マガジンのカバー画像

何度でも読みたい

159
何度でも読みたいすてきなnoteたち。
運営しているクリエイター

#ライフスタイル

家族は超能力者とかではなくて、単に"気にしてくれた回数"が多いだけなのだろう

家族は超能力者とかではなくて、単に"気にしてくれた回数"が多いだけなのだろう

わたしは常々、何かを気にしすぎな人間だと思う。
そして、心を負の方へ"わざわざ"持っていこうとする癖がある。

今もこうして書いているというのに、他のことを頭の片隅の方で暴れさせながら、気にしている。「昨日やったあの仕事、もっと他の方法があったんじゃないか」とか「もっと今は他にやるべきことがあるんじゃないか」とか「もしかするとあの時、恋人に言ったあの一言で傷つけてしまったのではないか」とか。

もっとみる
25年経って、ようやくあなたに言えること

25年経って、ようやくあなたに言えること

「あなたのこと、愛していないと思う。でも、失いたくないの」

彼からのプロポーズに対する私からの最初の返事。YesでもNoでもない曖昧でずるい返事。当時、別れてからもずっと心を寄せる人がいた。愛する人から受ける友達宣言ほど辛いのはよく知っている。だからこそ、素直に答えなければと選んだ言葉だった。確固とした返事をすぐに出せなかった私に、直感だけがそう言わせた。

彼は私の両手を握ったまま、少し寂しそ

もっとみる
いつか絶対に死ぬと覚えておくと、生きることが柔らかくなる。

いつか絶対に死ぬと覚えておくと、生きることが柔らかくなる。

「ただいま。」

そこへ手を入れたら、痛みなんてきっとない。
生クリームに包まれているみたいに、非日常の香りがする。久しぶりでもないその電車は、昔より少し淋しそうだった。きっとわたしが今年初めて入ったであろう駅のトイレは、心の奥底まであたたまるような綺麗さだった。誰かがこうしてわたしの知らないところで、生きている。誰かが生きるために手助けをしてくれている。持ちつ持たれつという言葉が少しだけ純粋すぎ

もっとみる
写真が好きではなかった。けれどわたしが女の子に映る、唯一の方法にも見えた。

写真が好きではなかった。けれどわたしが女の子に映る、唯一の方法にも見えた。

向けてほしくなかった。

その視線をへし折ってしまおうかと思った。透明人間にはなれないから、誰の視界にも入らずに生きてしまおうかと思った。それがわたしを守る唯一の方法な気がして、だからこそわたしは顔出しもせずにこうして言葉だけを書き続けている。

全てを言葉で解決させたかった。
自分という鏡を誰にも見せることはない。

写真。それにわたしを映すことが怖かったのだ。

" わたしは一生、写真に勝てな

もっとみる
わたしは【選ぶ側】になれない。

わたしは【選ぶ側】になれない。

わたしはどうしてわたしでいられるのでしょう。

真夜中にアイスを食べたくなる。
これがわたしの生きる本能だとしたら、くだらない。花に水をあげる毎日。君はわたしがいるから生きていられるのよ、って。

君はわたしが選んだの。
わたしがこうして毎日見離すことなく、愛で続け、水を与える。君はすくすくと育っていったね。光も欲しい?じゃああげるよ。

カーテンを思い切り開ける。
台風が過ぎ去った空は、今までが

もっとみる
今だからこそ思う「なるほど、わからん」の大切さ

今だからこそ思う「なるほど、わからん」の大切さ

SNSが広がったことで、今まで繋がっていなかったニッチな人々も繋がれるようになった。小さかった声も誰かに届くようになったし、広くて遠くて途方もない孤独感から救われた人もたくさんいるんだろう。

でも、何もかもがつながりはじめた結果、世の中には「ほんそれ!」や「わかりみ」が増えた。瞬発的な理解や、脊髄反射的な共感の嵐。

時折思う、はたしてこれは本当に豊かなことなのだろうか?

共感という麻薬情報が

もっとみる
呼吸する、そして100日目のわたしは

呼吸する、そして100日目のわたしは

手に入れたかった。

自分の持っていないものがほしかった。周りの人が持っているものがただただ羨ましい。ひとりが持っていれば、それはみんなが持っているものになって。わたしだけが持っている何かはいつまでも見つからない。

痛みは時間でなくなっているわけではない。
擦りむいた傷も、削れた心も、それを治しているのはいつだって自分自身の力だった。それなのに、自分の努力を自分で褒めるのはそう簡単なことではない

もっとみる