【リレー小説企画 3/4】酒飲みアイドルとプロデューサー（企画参加/鶴城松之介）

こちらは、リレー小説企画の3番目になります。
参加者募集は終了して現在作成中ですが、企画内容はこちらの記事です。

是非、1番目から読んでくださいね。
続き物なので。

◆1番目/ヘイテイさん

◆2番目/奥河内さん

◆3番目/鶴城松之介

「日本酒のつまみがバナナチップスとバナナって、生か乾燥してるかだけで、どっちもバナナじゃないですか…組み合わせどうなってるんですか…」

プロデューサーは日本酒の瓶を左手に、右手にバナナを持つアイドルを見て呆れながら言った。そう言いながらもバナナチップスに手を伸ばすプロデューサーに
『ペチョンッ』
バナナの皮が顔面に綺麗に張り付いた。

「ぷっ、あはは、そんな綺麗に張り付くなんて思ってなかったのっあはは」
「行いが猿のそれですよ」
「あー、ダメなんですよ、アイドルには可愛いって言わないとダメなんですよー」

飛行機内では、人も猿も霊長類とか言っていたアイドルだが、今は気分が違うらしい。
アイドルは、膨れ面でプロデューサーの顔面にくっついたままのバナナの皮を剥がしに来た。

「可愛いのは言わなくてもわかってる事じゃないですか」
「わかってるじゃ」
「オーディション通ってるんですから」

満足げにするところのアイドルだったが、無神経なことを言うプロデューサーに酔いが覚めてしまった。

「ね、プロデューサーさん、ちょっとだけ散歩したいです」
「えー、明日公演なんですよ？」
「いいでしょー、今日は公園。明日は公演です！」

アイドルは窓を指さし、ニコリとする。
窓からは、東京じゃ見れない星がたくさん見えていた。

「少しくらいいいでしょう。でも風邪をひいてはいけませんから、上着を着てきてくださいね」
「んふーよろしいっ」
「あっ、瓶は置いて行ってください！」
「ぶー、けちっ」
「アイドルが酒瓶持って外歩くなんてイメージに関わりますからね」

外を歩いていると、アイドルが珍しく弱音を吐いてきた。

「私、ファンのためにちゃんと歌えてるんですかね」
「…どうしたんですか急に。まだ酔ってるんですか」
「酔ってないですーー。ちょっと不安になっただけですーー」

膨れ面をするアイドルの表情は星空の下でもあまり見えなかった。
プロデューサーは公園に寄り

「ここで歌ってみてください」
「公園で？　それは恥ずかしいじゃないですか」
「いいから。明日のリハーサルです」
「ぶー、じゃあマイクの代わりは酒瓶で」
「ダメです、部屋に置いてきてますし」
「わかりましたよー、バナナにしますよー」

仕方がないな、というようにアイドルはポケットからバナナを出してマイク代わりにした。

「いったい何本持ってるんですか」
「栄養いっぱいなんだから何本だっていいんですぅー」

そういってふざけるアイドルだが、歌い始めるとそれまでとは違う「アイドル」そのものだった。

「ファンはもっと増えていきますよ。今のあなたはすごい輝ていますから」

この続きは、「修行僧一休さん」です。
さて、次回がこのリレー小説のラスト！
どのように完結するのか、楽しみです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
リレー小説やってみたい。って方が居ましたら教えてくださいね。
参加者が居たら、また開催するかもしれません。
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僕と仲良くしてくれたらめちゃくちゃ嬉しいです。

😲他にもいろいろ創っているので、遊んでいってくださいね😲

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