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【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説

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フリムンという言葉は沖縄の方言で、バカ・愚か者という意味で使われる。この物語は、日本最南端の石垣島に生まれ、後に全日本空手道選手権大会を制する田福雄市氏の空手人生、そしてフリムン…
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#格闘技

【自伝小説】第3話 中学校時代(4)最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

【自伝小説】第3話 中学校時代(4)最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

警察故事「オワタ」
「完全にオワタ」

少年は心の中でそう呟きながら、人生初となるパトカーの後部座席に身を委ねた。

そして、署でおまわりさんにこっぴどく叱られた後、保護者に連絡を取るため自宅の電話番号を聞き出された。

時計の針は既に深夜を指していたが、寝ているはずの祖母の事を思いながら、泣く泣く電話番号をおまわりさんに告げた。

それから僅か数分後の事であった。

「いや…あの……」「〇×▼※

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【自伝小説】第4話 高校編(1)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

【自伝小説】第4話 高校編(1)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

FIRST LOVE(初恋)

何だかんだあった中学校生活(あり過ぎやっ)、

入試直前に「深夜徘徊」と「無免許運転」で補導されたにも関わらず、奇跡的に県立Y高に入学する事ができたのは、これが初犯であった事と、先生方へのウケが良かった事などが上げられよう。

昔からよくトラブルに巻き込まれてはいたものの、平和主義で揉め事が嫌いだった少年。それを先生方はキチンと見抜いてくれていたのだ。

ただ、そん

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【自伝小説】第4話 高校編(2)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

【自伝小説】第4話 高校編(2)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

ケンカ空手
部活を辞め、町道場に通う決意をした少年。

退部した後も、顧問の先生から執拗に戻るよう説得されるも、意固地な少年の心が揺らぐことはなかった。

これが少年の良いところでもあり、悪いところでもあった。

しかし、この一本気な性格のお陰で、俗に言うミラクルを何度も引き起こすのだから、それはそれで良かったのだろう。

ただ、それもまだまだ先の話しである。

それから暫くして、知人の紹介で極真

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【自伝小説】第4話 高校編(3)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

【自伝小説】第4話 高校編(3)|最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島

魔法の言葉極真ルールでは反則となる投げ技によって、かなりのダメージを負ったフリムンだったが、痛みよりも感動の方が遥かに上回っていた。

それは男に掛けられた言葉にではなく、自分のような相手に本気を出してくれた事。そして形振り構わず「投げ技」まで繰り出してくれた事。

その事に対し感動を覚えていたのだ。

そう、県内トップクラスの実戦空手家に、彼は本気を出させた事になるからである。

「俺は…確実に

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【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第6話 帰省編(4)

【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第6話 帰省編(4)

ゴッドハンド来沖極真会館が沖縄に支部を設立して5年目の事である。

遂に県内で初めての公式大会、「全九州空手道選手権大会」が開催される運びとなった。

まだ沖縄県大会が始まる1年前の事である。

フリムンは、この大会を是が非でも観戦しなければならなかった。

何故なら、この世界で本格的に活動するために、県内に住む空手家たちのレベルを知っておく必要があったからだ。

石垣島ではまだ脅威となる相手に出

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【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第7話 黎明期編(1)

【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第7話 黎明期編(1)

【カチコミ前日】父の眠る仏壇に手を合わせ、神妙な面持ちで物思いに耽っていたフリムン。これまで生きてきた27年と10か月という人生の中で、父と過ごしたのは僅か2年。

よって彼の記憶の中に、写真以外の父の姿は存在しない。

子を授かり、親となって初めて父の無念さを痛いほど感じることができたフリムン。

「きっと、親父も我が子に背中を見せたかったに違いない」

そう思うと、志半ばでこの世を去った父が不

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【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第9話 逆襲編(2)

【自伝小説】最南端の空手フリムン伝説|著:田福雄市@石垣島|第9話 逆襲編(2)

【ナースの♡お仕事】そのまま手術室に拉致られ、若いナースさんにいきなりズボンと下着を脱ぐよう命じられたフリムン。

「ま、またかよっ!( ̄▽ ̄;)」

あの骨折手術での悪夢が再び脳裏を過ったが、既に彼の下半身は生まれたままの姿となっていた。

しかも、今回の手術は足ではなくデリケートゾーンだ。

その恥ずかしさたるや、あの「ムスコッティ鷲掴み事件」とは雲泥である。

早速、初対面のナースさんの前で

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