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メンタルパートナー

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私の使命である「メンタルパートナー」の基本概念に関する投稿を集約しています。
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2022年2月の記事一覧

「五本のバナナ」

「五本のバナナ」

私たちは、相手のために良かれと思って行った行動に予想外の反応をされて、憤慨したり、残念に感じたりすることがあります。

親しい間柄なら、なお複雑な感情を抱くでしょう。例えば、我が子のことを思って、アドバイスをしたのに、思うように行動しないし、果ては逆ギレとかね。

なぜ、このようになってしまうのでしょうか?以下に精神科医の泉谷閑示さんが著書でしている自作のお話があるので紹介します。このお話をあなた

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「アツシという奴」

12年前に書いた文章です。再掲します。

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1コ下の後輩で、可愛い奴です。

よくハナクソをほじってましたね。車の運転中にふと助手席を見ると、指を鼻に突っ込んだままの奴と目が合って…

「あ。」

とか、言ってました。

大学の野球部の新歓コンパで、タメのゴンジと暴れまくってました。当時、『ロッキー4/炎の友情』(Rocky IV、1985年)が上映されていたのだと思います。
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「見事に死んで見せる」

「見事に死んで見せる」

寒い冬の夜、私の父は逝った。63歳だった。

夜中に電話。救急搬送。訳も分からず車で急行。そこにはスパゲティ※になった父がいた。酸素吸入、心肺維持、薬物注入、栄養注入のためだけにある複数の管がつながれている。

魂のない肉塊がそこにあった。

原因は、脳幹部で炸裂した血管の崩壊。即死だが、肉体はバイタル(vital signs)を維持している。

半世紀前、今とは法律が違う時代、私は生命維持を断っ

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「意味と意義」

「意味と意義」

僕らは知らぬ間に、意義とか価値なんて言葉に毒されていて、もっと下世話に言うと、損得勘定で動くように教育されてきた。

ある一部の感性が豊かな人は、その欺瞞に薄々気づいて、それでもそれを処理できずに「うつ」になる。弱いのではなく、感受性が豊かなだけです。

でも、深く傷ついた心を回復するには、やはり他者との関わりが必要なんだな。人間だから。勇気を持って踏み出してほしい。

以下は、谷川俊太郎さんのイ

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「ぼくは しんだ じぶんで しんだ」

「ぼくは しんだ じぶんで しんだ」

詩人の谷川俊太郎さんが「子どもの自死」をテーマにした絵本「ぼく」を1月に出版しました。出版までの経緯を、谷川さん、絵を担当した合田里美さん、絵本を企画した編集者の筒井大介さんの思いをたどるドキュメンタリーを見ました。

この絵本の企画の原点は、「死なないでください」という編集者の思いですが……

はたして「死なないで」と大人が言う絵本を作って読者に響くのだろうか?

という「矛盾した問い」が制作過

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「新刊図書のお知らせ」

「新刊図書のお知らせ」

子どものレジリエンス研究会から2月20日に「レジリエンス実践・教材集」が発売されます。結成15年の集大成です。以下で先行販売しますので、是非ご購入下さい。

小・中・高校の先生向けですが、レジリエンスに関して理解を深めることができる読み物にもなっています。私もコラムを書かせて頂きました。

「人が生まれて 生きて 死ぬ」

「人が生まれて 生きて 死ぬ」

雨露をしのげる家があって
温かいごはんが食べることができて
家族と暮らせる 友と会える

最近、各地で起こっている事件を見よ
人が生まれて 生きて 死ぬ
この実感がないことの現れだ。

当たり前の言葉が野太さを感じさせるのは
その人のバックボーンだと私は確信している。