🗽 今週の相場：大底探しの相場

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《　まとめ　》

いつマーケットは下げ止まるのか？ S&P500はギリギリの下げ率18.7%。　
米株は大幅続伸。好決算小売株の上昇の中、インフレのピークアウトが支援材料か。

米国株はVIXが20％前半まで下落。
有名なシグナルは…
「もう終わった! パニックで、クライマックスな売り」
だが… 今週は本物か見極めながら投資準備か。
ボスティック・アトランタ連銀総裁
「FOMC議事要旨 6-7月0.5%利上げ適当も、9月位は0.25％ニュアンス」
「9月に一旦利上げ停止も」

市場関係者は目下、「キャピチュレーション、降伏」待ち状態。
2008年以来、200MAに近づく下げが8週目に突入中。

Yahoo!

ナスダックのP/E比率も、20にタッチ。

Bloomberg

インフレ抑制と利上げのペースの鈍化期待、株式市場への思惑が変わってきたか。来年2023年の利上げ回数が減少する期待も。

FED Watch

今週はVIXが下がり、FOMCの利上げペース鈍化（中立金利）の期待により、ようやく超弱気相場から、強気へのせめぎ合いの週か。

波乱相場、究極の押し目買い

2021年までの10年半の間、ほぼ一貫して右肩上がりが続いていた。米国株は2009年3月から今年1月のピークまでに800％超も上昇した。2020年2月から3月にかけての新型コロナウイルス感染拡大を背景とするパニックは、わずか5週間しか続かなかった。

米10年債の利率もようやく横ばいからやや下落へ。呼応するように下落8週目に入りようやく米国市場にイクイティファンドから資金が入り始めた。

最大の焦点はCPI/PCEのインフレ鈍化は本物か？

インフレは、1982年以来の最速のペースに近いままでしたが、連邦準備制度の優先ゲージで測定すると、4月にわずかに減速しました。

金曜日に報告された商務省の個人消費支出価格指数で測定した場合、4月の消費者物価は前年比​​6.3％上昇し、3月の6.6％から低下した。3月の上昇は1982年1月以来最速でした。4月の測定値は2020年後半以来初めて測定が緩和されました。

《　環境認識　》

S&P500は７週連続で下落。最後に７週連続で下落したのは1980年3月。この時は8週連続で下落。
週足で、NYダウは８週連続の下落回避。ラッセルの上昇。

4月の個人消費支出（PCE）物価指数で物価上昇率の減速が示され、インフレ加速への懸念が後退した。
FRBが物価の目安とするコア指数は前年比で4.9％の上昇と2カ月連続で伸びが鈍化。
ソフトウエア銘柄の好決算や長期金利の低下がハイテク株のサポート材料。週末を控え利益確定の売りも出やすい中、取引終盤にかけて上げ幅を拡大。

セクター別では、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が大きく上昇。

シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の27140円。
ＡＤＲ市場では、対東証比較（1ドル127.11円換算）でトヨタ自<7203>、ソニーＧ<6758>、ファナック<6954>、デンソー<6902>、ルネサス<6723>などをはじめ全般買い優勢の展開。

チャートでは連続7週での下げだが…

米取引所のPut-to-Callの比率は驚くほど低いから、週終わりに資金が流入。
通常、Put-to-Call比率が1.35を超えて急上昇した場合、それは歴史的にS＆P500が底にあることを示すかなり良い指標。

5月20日では、Put-to-Call比率がやや下落。ようやく買いが少し戻りつつある。その戻り先も個別よりETFへ。

Tradingview

GDPの2番目の推定値は年率1.5％の低下

第1四半期のGDPの2番目の推定値は年率1.5％の低下で、予想よりも悪い.

下方修正は、主に個人投資と住宅投資の減少を反映しており、個人消費の上方修正により一部相殺。
民間在庫投資の減少は、卸売業（主に自動車）の減少、ならびに鉱業、公益事業、建設に牽引。
明るい面は、FRBがインフレ指標として注意深く見守っている個人消費支出の数値は、当初の見積もりよりも悪くない。
PCE価格指数：+ 7.0％対　前回+ 7.0％。
コアPCE価格：+ 5.1％対　前回コンセンサス　+ 5.2％。

個人貯蓄率は前四半期の7.9％から5.6％に低下。

日本国内の決算で業界格差

決算発表が一巡、3月期本決算企業、前期がかなり良かった反動で、今期は増益率が鈍化、あるいは減益予想の企業は少なくない。
例えば、業種でいうと、「非鉄」、「鉄鋼」、「自動車」、「卸売（主に商社）」などでしょう。

一方、前期は赤字、ようやく黒字転換、ないしは減益で厳しかったけど、今期は黒字転換、ないしは増益、今期は増益率が大きくなる企業もあり、例えば、「小売」、「空運」、「陸運（特に鉄道）」などが該当します。

「卸売」「陸運」を比較、今後の展開

前期と今期の業績推移が対照的な「卸売」と「陸運」、2022年1月以降の株価推移を比べてみました。52週高値・安値時期も対照的。

Bloomberg

米国の石油需要は引き続き苦戦

ガソリン消費量は現在2021年を下回っている。
米国の暗黙の需要が弱くなったため、石油価格は報告後わずかに上昇

EIA

つづいて米国の石油生産は4月に大幅な増加を示した後、5月の量は再び減少。、2022年のガソリン需要はまだ2021年の需要を下回っており、これは良い兆候ではありません。

EIA

石油の備蓄量は低下傾向。石油市場は引き続き強気ですが、ドライブや航空関連の需要がまだ完全に回復していないため、強気の状況は悪化か。

米国S&P500に曜日別で上昇は？

Q:前週金曜日がマイナスで、翌週上がる曜日は？
A:火曜と水曜。

バンクオブアメリカ

Q:曜日別の、上がる曜日は？
A:月曜日が下がり、水曜と金曜日に上がる傾向。

バンクオブアメリカ

Q:FOMC金利発表毎の米国市場・日中の変化率は？
A:利下げの発表日(緑色)の方が利上げの発表があった日(赤色)よりリターンが高い。
実は50bp以上の利上げがあった日(黄色)の場合は平均0.53%上昇と最も高いリターン。

マネックス証券

《　📢ニュース　》

ブロードコム、ヴイエムウェア買収で合意　610億ドル

　米半導体大手ブロードコムは、クラウドサービス大手ヴイエムウェアを610億ドル（約7兆8000億円）で買収することで合意した。

エヌビディア2-4月期、売上高過去最高　弱気見通しで株価下落

決算で売上高が過去最高となったものの、中国でのサプライチェーンの混乱やロシアでの事業縮小のため控えめな売上高見通しを発表したことで投資家心理を圧迫した。
5-7月期（第2四半期）の売上高については81億ドルを予想しており、市場予想を下回った。同社はロシアと新型コロナウイルス禍に伴う中国のロックダウンに関連して約5億ドル相当の影響を受けるとみているとした。

富裕層がPEファンドに殺到、株価変動を回避

個人投資家がプライベートエクイティ（PE）ファンドへの投資を増やしている。これらのファンドの長期的な投資運用が、相場変動の大きい株式・債券市場からの退避先になることを期待している。

　PE投資会社は富裕層の個人投資家からの資金流入が今年に入って増えていると述べており、資産運用会社は、金利上昇やインフレ加速が上場株式など市場で取引されている資産を圧迫している中でこうした傾向が続くとみている。

プライベートエクイティー（PE）ファンドは、成長期から成熟期の企業に対して投資を行うことが多く、投資先の企業経営に深くコミットし、経営陣の最大サポーターとして事業展開を支援して会社の成長を実現し、その結果として企業価値の増大を目指す存在.
ヘッジファンドは投資家や企業から資金を集め収益を得るために投資活動を行うことはPEファンドと同様ですが、PEファンドと異なる点は投資対象は株式や債券、金融派生商品など多岐にわたります。

プライベートエクイティー（PE）ファンド

小売り、4月は減　決算ミス

小売りのターゲットとウォルマートの決算が滑ったことから指数全体のトレンドがまたしても上がったところから折り曲げられた。

《　見通し　》

お金の流動性が低い相場が変わるか

インフレが消費者の需要にいよいよ打撃を与え始めたストーリーに結び付けやすかったし、それ以上にこのあたりのディフェンシブセクターが今回の株安でもこれまで比較的堅調で、景気に前向きでない一方キャッシュも積めない投資家の避難先になっていたところに直球が降ってきたので、総リスク縮小を余儀なくされるきっかけになったと思われる。

Goldman Sachs

2022Q1で投資流入。

Goldman Sachs

そしてより個別株よりもETFへの資金流入が顕著。

裁量投資家と製造業景況感指数の相関を見ると、２０２２年も引き続き相関がある。

裁量投資家と製造業景況感指数の相関

証券会社の投資部門は昨年９月から一段と売りで利益を積んでいる。

つまりアルゴを用いたシステマティック勢の売りが一段と加速し利益増。裁量投資家のポジショニングはバッドニュースが出ると振り落とされ、それが終わると未練が戻って来るという弱気（ベア市場）が過去平均程度で推移。

今後リセッション懸念が盛り上がればこれが平均以下まで一段とカットされ債券にシフトしやすいと考えられるし、そうならないまま1日3%レベルの暴騰暴落が減っていけばシステマティック勢の買戻しも期待できそうである。

個人のぶん投げが加速

ゴールドマンサックスによる先物損益を見ると、個人の個別株ぶん投げはいよいよ加速しり、コールを買う人も急速に減ってきた。これも指数の値動きの割りにVIXが大人しくしている背景。
コール買いは元本分の資金を持っていない人が株のアップサイドを買う行為なので、FEDの引締め開始を前に大規模なデレバレッジが進んだ。

ゴールドマンサックス　先物損益

ゴールドマンサックス　先物損益

中国経済対策　期待　自動車と不動産🆙

4月22日以来、3週ぶりの高値水準を回復。

香港大引け

大幅反発で1週間ぶり高値、アリババ集団は12％高

世界で止まらぬ食品インフレ、新興国に社会不安懸念

世界有数の小麦輸入国であるエジプトでは、４月の物価上昇率が１３％超

中国の経済停滞が引火点にも

　食品価格は前年比１．９％上昇。３月は１．５％下落していた。

　ＣＰＩの前年比上昇率は今年の政府目標である３％を依然として下回っており、消費者物価の上昇圧力が比較的抑制されていることが示された。

　人民銀は９日、実体経済への支援を強化すると表明した。国内インフレを注視し、先進国の政策調整を監視する方針も示した。

《　スケジュール　》

日本企業の決算がクライマックス

機関投資家の間では、6～7月あたりに日本株が底入れするか見極めている。市場関係者。

セクターローテーションとしては、決算跨ぎに注意して、割安セクターで短期と中期で選別か。

5月30日（月）米祝日
5月31日（火）S&Pケースシラー住宅価格指数、5月米消費者信頼感指数
6月1日（水）ISM製造業景況感指数,ベージュブックFRB地区連銀経済報告
6月2日（木）ADP雇用リポート
6月3日（金）米国統計　ISM非製造業景況感指数
6月10日（金）消費者物価指数　CPI

米景気の減速懸念

インフレの長期化、連邦準備制度理事会（FRB）の急速な引き締めにより、来年にも景気後退入りするとの懸念からリスク資産を減らす動きが売り圧力。NYダウは7週連続、ナスダック総合指数は6週連続で下落。
但し売りポジションの解消含め、短期のリバウンドが意識。
それでも市場から資金が回収されて、来年にもリセッションと言われている足元では銀行のクレジット量が増加中。
売りと買いポジションで、売りポジションが積みあがっている。

為替

来週のドル・円は下げ渋りか。
FRBは政策金利の引き上げを通じて金融正常化を推進、ドル買いは継続。
日本銀行は現行の金融緩和策を長期間維持する可能性が高いこともドル買い材料。
金融引き締めの継続を織り込む形で長期金利は底堅く推移し、ドル買い・円売りの取引が優勢となる展開が予想。

日銀は現行の金融緩和策を維持するスタンスを変えておらず、長期金利の上昇を抑制する方針を堅持していることから、日本の物価上昇を意識したドル売り・円買いが広がる可能性は低いとみられる。

おまけ

https://youtu.be/TdKa1awyB5w

ここからプライム投稿でお楽しみください！

では良い一日を！

《  所感　》

景気指標の悪化傾向はまだ懸念材料
下げ止まるまでは焦らない（長期）
投資先はコモディティや出遅れ銘柄を中心に、セクターと投資タイミングの両方で分散

動画でセクター分析、銘柄紹介です一緒におたのしみください。