びつかないか思考します。たとえば、原料で思考した場合、原料について詳しく調べることで、特定の原料を節約することで環境保全に繋がらないか? 購入先を変更することで何かの支援にならないか? など、ちょっとした工夫がSDGs活動に繋がる可能性があります。

出来ることから始める
できることから始めることが大切だと思います。いきなり大きな目標を掲げ、大規模な投資をしようとするよりも、まずはできることから始めることが有効です。その背景に従業員への認知があります。まずは小さくてもいいので企業がSDGsへのアクションを示し、社内での認知度を高めることが重要だと思います。

経営へ統合する
企業内でSDGsの認知が進んだら、経営活動へ統合します。その方法として、企業理念や企業目標へSDGs活動を組み込むことを提案します。企業理念や経営目標は時代に応じて表現を修正していくことも有効です。
例えばですが、花王株式会社のHPに掲載している企業の使命を引用します。

私たちは、消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行ない、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することを使命とします
この使命のもと、私たちは全員の熱意と力を合わせ、清潔で美しくすこやかな暮らしに役立つ商品と、産業界の発展に寄与する工業用製品の分野において、消費者・顧客と共に感動を分かち合う価値ある商品とブランドを提供します。
花王株式会社HPより
https://www.kao.com/jp/corporate/about/policies/kaowa 

上記のように、SDGsとリンクした「サステナビリティ」というメッセージが組み込まれています。
例えば、経営理念を変えない場合でも、経営理念に従属した経営目標に対して、自社のSDGs活動とリンクしたキーワードを組み込むだけで印象は圧倒的に変わります。
コーポレートメッセージを時代に合わせてずらした上で、そのメッセージに沿った経営活動を行うことが「経営にSDGsを統合する」ことに繋がります。

活動を可視化する
もし、SDGs経営で投資をするのであれば、SDGs活動の「可視化」、「Visual化」を提案します。SDGs経営においてステークホルダーにSDGs活動を発信していくことが非常に重要です。なぜなら、SDGs活動を軸にステークホルダーに「共感」を得てもらうことでSDGsのメリットを享受できるためです。そして、情報を発信していくためには、活動を見える形にしてくことが必要です。

例えば、社内浸透を軸に考えた場合、
・SDGs活動目標を資料にし、進捗を社内で共有する
・SDGs活動を軸に社内コンテストを行う
・従業員の家族に向けてSDGs活動を紹介する記事を配布する
・従業員の家族も参加できるSDGs関連イベントを企画する

例えば、社外浸透を軸に考えた場合、
・企業紹介の際にSDGsの取り組みを紹介する
・企業HPにSDGs専用のページを設ける
・SDGs活動をモチーフにした企業ポスターを作成する
・社外のSDGsイベントに積極的に参加する

このように、SDGs活動をステークホルダーに見えるようにすることで、SDGs経営のメリットである、「市場の拡大」、「需要の取り込み」、「企業連携の機会」、「優秀な人材の獲得」に繋げるきっかけになるはずです。

経営コンサルタントとして
私は経営コンサルタント(中小企業診断士)として活動をしています。今後は私の活動にもSDGsの要素を取り入れていく予定です。すぐにできることとしてSDGs経営について情報発信をしていきたいと思います。また、私はITコンサルの経験により業務分析や構造化が得意です。バリューチェーン分析のお手伝いやSDGs活動の見える化などのSDGs経営の導入サポートもできると思います。

活動の拠点は静岡です。SDGs経営に興味のおる方はお気軽にコンタクト下さい。2030年に向かって一緒に考えていきましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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静岡を中心に活動中の「中小企業診断士」「 ITコンサルタント」です。大手自動車部品メーカーのIT子会社に所属し、グループ子会社に対しITを軸とした経営コンサルティングを提供しています。 メールアドレス:shizuoka.business.kenkyukai@gmail.com
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