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なぜ誰かに話すと心が軽くなるのか~カタルシス効果と他者視点~

今回は、「なぜ誰かに話すと心が軽くなるのか」について書いていきたいと思います。

嫌なことがあった日には

最近、仕事で失敗をしてしまうことがありました。
ここ数年で割と落ち込んだ方だと思います。
私自身、普段はあまり悩みを誰かに話すタイプではありません。

何となく、誰かに自分の弱みを見せるということに、
気が憚れるのです。

なので、
いろいろと捉え方を変えたり、
現実的に考えたり、
客観的に捉えたり、
そうしたアプローチでこのモヤモヤが変化するか、
経過を見ていましたが、
それほど変わりませんでした。


カタルシス効果とは

カタルシス効果とは、
怒りや不安などのマイナスの感情を口に出すことで、
その苦痛が緩和されて安心感を得られることです。

カタルシスはギリシア語で「浄化」を意味し、
哲学者のアリストテレスが自著で「心の浄化」
との意味で用いたことが、
現在のカタルシス効果の由来になっているそうです。


心理学者のガイ・ウィンチ氏は著書の中で、
「私たちは身体の不調はうまく手当てができるのに、
どうして心の不調になるとお手上げになってしまうのか」
と述べています。

そして、その答えは、
「心の手当てを学んでこなかったからだ」と話しています。


イヤな出来事や悩み事があると、
意識していないのに、
何度も繰り返し思い出してしまうことがあります。
もう思い出さないようにしようとすればするほど。
その思考のループを、心理学用語では「反芻」と言います。


なぜ誰かに話すと心が軽くなるのか


嫌なことを考えるとき、
その視点は「自分視点」でモノを見ています。
自分が見た光景や、自分が感じたことを、
ありありと追体験する。

すると、
実際にそれが起こった時のように、
感情が高ぶってきます。

そんな時、重要な視点が「他者視点」だと感じています。
それはガイ氏もそのように伝えています。
しかし、ガイ氏のエクササイズは、
自分で「他者視点」を養うものですが、
カタルシス効果で得られるのは、
直接的な「他者視点」であると感じています。

他者視点では、
イヤなことを思いだすときの血圧の上昇が
抑えられることがわかっています。

また、それを1週間繰り返すことで、
思考のループが減ることも、
心理的苦痛が軽くなることも、
つまり「つらい記憶を薄める」働きが得られることがわかっています。


話す相手がいることと健康の関係


75歳以上の健康な高齢者1203人を3年間にわたって行った、
ある追跡調査では、

結婚して誰かと同居している、
子どもが居て、1週間に1回会う、

これらの条件を満たす場合、1000人当たりの認知症の発症率は19人、
1つも満たさない人は156.9人だったそうです。
約8倍!


やはり、
誰か話す相手がいること、
それは身体的な健康とともに、
心の健康のためにも、
とても大事なことかもしれません。

今回は「なぜ誰かに話すと心が軽くなるのか~カタルシス効果と他者視点~」について書かせていただきました。
今回の1枚は、nanadanaekoさんにいただきました。ありがとうございました(^_-)-☆

それでは今回もご覧いただきありがとうございました。
また、あした(^^)/~~~

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