見出し画像

【重要】パーソナリティを形成するための正常発達段階

こんにちは、Medです

今回はフロイトによる「発達理論」について簡単に触れていきたいと思います。

みんな「自分」というものを持っています。
それは「自分らしさ」であって、「他人」とは違います。

人が一人の人間として生きていく上で重要なのは、「自他の区別」や「自己中心性」「忍耐」を上手に自己調整して、他者とうまく関わっていくことです。

今回は、「パーソナリティ形成」の「年齢別の発達段階」を簡単にお伝えできればと思います。


当ブログ執筆にあたり、参考にさせて頂いた各種参考サイト様、画像サイト様には心より感謝の意を表します。

また、当ブログ閲覧によるいかなるトラブルも一切責任は負いません。

今回の記事内容については、捜査機関の捜査内容を妨害するものではありません。

当方は「診察業務」「相談業務」は一切行っておりません。お問い合わせは「法律関連」の場合は「弁護士事務所」など、「精神医学関連」の場合は「心療内科」や「精神科」などお尋ねください。

当方の記事の中で「診る」という言葉を使用する場合があります。これは、当方が「診察する・治療する」という意味ではなく読者の方が「鑑別すべき・判断すべき」という意味です。

当ブログ内容構成コンセプト等盗用窃用応用無断転載等は一切許可しません
注意書きをご確認ください。


関連記事



①フロイトの発達理論

画像1

フロイトとは

ジークムント・フロイト(独: Sigmund Freud、1856年5月6日 – 1939年9月23日)は、オーストリアの精神科医。神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究を行った。精神分析学の創始者として知られる。心理性的発達理論リビドー論幼児性欲を提唱した。
出典:Wikipediaより引用

要は今回のテーマ「発達理論」の提唱者のことです。

最初に「精神分析学」を開始し、先日ご紹介させて頂いた「防衛機制」はこのフロイトのヒステリー研究をルーツにしており、のちに彼の娘のアンナ・フロイトが整理した概念です。

今回は「パーソナリティ形成」に重要な「発達段階」を取り上げます。この「発達段階」を提起したのが、この「フロイト」という「精神科医」です。


「リビドー」とは

リビドー(羅: libido)は、日常的には性的欲望または性衝動(sex drive)と同義に用いられる。
出典:Wikipediaより引用

非常に性的な性質という見方の一方で、フロイトはすべての「人間活動」はこの「リビドーの変形」であると解釈しています。

フロイトは人格形成をすべて広義の性欲(リビドー)に求め説明した。
出典:Wikipediaより引用

つまり、この「パーソナリティ」つまり「人格」の「形成」における「発達段階」は全てこの「リビドー」に関連づけられているとフロイトは提唱しているのです。


「固着」とは

精神分析的発達理論においての固着とは、リビドーが特定の発達段階に停滞し、その後のパーソナリティ傾向に影響を与えてしまうことを指します。
出典:心理学用語集 サイコタムより引用

簡単に言えば、「発達段階」の「停滞」です。

発達の過程」で「躓いてしまった点」です。
ただし、重要なことは「躓いてしまった点」というのは「過去」であるということでもあります。

あくまで、「今の自分の問題点」は「過去のここに原因があったのではないか?」という「手がかり」の一部です。

固着があると、成長後に心理的に処理できないような感情やストレス、葛藤を抱えた場合、心理状態が固着点にまで退行しまいます。
出典:心理学用語集 サイコタムより引用

この「固着」が「成長後の何らかのストレス反応」によって、「回帰点」になってしまうということですね。

②発達の5段階

画像2

では、次にフロイトが提唱した発達段階5つを簡単に見てみましょう。

プチ目次
口唇期
肛門期
男根期
潜伏期
性器期


口唇期
主に「出生~1歳まで」の「乳児期」を差します。

唇(くちびる)による授乳によって愛情を体験し快感を得ようとします。
出典:フロイトの発達論より引用

この時期は「授乳」によるリビドー充足が重要な時期です。
この時期のリビドーが充足されないと、のちに「暴飲暴食」「飲酒」「喫煙」「薬物」に走る可能性が高くなるようです。

たまに「口元が寂しい」と言って簡単に禁煙を諦める人がいますが、こういう人の場合、すでに出生~1歳までのリビドーが十分に充足していなかったのかもしれません(笑)

愛情不足」 … 甘えん坊せわしなさ慢性の孤独感
愛情過多」 … 自己中心的な人格形成
参考:フロイトの発達論

察しのいい方なら分かるかもしれません。

以前、何度か当方の記事で登場した「クラスターB群パーソナリティ障害」を持つ人物は、この時期以降のいずれかの段階で「つまづいている」つまり、「固着」している可能性が極めて高いのです。


肛門期
1~3歳まで」の「幼児期前期」を差します。

おむつが取れ、排泄のしつけを受ける時期のことです。
出典:フロイトの発達論より引用

この時期は「排泄調整」や「しつけ我慢)」、「自我形成」で重要な時期です。

しつけが不十分」 … 他人の大切なもの時間や財産でも自分のものだと思うルーズな性格
しつけが厳しい」 … 几帳面想像力の乏しさ
参考:フロイトの発達論

このしつけが不十分な場合というのは、ネグレクト育児放棄であったり、愛情が不十分な場合などが該当するでしょう。

逆に厳し過ぎても、融通の利かなさに通じるところが出てきてしまうのでしょう。

不潔恐怖症」という疾患はこの時期の障害とされています。


男根期
4~5歳まで」の「幼児期後期」を差します。

性に対する意識・識別をするようになる時期のことです。
出典:フロイトの発達論より引用

特に「男らしさ」や「女らしさ」を意識する時期です。

また異性への意識親に求める時期で、同性の親をライバル視する時期でもあります。
この時期を特に「エディプス期」とも言います。

また「自己主張が強い」「リーダーシップ」「他人を傷つけることを恐れない」「罪意識」と強い相関がある時期でもあります。


潜伏期
ちょうど「小学生」にあたる「学童期」を差します。

社会の規範やルールに合わせる訓練が必要な時期であり、不十分だと青年期以降に非常識な行動を取る恐れがあります。
出典:フロイトの発達論より引用

学問やスポーツに邁進し、リビドーは一旦「潜伏」する時期です。

この時期の最も重要な課題は「規律意識」や「規範意識」を身につけることです。この時期にこうした意識を身につけられないと、後に「極めて非常識な行動」へと出る危険性があります。


性器期
12歳以降」の「青年期」を差します。

心理的に自立(離乳)する時期のことです。
出典:フロイトの発達論より引用

性器性欲」に到達するという時期です。

③クラスターB群パーソナリティ障害との相関

画像3

パーソナリティ障害」は「神経症圏」と「精神病圏」の間の概念です。

その中でも「他者を巻き込み」「自分も他人も苦しむ」という特性を持つ「クラスターB群パーソナリティ障害」は上記の「発達段階」と大きく関わっています。

アメリカ精神医学会が発行している診断基準の最新版「DSM-V」内で「クラスターB群パーソナリティ障害」は次の4つ定義されています。

自己愛性パーソナリティ障害
反社会性パーソナリティ障害
境界性パーソナリティ障害
演技性パーソナリティ障害

この4障害共通点は次の通りです。

了解可能性を欠く自己中心性
病的過剰承認欲求(他人に認められたい気持ちが異常に強過ぎる)
他人の財物他人のテリトリーを平然と侵して怒らせたり困らせる
ストーカー気質病的かまってちゃん(他者監視、他者追跡など)


自己愛性パーソナリティ障害
特徴としては次のような症状を呈し、他人を苦しめます。

他人のものでも自分のもののように扱う(他人のものでも平気でパクる
飾りっ気のない」の自分を愛せない虚飾性
・常に特権意識万能感に支配され、対人関係では配下を求めたがる
(他人を「」としてではなく、「」のように「利用」する)
(一方的に個人特定し、「君に〇〇を教えてあげるよ」というテイストで一方的に接近し、「優しい人物」を周囲にアピールしたがる)
・「勝ち負け」の概念に常に囚われており、「負け」ないように常に特定の人物を「監視」し続けているストーカー
気にくわないと対象風評を「操作」し、「孤立」させた後に「配下」に置こうとする

この障害の場合は、「口唇期」における「愛情過多」と「肛門期」における「しつけ不十分」が大きく関与していることが分かります。

特に「他人のもの」を何でも「欲しがる」傾向はこのタイプが強いのではないかと思います。他人が「光る物」を持っていると、それをどんな手段でも手に入れたくなるタイプで、「他人のアイディア」なども平気でパクってしまうかなり厄介な障害の持ち主です。

幼少期の「ボク/ワタシのやりたいことは何でもかなう」というような万能感は、この適度な「しつけ」によって「我慢」を覚えますが、その過程経ることができなかった人物であることが伺えます。

むしろ、「〇〇ちゃんは特別」「〇〇ちゃんのためだったら、何でも買ってあげる!」と我慢覚えることができなかった可能性が高く、その結果として欲しいもの他人のものでも、どんな手段を使っても平気でパクるような人間に育ってしまった可能性が否めません。

それだけではなく、例えば何かにぶつかって泣いた時に、その保護者は
「〇〇ちゃん、可哀想に」
「〇〇ちゃんを泣かせるこんな△△は悪い奴だね」
「〇〇ちゃんは何にも悪くないよ」
などと言って、「他責思考」に育ててしまった可能性が極めて高いです。

ただし、明確な「違憲行為」「人権侵害」や「違法行為」の対象となってしまった場合は「他責思考」とは見なされないべきです。


反社会性パーソナリティ障害
特徴としては次のような症状を呈し、他人を苦しめます。

若い頃から非行によって刑事事件繰り返す
他者動物に対して虐待的な扱いをする残虐性
他人の権利を「軽視」あるいは全く「無視」する
・刑法などの「決まり」を破ることに「」を見い出す
・基本的に自らの悪事について「反省できない」障害
ストーカー気質者の一つ

ここから先は

3,159字 / 2画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?