#おすすめ本
今日も、読書。 |幼い頃のワクワクした読書を、無意識に探している
幼い頃、読書は今よりももっと新鮮で、キラキラしていた。そんな気がする。
私が本格的に本を読むようになったのは、大学生になってからだ。
しかし、高校までの期間にも、ごくたまに本を読んでは、「読書って楽しい」となんとなく感じていた。
小学生の時には、エミリー・ロッダのファンタジー小説『デルトラ・クエスト』に夢中になった。中学生の時に伊坂幸太郎さんの『ラッシュライフ』に度肝を抜かれ、高校生の時に森
今日も、読書。 |内田洋子さんの魅力を伝えたい
内田洋子|カテリーナの旅支度 イタリア二十の追想
読書ラジオ「本の海を泳ぐ」、2回目のテーマ本として選んだ作品は、内田洋子さんの『カテリーナの旅支度 イタリア二十の追想』。数ページほどの短編が20作品収められたエッセイ集だ。
「本の海を泳ぐ」で自分が選書をする番になったら、最初は内田洋子さんの作品にしようと決めていた。内田洋子さんの作品の魅力を、少しでも多くの人に知ってもらいたかったからだ。
今日も、読書。 |信念と時代の狭間で
カズオ・イシグロ|浮世の画家
カズオ・イシグロさんといえば、2017年にノーベル文学賞を受賞したことで有名だ。長崎で生まれ、幼少期にイギリスへ渡り、以来英語で小説を執筆している。日本にルーツを持つ作家がノーベル文学賞を受賞したということで、当時非常に話題になった。
『わたしを離さないで』『日の名残り』といった彼の代表作に、「日本」の要素はあまり見られない。しかしデビューしたばかりの頃は、日本に
今日も、読書。 |世界を動かすのは、いつだって個人の努力と好奇心だ
J・ティプトリー・ジュニア|たったひとつの冴えたやりかた
聞き惚れてしまうような、美しいタイトル。
原題は「The Starry Rift」。直訳すると「星の亀裂」とでもなるのだろうか。浅倉久志さんの邦訳の、素晴らしさが光る。
J・ティプトリー・ジュニアさんの『たったひとつの冴えたやりかた』。本作は、3つの中編作品から成る。
宇宙の大図書館で、連邦草創期の人間(ヒューマン)に関する3つの文
今日も、読書。 |激動の日本で、漂うように恋をした
2022.7.31-8.6
林芙美子浮雲
あらすじの「敗戦後、激動の日本で漂うように恋をした、男と女の物語」という文章が、堪らなく良い。
著者の林芙美子さんは、明治から昭和にかけて活躍した小説家。自伝的な作品や世相を反映した作品が多く、自身の複雑な生い立ち、波乱万丈な人生、そして太平洋戦争での経験が、彼女の作品に独自性を持たせている。
『浮雲』は、彼女が心臓麻痺で急逝する直前まで執筆されて
今日も、読書。 |イタリアらしい恋愛とは?
2022.7.24-7.30
内田洋子|どうしようもないのに、好き イタリア15の恋愛物語
イタリア人の「恋愛」をテーマに紡がれた、15編の短編集。各短編の恋愛物語は、内田さんが実際に知り合った人々の話をベースにして書かれている。
内田洋子さんの鋭い観察眼や、相手の懐に入っていく温かな人柄、切れ味の鋭い考察、そして表現豊かな文章が、余すことなく楽しめる一冊。人と人との関係性を深掘っていく「恋