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Mayumi Nakata
2021年6月12日 18:30
悪夢悪夢から覚めたあとそれを現実かと疑ってしまう自分が弱い皆さんは、悪夢にうなされた経験はありますか。目が覚めたあと、どんな気分になりましたか。私は、最近でこそ悪夢にうなされることはなくなりましたが、以前は悪夢から覚めた直後、それを現実かと疑ってしまう自分が弱く、嫌になっていた時期がありました。もっと強い自分になりたいと思っていました。絶対こんなこと現実なはずはないと、強く言い
2021年6月12日 07:00
歴史の意味病院の待合室で本を読んでいたら隣にお婆さんが座った私の読んでいる本をのぞき込むのでたまたま読んでいたエッセイの「ヒロシマ」のページを気まずく思って急いでページを繰ったこの人はどんな戦争体験をしたのだろうと想像しそのあとで、いや、老眼で見えていないか、と思い直す名前が呼ばれ、本を閉じて立ち上がったときお婆さんは独り言のようにぽつんと言った今日は8日6日、と私の
2021年6月10日 18:30
忘れる忘れる、とは記憶の片隅からこぼれ落ちてしまうこと今の私は忘れたい記憶の片隅にこびりついたあなたを必死で落とそうとしている最近忘れたいことと忘れたくないことが混沌としています。人ってなかなか厄介な生き物ですね。忘れたいことを忘れられなくて、忘れたくないことを忘れてしまって。これまでの経験から、こういう気持ちになるときは、自分が次のステージに進むときだと感じています
2021年6月9日 18:30
日曜午後四時今日にやり残したことはたくさんあるのだがとりあえず麦茶を一杯飲んでみたやる気がないのかやるせないのか日曜午後四時この時が過ぎてゆくのが惜しまれる皆さんは、この前の日曜の夕方、何をしていましたか。久しぶりの休日で、やりたかったことを色々できるな~と思ってスタートした一日が、あっという間に終わろうとしている…。そんな風に感じることも多いのではないでしょうか。そん
2021年6月8日 18:26
明日に向かって国道の信号がいっせいに赤になりあたりが静けさに包まれたとき太陽が沈み夜が始まるその風の凪いだだなかを私は風をつくりながら自転車をこぎ出す今がどうこうと深く考えて何かを無理して解決していかなくても時が経てばちゃんと片づいていく学習していく終わっていくのだ気持ちの整理をつけるとき、私はよく外の風に打たれに行きます。風に打たれに行くといっても、川沿いを歩くとか
2021年6月8日 18:00
微弱な気持ち今もしあなたが死んでしまったら私はどうするだろう少し悲しむだろうでもきっと泣かないだろうなのに今あなたがそばにいなくてこんなに寂しい気持ちになるこの感情は何だろうこんな微弱な気持ちを好きというのなら一つ前の記事で書いた「あなたが死んでしまったというのに」とは対照的な微弱な気持ちを描いたのが、この詩です。大切な人を失ったショックから、何とか日常生活に復帰
2021年6月6日 21:00
あなたが死んでしまったというのにあたしは何と残酷な生き物なのだろう脳ミソが小さすぎて全部覚えていられないので過ぎ去ったことはどんどん忘れていってしまう通り過ぎた景色すれ違った人の顔踏みつけた足元の草目の前から見えなくなったものは全部最初からなかったように本当は全部覚えていたい足元にあったすべての草のことを死んでしまって目の前からいなくなった人のことを強くなんて
2021年6月5日 19:00
待ち合わせあなたとの待ち合わせはいつも田舎の電車の駅のホームの一番先端だった初夏の心地よい風がワンピースの裾を揺らしわたしはまるで映画のヒロインのよういつもわたしが先に来てわざとあなたの降りてくる階段と逆の遠い線路の先をぼんやりと見つめているこの線路のずうっと先にわたしの捨てきれない過去と近い未来があってこの線路のもっとずうっと先にわたしとあなた、二人の遠い未来があ
2021年6月4日 19:00
大時化(おおしけ)の夜に乱暴な言葉で頭の中をかき乱されてもなお私はあなたの手を握りしめているそれはきっと体だけではなくて心の奥深くであなたとつながっていたいという強い意志の表れなのだあなたにとって、心の奥深くまで繋がっている人は誰でしょうか。家族、恋人、親友、もしくは、思いつかないという人もいるかもしれません。人は誰かから厳しい言葉を浴びせられたら、やはり悲しいものですよ
2021年6月3日 18:30
なんとなく「なんとなく」っていう言葉はあたしが一番大切にしている言葉だからあなたの「なんとなく」をあたしは受け入れるよ「なんとなく」っていう直感はきっと当たっているから「なんとなく」は、たぶん「なんとなく」ではないから今のあたしは、あなたの「なんとなく」を受け入れるよ第六感ってありますよね。言葉では明確に説明できないけれど、「なんとなく」そうじゃないかと思うこと。実は、こ
2021年6月2日 18:54
黙っている間一つのベッドの中で黙っている二人はそれぞれの歩いてきた道をたどっている二本の道が互いに近づきふとした拍子で一つに交わるやがてはまた別れそれぞれの道へと戻ってゆく天井を凝視しながらこの現実は長い道のりにおけるほんの一瞬の出来事なのだと思うどんなに親しくなっても、完全に相手のことを理解することはできません。これまで生まれ育ってきた背景や積んできた経験が一人ひと
2021年6月1日 07:42
秘密秘密、という言葉を口に出した時点で秘密は秘密でなくなる秘密は第三の登場人物の出現によっていとも簡単に壊れてゆくもの秘密は情や隙というあやふやにどこからか生まれてくるものをどうしても抑えられなくてかくも簡単に壊れてゆくもの安っぽい秘密は誰かにしゃべられたくてうずうずしている皆さんには墓場まで持って行くと決意している秘密はありますか。幼い頃、近所の家の門の扉にいたずら
2021年5月31日 12:38
夜のキンモクセイ夜のキンモクセイは私に大切なことを教えてくれるあなたがどんなに変わったってキンモクセイの香りはずっと変わらないんだってこんなに酔っぱらってこんなに欲に溺れてこんなに誰かといたくて大人になるってこんなはずじゃなかった夜のキンモクセイは私に大切なことを教えてくれるあなたがどんなに変わったってキンモクセイの香りはずっと変わらないんだって私の嫌いなキン
2021年5月28日 18:57
自分の殻をこわす枯れ葉を足で蹴るとカラカラと乾いた音がした中身のない音まるで我が身の軽さのよう踏みつけるとパリッと小気味のよい音を立ててあっという間に粉々になったあぁこれで明日からも生きてゆける自分の殻をこわすのって、勇気がいりますよね。歳を重ねるたびに、別に特別好んでいるわけでもないのですが、積み重ねてきた自分のキャラやセオリーが着実にできあがってしまって、それ以外の選