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何者にもなれない日記

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日々の思考の記録
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#日記

わけもわからず、好きだった

わけもわからず、好きだった

高校生の頃に大好きで人生のぜんぶだったバンド、椿屋四重奏。
2011年に解散してしまったけれど、1stアルバム発売20周年を記念して、この夏限定で「椿屋四重奏二十周年」名義で活動することになったので、もちろんチケットを取った。

私がライブを見に行ったのは椿屋の解散報告から12年7ヶ月も経った、8月11日の仙台。
仙台は椿屋が結成された街であり、12年7ヶ月前にカウントダウンライブ・SENDAI

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人体、臨終の瞬間に自然発火したらいいのに

連日の猛暑が一転し、肌寒い日々がはじまった9月の初旬、母親からLINEが届いた。

おはよう! 
突然ですがおじいちゃんが亡くなったそうです。

父方の祖父の訃報だった。

LINEが届いたのは仕事中だったので、上司に「身内が亡くなったので、忌引きを取る可能性がある」ということを伝えた。
すると、そのとき直近の日程に仕事のアポイントが入るかもしれないタイミングだったので、「もし告別式とアポイントが

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システムと個体性

とある平日の昼間、仕事を休んでスーパー銭湯に行った。
はじめてきちんと交互浴というものをしたのだけれど、サウナで蒸したり、水風呂で冷ましたりを繰り返していると、自分の体がまるで調理中の鶏肉みたいに思えてきて愉快だった。
浴室にある無数の肉体はこんなにも無防備で、精肉コーナーを眺めている気分になるのに、外に出れば服だけでなく仕事や家庭内での役割も纏うのかと思うと、なんだか不思議だ。

そのあと、コロ

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2年半かけて作品が生活に染みついた話(違国日記7巻に寄せて)

2年半かけて作品が生活に染みついた話(違国日記7巻に寄せて)

ヤマシタトモコさん『違国日記』7巻が発売された。後半の、朝が”世界”との関わり方について考える描写が、自分がふだん意識していることと重なるように感じて、読んでいて涙がこみ上がってきた。

そのときふと「そういえば、1巻読んだときはこの漫画に自分と等身大のキャラクターがいなかったよな」と思い出した。当時のツイートを探してみたら、こんなことを書いていた。

違国日記読んでたら、はやく三十路になりたい願

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「誕生日おめでとう」をこじらせた

「誕生日おめでとう」をこじらせた

先日、誕生日を迎えた。
その日はたまたま職場の朝礼の時間に出社する用事があったので(朝礼してるのは他の職種なので、普段はもう少し遅い時間に着いてる)、朝礼のついでに誕生日を同じ部署の人たちから一斉に祝われてしまった。そのこと自体は有難いのだけれど、「誕生日おめでとう」という言葉になんだか引っ掛かりを覚えてしまった。

そもそも、「誕生日おめでとう」って言葉は、何を祝っているんだろう。

この世に生

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映画『はちどり』を見て──かつてウニだった私の話

映画『はちどり』を見て──かつてウニだった私の話

先日、4ヶ月ぶりに映画館に行った。自分のことをフットワークが軽い方だと思っていたけれど、緊急事態宣言開始あたりからほぼ毎日在宅勤務で、「会社帰りに寄る」ということができないと、こんなにも出不精になるんだなと驚いた。
そうして4ヶ月ぶりの映画館で見たのは、韓国映画『はちどり』だ。
簡単にあらすじを書くと、家父長制が非常に色濃い1994年の韓国社会に生きる少女・ウニが、家庭も学校でも安心して過ごせずフ

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家で過ごしながら感じること

4月頭くらいから感じていることを手短に。



緊急事態宣言が出たあと、さすがに街から人は減ってきたけれど、家族連れが多い。多すぎる。妻がスーパーに行くのに、ただ外に出たいからとついてくる旦那が多すぎる。せめて、袋詰めするための限られたスペースに、ボーっと突っ立っつのは勘弁してほしいなと思った。
せっかく「結婚するのもしないのも自由」みたいな価値観が広がりつつあったのに、必要最低限の外出しかでき

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「それがどうした」と叫びながら生きること

「それがどうした」と叫びながら生きること

私は幾原邦彦監督のアニメが好きだ。
『輪るピングドラム』が放送から8年経ったいまでも大好きで、毎月登場人物とおなじようにカレーを食べてるし、劇中に登場する街の近くに住んでいる。ある種、信仰と言われても仕方ないような「好き」を抱えている。

ところが、そのピングドラムから8年経って、新たに名前を付けて保存するような作品が届けられた。『さらざんまい』だ。
ピングドラムでは「1人の女の子が死ななかった世

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推しとオタクの双方向な感情と、一方通行な行動

アイドルにせよ、俳優にせよ、「現在進行形で生きてる人間を推す」ことを続けることは、とてもとても難しい。こと、推しとの距離が近ければ尚更だ。
なぜなら、相手は神ではなく、自分と同じように感情のある人間で、接する距離が近ければ近いほど、相手からも「見ている姿」が見られてしまい、自分の一挙一動が相手の感情を動かしてしまうからである。

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まだ、君に届くな

まだ、君に届くな

登坂広臣さんお誕生日おめでとうございます。

2017年の冬にはじめて三代目のライブに行ってから、ずっと憧れで目標です。
私が追ってるのはたったの1年だけだけれど、映画『雪の華』の主演として俳優活動するなかで、格好つかない泥臭さを見せられるようになったようで、すごく表現が変化していったなあ、と感じてます。
ソロツアーの初日に足を運んで、MCでアリーナいっぱいの観客に向かって、心の柔らかい部分を、

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推しに圧倒されて生きていきたい

推しに圧倒されて生きていきたい

ファンが推しに求めるものはさまざまだ。
ガチ恋ファンは、推しにときめきを感じて想いを募らせたいだろうし、推しのスタイルに憧れるファンは、身につける服やコスメなどアイテムを知って真似していくだろう。
そういったファンが推しを見るいろんな角度を知るのが楽しくて、さして詳しくないジャンルのオタクのブログを見ることが私は好きた。

では私が推しに何を求めてるのかというと、圧倒されることだ。

たとえば、1

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「大人」の崩壊と、捨てきれない子どもの怨念

今年こそはブログを習慣づけることが目標なので、日記も、オタク的所感もぜんぶノートに書くことにするぞ! ということで、なんてことないただの日記を書くことにする。

昨年末から職場に新人が入ったのだが、いまいち教育が上手くいかないまま繁忙期に突入してしまって頭を抱えている日々だ。

真面目で悪気はないのだけれど、仕事をしにきてる、というより業務上使用してるソフトを覚えにきてる、という取り組み方なので、

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