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英語教師だった僕が、調理師になった。そして今・・・。

Y世代のモルツウェル社員、岩室匠さん(30歳)通称ムロさんにインタビューしました。
30歳で3人のパパのムロさん。10代頃からインターネット環境が整い始め、身近にあったため、デジタルネイティブと呼ばれる世代。Z世代と比較して、デジタルパイオニアと呼ばれSNSを通じ、多くの見ず知らずの人とも関わり始めたこともあり、多様性を認める人の多い世代と言われています。
ムロさんが考える未来の厨房とは?



1)今のお仕事内容を教えてください。

施設のお客様の相談に乗っています。

厨房受託での経験を活かし、厨房作業を根本から改善する厨房MAPS推進室の係長をやっています。システムを導入して情報を見える化したり、盛付や配膳作業といったキーとなる作業手順や導線を改善し、厨房作業の効率化を提案したりといった仕事内容です。また今後商品として全国へ売り出していくために、営業活動も行っています。営業のノウハウを学びつつ、厨房MAPSという言葉を広めていっています。


2)モルツウェルに入社したきっかけを教えてください。

外食で調理を5年ほどやっていました。料理自体も好きで楽しくやっていましたが、運営側にも興味があったので、介護施設厨房運営の人員を募集していたモルツウェルに応募しました。

両親も長らく病院給食の業界で調理師として働いていました。父は早朝勤務の時は朝4時には家を出て、遅番の時には夜9時頃に帰宅するという家庭で育ちました。大学では外国語を学び、実は僕のキャリアのスタートは英語教師でした。しかし、手に職をもちやりがいをもって働いていた幼いころの父の姿が忘れられず、調理師の道に転職しました。

面接時に色々と話を伺い、個人の成長をしっかりサポートする仕組みがあったり、家庭環境等にも理解を示していただいたりと、非常に良い印象を受けたので入社を希望しました
 作業+改善が総合職に求められる仕事という点に関心を持ちました。改善に対する評価の仕組みもきちんとしており、総合職全員が常に改善の意識や視点を持って働いていると感じます。


3)介護業界の仕事は初めてだったと思いますがどうでしたか?

まだまだ全容を理解するには奥が深いなと感じますが、非常におもしろい業界だと思います。一口に介護業界といっても様々なジャンルの人たちが関係し協力し合って働いておられるので、自分自身の幅も広がりそうでワクワクします。

4)これまでの調理師の仕事と、介護施設の調理師としての仕事で、ギャップなどはありましたか?

介護施設の調理の方は、いいものを使って美味しいものを出せばいいというわけではないので、外食の調理と比べると複雑だと感じます。外食でよく言う一期一会とは正反対で、介護施設での食事は「日常」なので、調理する側はよりプレッシャーだと思います。ただ食を通して喜んでもらいたいという気持ちの面では、どちらも同じだと思います。

僕たちがつくる未来の厨房。
その第一歩がモルツウェルの真空調理済み食材『
楽盛』サービスだと思います。


5)「楽盛」導入時の厨房スタッフさんの反応はどうでしたか?

作業の余裕から気持ちの余裕が生まれ、温かい食事を出せていることに喜びを感じていました。今までは時間内にとりあえず出すということだけに向いていた気持ちが、食器選びから盛付け方まで意識するようになり、食事全体のクオリティが上がったように思います。

6)導入時の管理栄養士さんの反応はどうでしたか?

試食会などでは、管理栄養士さんの反応は非常にいいです。特に、刻み・ミキサー食は常食と味が遜色ないので、大変驚かれます。厨房作業に入りっぱなしで本来の業務ができてない管理栄養士さんが多いので、みなさん少しずつ興味を示してもらえるようになってきたと思います。
 

7)導入時の施設長の反応はどうでしたか?

温かくおいしい食事が食べられるようになったと利用者さんが喜んでおられると、施設長さんから伺いました。施設長も喜んでおられました。

8)モルツウェルの「楽盛」商品について、お客様はどこに魅力を感じておられますか?

第一に味はほとんどの方からいい評価をいただいています。特に、魚類は他社と比べても臭みもなく、おいしいと言われることが多いです。冷蔵状態で届くことも助かると言われたことがあります。前の業者は年末年始などは冷凍で大量に届くので、仕分け作業や解凍などで普段より作業時間がかかって大変だったと言われていました。


僕たちが考える未来の厨房。食材だけでは叶えられないものがる。
それを担うのが「MAPS」。

『「手作りにこだわっている」と言っていられないんです』という介護会社さまの声をよく耳にするようになりました。

だからこそ今「モルツ(Morzwell)に関わる全ての(All)人(Person)が幸せ(Siawase)になるため」のMAPS推進チームとともに、食事サービス総合支援システムの開発を進めています。


9)「MAPS」のサービスとはどんなサービスですか?このサービスが生まれた背景を教えてください。


厨房の3ムを解消し効率化の良い厨房を作りたいというのがスタートです。今後利用者のニーズも多様化してくることが予測されるので、様々な対応ができるよう今から厨房に余力を作ることが重要だと思います。
 

10)このサービスによって、解消されるお客様の悩みは何ですか?


働き手が少なくなっていく中、人で悩まれている施設がほとんどです。
厨房の作業者が働きやすくなるので、辞める人が減り、採用コストや教育にかかるパワーを軽減できます。

11)自分がこれまで働いてきた厨房と、MAPSが目指す厨房の違いを教えてください。


・これまでの厨房は、その日の食材の状態や外気温まで感覚で捉えて調理方法を変える厨房。
・MAPSが考える厨房は、利用される方々の多様化するニーズにお応えする余力(時間、費用、工数)を創るために、ルーチンの作業や日々のデータで予測できるものは、誰もが同じ作業、同じ工程で進めることができる厨房。

それぞれの価値を最大化できるように、作業設計、データ活用を進めています。

1食当たりの作業時間などで生産性を管理


僕たちが考える理想の厨房はズバリ

好きな時に好きなものを好きな場所で食べられる、そんなサービスが無理なく提供できる厨房。

12)MAPSサービスの導入や浸透に、必要なものは何ですか?

色んなフェーズがあるとは思いますが、施設長、管理栄養士、厨房作業者などの理解が一番大切だと思います。完調品を入れて省人化の必要性までは考えておられますが、どうしても、その後の作業や動作の改善を持って効率化を図るといった所まではいってない方が多い気がします。なので、まずはその重要性や我々の取り組みを理解、共感してもらうことが先決だと思います。そのためにも、モデル厨房を確立し、そのやり方を見てもらい重要性をまずわかっていただくこと。食べる人も、提供する人も「ごきげんな厨房」を僕たちが実践していくことが大切だと思っています。

13)「楽盛」や「MAPS」が導入されない厨房は今後どんな問題が想定されますか?

冷たいものが出る、サービスの低下、最悪の場合食事の提供自体が難しくなる。当たり前の食事を当たり前の様に出すにはMAPSの考え方を取り入れる必要があると思います。


完調品を使った省人化のその先をいくことが、厨房改革の第一歩だと思います。

とは言いながらも、盛り付けから洗浄までCK(セントラルキッチン)などでやるようなスタイルが主流になるんじゃないかとも漠然と思います。効率化を目指す部分はMAPSと変わりませんが、一厨房だけで完結させるスタイルに拘り続けるのもリスクがあると思います。

MAPSの形を作って進めていきつつ、でも柔軟に、広く、大きな視野で世の中の動向も見ながら、創り込んでいきたいです。


言語を超えたコミュニケーションをとれるようにするために外国語を教える、という仕事をしていたムロさん。今は、両親から学んだ食を通じて施設職員や厨房職員、お客様をつなぎ、生きる力を提供しています。そして未来にはその厨房がそのコミュニケーションの場となれるよう、日々チャレンジを続けています。
今後も、未来の厨房をつくる過程を少しずつお知らせしていきたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも挑戦を続けていきます。
応援よろしくお願いします♪



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